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ソニー、AI技術で被写体認識が向上した高画素機「α7R V」。11月25日発売

リアルタイム認識は7種 手ブレ補正効果は8段分に向上

ソニーは、ミラーレスカメラ「α7R V」(ILCE-7RM5)を11月25日に発売する。価格はオープン。店頭予想価格は税込56万円前後。10月20日に同社Webサイトにて予告していた製品。

“α史上最高の解像性能”

有効約6,100万画素の35mmフルサイズ相当(35.7×23.8mm)裏面照射型CMOSセンサーを搭載するミラーレスカメラ。フルサイズ機で世界初という最多画素数を有するセンサーは従来モデル「α7R IV」(2019年発売)から踏襲。低感度時に約15段というダイナミックレンジの広さも継承した。

5軸ボディ内手ブレ補正を搭載した点も従来機と同様だが、ボディ単体での補正効果は最大で8段分と大きく向上した(従来モデルは最大で5.5段分)。

画像エンジンはBIONZ XRを搭載。α7R IVに搭載している「BIONZ X」と比較して最大約8倍の高速処理が可能となった。

手ぶれ補正が大きく進化したこともあり、低感度においてα史上最高の解像度を実現したという。また、手ぶれ補正内蔵レンズとの協調制御においては、望遠域で発生しうる大きなブレも抑制できるとしている。

AI技術の活用でさらに進化したAFシステム

αシリーズ初となる「AIプロセッシングユニット」の搭載により、被写体認識精度が大幅に向上。“リアルタイム認識AF”では静止画・動画を問わず、人間、動物、鳥、昆虫、車・列車、飛行機に対してリアルタイムトラッキングが可能。従来機では人物と動物の2種類だった。

AIプロセッシングユニット

一例として、人物に関しては瞳の認識だけでなく、人間の胴体や頭部の位置をより高精度に認識できるようになった。また、被写体の骨格情報から動きを認識できるようになったことで、瞳の認識精度はα7R IV比で60%高まっているという。

位相差検出AFセンサーは従来の567点から693点に増加している。

リアルタイム認識AFを使用し右目を認識。帽子や眼鏡を付けていてもAFが追尾する

最高約10コマ/秒の連写機能やフォーカスブラケット機能

連写速度はAF/AE追従で最高約10コマ/秒。ライブビューを見ながら撮れるモードでは最高約8コマ/秒の連写が可能。圧縮RAWでは最大583枚の連続連写が可能だという。

また、AFでの静止画撮影中にレンズのフォーカスリング操作により任意のタイミングで一時的にMFモードに切り替えできる“フルタイムDMF機能”や、カメラがピントの位置をずらして撮影することができる“フォーカスブラケット機能”を搭載。

動画機能

従来機と比べて動画機能も大きく進化し、8K 24pや4K 60p、Super35mmの画素加算なし6.2Kオーバーサンプリングによる4K 30p / 24p記録に対応。そのほか、新たに4:2:2 10bit記録や16bit RAW出力、S-Cinetone記録に対応した。

動画時の手ぶれ補正に「アクティブモード」を搭載。手ぶれ補正を内蔵した対応レンズ(SEL24105G、SEL70200GM2、SEL100400GM、SEL200600G)と組み合わせることでより安定した動画撮影が可能になったという。

また、カメラ全体の放熱システムの最適化と熱伝導性に優れたグラファイト素材を採用。4:2:0 10bitで約30分の8K 24p(25p)動画記録が可能としている。

操作部・ファインダーなど

外観で大きく変わったのが背面モニター。バリアングル式とマルチ式の両方を備えた、新開発の4軸マルチアングル液晶モニターとしている。3.2型の約210万ドット。従来機は3.0型の144万ドットだった。

EVFは約944万ドットで、従来の約576万ドットから向上。ファインダー倍率は0.90倍(従来機は約0.78倍)。

その他の新要素と仕様

蛍光灯や水銀灯などによるフリッカーを検出し、フリッカーレスで撮影ができるフリッカーレス撮影機能を搭載。またカメラ側が自動的にフリッカーを検出し、フリッカーレスに対応できるシャッター速度を自動調節できる「フリッカーレスTv調整」機能と高分解シャッターも搭載している。

記録メディアはCFexpress Type AカードとSDカード(UHS-II/UHS-I)に対応するデュアルスロット。

バッテリーはα1やα7 IVシリーズと同じNP-FZ100。撮影可能枚数はファインダー使用時に約440枚、背面モニター使用時に約530枚。USB PD(Power Delivery)対応による給電および充電に対応。単体のバッテリーチャージャーも付属する。

モードダイヤル下部に「静止画/動画/S&Q切り換えダイヤル」を搭載。静止画/動画/S&Qモードごとの露出モード選択も、モードダイヤルを回すだけで簡単に設定可能だという。またカメラ右上部に「後ダイヤルL」と「後ダイヤルR」を搭載。絞りや露出補正以外にも機能を割り当てることが可能で、右手のみでのカメラの操作性が向上したという。

静止画/動画/S&Q切り換えダイヤル
ダイヤルL、R

外形寸法は131.3×96.90×72.3mm。重量は約723g(記録メディア、バッテリー込み)。従来モデルのα7R IVは128.9×96.4×77.5mm。重量は665g。

左がα7R V、右がα7R IV
本誌:佐藤拓