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ミラーレスカメラが昨年同月から大きく伸長。CIPAの2月統計より
欧・米州ではレンズ一体型カメラも好調に
2021年4月2日 10:00
一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)は4月1日、2021年2月のデジタルカメラ生産出荷実績(同工業会統計)を公開した。世界全体で前月から回復傾向を示したなか、とりわけミラーレスカメラの好調が目立った。また、欧・米州ではレンズ一体型カメラも伸長。一方国内市場では、昨年同月比でレンズ交換式カメラの大幅な減少がみられた。
概況
2月のデジタルカメラ総出荷台数は67万3,564台で、金額が357億2,740万7,000円を記録。前月比では台数が105.8%、金額が108.3%。また、金額については昨年同月比でも120.2%を記録し、低調なスタートとなった1月からは回復傾向となった。
カメラ種別で見ていくと、とくにミラーレスカメラの好調が目立った。台数が22万8,821台(前月比102.1%)、金額が233億1,892万7,000円(前月比114.9%)を記録。特に金額は、昨年同月比で162.5%と大きく増加した(台数の昨年同月比は104.1%)。
一眼レフカメラは、台数19万8,279台(前月比103.2%)、金額75億9,361万8,000円(前月比97.1%)を記録。前月比ではほぼ横ばいとなったが、昨年同月比では台数・金額ともに20%近くの減少となっている。
レンズ一体型カメラは台数が24万6,464台(前月比111.7%)、金額が48億1,486万2,000円(前月比98.8%)を記録した。昨年同月比で見ると台数が108.8%、金額が81.5%。台数が伸びた一方で、金額は減少する結果となった。
国内の状況
デジタルカメラ全体の出荷台数は8万6,944台、金額は36億6,833万3,000円を記録。前月比は台数83.4%・金額125.9%で、台数は減少となったが金額は増加する結果となった。なお、昨年同月比では台数・金額いずれも15%前後の減少となっている。
ミラーレスカメラは台数が1万8,064台(前月比94.9%、昨年同月比55.0%)、金額が21億9,794万6,000円(前月比163.8%、昨年同月比96.3%)。一眼レフカメラは台数が7,423台(前月比84.6%、昨年同月比66.7%)、金額が4億2,965万7,000円(前月比84.6%、昨年同月比53.3%)を記録した。
レンズ交換式カメラは、ミラーレス・一眼レフともに前月比では台数を落としたが、金額は上昇傾向となった。しかし昨年同月比で見ると、いずれも台数・金額ともに大きく後退する結果となった。
レンズ一体型カメラの台数は6万1,457台(前月比80.4%、昨年同月比105.9%)、金額は10億4,073万円(前月比90.2%、昨年同月比83.9%)を記録している。
国外の状況
国外向け市場のデジタルカメラ出荷台数は58万6,620台(前月比110.1%、昨年同月比101.7%)、金額は金額は320億5,907万4,000円(前月比106.6%、昨年同月比126.2%)を記録した。カメラ種別毎に見ても、前月比では台数・金額ともに概ね上昇傾向を見せた。特にミラーレスカメラにおいては、昨年同月比で金額が175.0%を記録している。
欧州向け市場ではレンズ一体型カメラが好調で、台数9万3,227台(前月比144.6%)、金額が15億8,510万円(前月比113.9%)を記録した。レンズ交換式カメラも、ミラーレス・一眼レフともに前月から伸長している。台数についてはミラーレスカメラが6万1,394台、一眼レフカメラが8万5,166台で、2月は一眼レフカメラが優勢となった。金額についてはミラーレスカメラが47億3,745万2,000円、一眼レフカメラが27億7,908万8,000円となっている。
米州向け市場でもレンズ一体型カメラが前月より大きく伸長した。台数が3万9,148台(前月比131.5%)、金額が8億3,353万2,000円(前月比124.2%)を記録している。レンズ交換式カメラでは、ミラーレスカメラ(台数6万7,329台、金額68億5,281万1,000円)が一眼レフカメラ(台数4万6,357台、金額14億1,546万1,000円)を上回る状況が続いている。