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防弾ベストのケブラー素材を貼った「ライカM10-P "Reporter"」

ルポルタージュ写真の過酷な撮影現場に着想 世界限定450台

※今回の限定モデルにレンズは付属しない

ライカカメラジャパン株式会社は、特別限定モデル「ライカM10-P "Reporter"」を1月24日に発売する。希望小売価格は税別105万円。ライカストアおよびライカブティックにて取り扱う。限定数量は世界で450台。

ライカが主催する国際写真コンテスト「ライカ・オスカー・バルナックアワード(LOBA)」の40周年を記念し、現代の偉大なルポルタージュ写真家たちに敬意を表したというモデル。レンジファインダーカメラ「ライカM10-P」をベースに、ルポルタージュ写真の傑作が誕生した過酷な撮影環境にインスピレーションを受けたデザインを施している。2020年10月に行われたLOBA授賞式において、2021年1月の発表を予告していた。

表面は耐傷性に優れる仕上げとし、ダークグリーンのカラーリングを施した。外装にはレザーの代わりに防弾ベストの素材によく使用されるというケブラーを貼り、滑りにくいダイヤ柄のパターンを採用。ケブラーの部分は紫外線にさらされると次第にトップカバーやベースプレートのような色に変色していくという。操作部などに刻まれた文字は、ホワイトではなくライトグリーンの色を入れ、目立たず控えめな雰囲気とした。

本モデルの発表に寄せて、ライカはこれまで報道やルポルタージュに携わる写真家のニーズを念頭に置いたカメラを多数開発してきたといい、一例として、250枚撮りのフィルムを装填できる「ライカ250」(1933年。通称"レポーター")や、報道写真家のアルフレッド・アイゼンスタットとデビッド・ダグラス・ダンカンの要望に応えた「ライカMP」(1956年。ライカM3をベースに迅速巻き上げ用のトリガーワインダーを装着)を挙げている。

参考:左がライカ250(専用のライカモーター付き)、右が1950年代の元祖「ライカMP」(ブラック)。それぞれ2014年、2019年のオークション展示会場で編集部撮影

本誌:鈴木誠