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2020年度の「ライカ・オスカー・バルナックアワード」が決定。授賞式の模様をアーカイブ配信中

ライカM10-Pの新モデル"Reporter"の予告も

Leica Camera AGは10月23日、同社が実施する写真コンテスト「ライカ・オスカー・バルナックアワード」(以下LOBA)の2020年度の受賞者を発表した。

LOBAは2020年度で開催40回目を迎える写真賞。10月22日にドイツ本社で表彰が行われ、10月23日からエルンスト・ライツ・ミュージアムで回顧展「ライカ・オスカー・バルナックアワードの40年」(The 40 Years of Leica Oskar Barnack Award)が開幕。350点以上の作品を通じて、写真撮影の歴史やフォトジャーナリズムの形態変化を伝える内容になっているという。

なお、授賞式の模様はYouTubeライブ配信のアーカイブで見られる。

LOBA 2020 - Award Ceremony(ライブ配信のアーカイブ)

一般部門の受賞者はイタリアのLuca Locatelli(ルカ・ロカテッリ)氏、30歳以下の新進写真家を対象とした新人賞はポルトガルのGonçalo Fonseca(ゴンサロ・フォンセカ)氏に決まった。受賞者およびファイナリストの作品スライドショーも、ライカの公式YouTubeチャンネルで公開されている。

一般部門の受賞作品「Future Studies」より。(c) Luca Locatelli
新人賞の受賞作品「New Lisbon」より。(c) Gonçalo Fonseca
LOBA 2020 - All Finalists and Winners

特別モデルが予告

ライブ配信された授賞式の中では、特別モデル「ライカM10-P "Reporter"」の予告もあった。カメラとしての仕様は通常のM10-Pと変わらないが、ダークグリーンペイントの外装が特徴的。正式な発表は2021年1月だという。

LOBA 2020 - Award Ceremonyのライブ配信アーカイブより

シリアで対戦車グレネードによる重傷を負いながら、顔と胸の前に持っていたライカSLとライカQにより命が救われたとしてSNSなどで話題になった、イタリア人写真家の事例がある。

ライカの写真関連製品のグローバルディレクターを務めるステファン・ダニエル氏(右)が概要説明。

ライカでは、こうして自らの日常を危険に晒しながら取材する写真家(=Reporter)を称えるために本機をデザインしたという。生還した写真家が現地で着ていたケブラー素材の防弾ベストをモチーフとして、張り革部分にケブラーの"装甲"を施したそうだ。

"命を守った"ライカは生還した写真家から譲り受け、ライカ本社内の資料室に収蔵。撮影データも守られたという(2019年、ライツパークで編集部撮影)

本誌:鈴木誠