Synology、新しいNAS用写真アプリ「Synology Photos」を開発発表

Synologyは10月15日、ユーザーイベント「Synology 2020」を都内で開催。その中で開発中の新しい写真管理アプリ「Synology Photos」を展示していた。

「Synology Photos」は、Synology製のNASにおけるOS「DSM」（DiskStation Manager）上で動作するアプリのひとつで、2020年第1四半期に正式リリースされる予定の「DSM 7.0」への切り替え時より利用可能になる。SynologyのNASに保存した写真および動画ファイルを管理するためのアプリだ。

これまでのDSMにおける同様のアプリとしては、「Photo Station」および「Moments」という2種類が並列していた。前者はフォルダ単位での管理、後者は画像認識による全自動管理を特徴としている。Synologyユーザーの過半数が、「Photo Station」または「Moments」を使用しているという。

「Photo Station」よりも気軽に写真に接することができるよう、2019年に追加されたアプリが「Moments」だ。しかしユーザーからは「両者を統合してほしい」との声が挙がっていた。そこでDSMが6.2から7.0へと代替わりするのを機に、新アプリ「Synology Photos」を投入する考え。

「Synology Photos」では、アルバム（Photo Station形式）とタイムライン（Moments形式）を切り替えることができる。

アルバム表示

タイムライン表示

「Photo Station」からは撮影情報の表示などを、「Moments」からは画像認識による自動タグ付けなどが引き継がれる。

撮影情報表示

検索機能

操作性も統合され、撮影情報をもとにした検索機能も強化される。DSM共有アカウントのない人もシェアできるようになるなど、共有についてもブラッシュアップされるという。

共有機能

また、OSの「DSM 7.0」とあわせて高速化が図られ、インデックス作成やサムネイル表示などが3倍程度速くなるとのことだ。

「Photo Station」および「Moments」からの移行は、「DSM 7.0」をインストールすると自動で始まる。アルバムやシェア先の情報などはそのまま引き継がれるという。

現在のところ、OSの「DSM 7.0」を含めて開発中とのこと。早ければ2020年2月開催のイベント「CP+2020」の頃に、何らかのアナウンスが行われる見込みだ。

Synology Japan株式会社の代表取締役社長、蔡明宏氏によると、SynologyのNASは全世界700万台以上を販売し、DSMは1.5億本ダウンロードされたという。

Synology Japan株式会社の代表取締役社長、蔡明宏氏。

「DSM 7.0」はこれまでの「DSM 6.2」と異なり、いちから設計し直す。ユーザーエクスペリエンス、キャッシュテクノロジー、リソースモニタリングの3つについて強化を図り、例えば各アプリはマウスオーバーでバックグラウンド処理が始まり起動が高速になるなど、様々な面で進化が見込まれるという。2019年末にもベータ版が提供される予定だ。

リッツ・カールトン東京で開かれたユーザーイベント「Synology 2020」では、Synology「DS918+」やCrucialのSSDなどが当たる抽選会も行われた。