キヤノン、カジュアル志向のフルサイズミラーレス「EOS RP」

EOS RP+RF35mm F1.8 MACRO IS STM

キヤノンは、フルサイズミラーレスカメラの第2弾として、小型軽量の「EOS RP」を3月中旬に発売する。キヤノンオンラインショップにおける通常モデル・ボディ単体の販売価格は16万500円（税別）。

35mm判フルサイズ相当、有効約2,620万画素のCMOSセンサーを搭載するミラーレスカメラ。2018年10月発売の「EOS R」（約3,030万画素、税込実売25万円前後）に続き、キヤノンRFマウントを採用する。

既存の「EOS R」を本格派モデルと位置づけ、EOS RPは同社フルサイズミラーレスカメラの中で小型軽量かつ手頃な価格のカジュアルモデルを目指した。5,000台限定で、ゴールドカラーのモデルも発売する。

EOS RP+RF35mm F1.8 MACRO IS STM

EOS RP（ゴールド）+RF35mm F1.8 MACRO IS STM

ゴールドモデルには同色のエクステンショングリップが付属する。

製品名のPは、1959年発売のレンジファインダーカメラP型（ポピュレール）に由来。大衆路線の高級機として、等倍ファインダーや最高1/1,000秒のステンレス製薄膜シャッターといった当時の本格仕様が盛り込まれていたイメージをEOS RPに重ねている。

1959年発売のキヤノンP型（ポピュレール）

機能面での新要素に、瞳AFがサーボAF（コンティニュアスAF）に対応した点がある。発売済みのEOS Rもファームウェアアップデートで対応するという（現状はワンショットAF時のみで動きを追わない）。なお、EOS RPの連写速度はAF追従で約4コマ/秒、AF固定で約5コマ/秒。

瞳AFが自動選択する瞳は、初期設定ではカメラに近いほうの瞳。同程度の場合は画面中央に近いほうが自動選択される。任意に選択したい場合は、画面タッチもしくはAFフレームボタン+十字キーで手動選択できる。

AF測距点エリアは、画面内の横約88%×縦約100%（RFレンズや対応EFレンズ装着時）。それ以外のレンズは横約80%×縦約80%となる。測距エリア全域でF11の光束に対応する。

AFフレーム配置の自由度の高さについては、同社では測距点数や分割数ではなく「測距点配置の自由度」（選択可能ポジションの緻密さ）が重要として、最大4,779ポジションという数字をアピールする。

EOS RP+RF24-105mm F4 L IS USM

画像処理エンジンはDIGIC 8。感度はISO 100〜40000（拡張で50〜102400相当）。デュアルピクセルCMOS AF、カメラ内デジタルレンズオプティマイザにも対応している。メカシャッターを使わず静かに撮影するサイレントモードも搭載。

動画記録は4K/24p、FHD/60pなどに対応。手軽にショートクリップを作れる「ビデオスナップ」機能や、4K映像を外部レコーダーにHDMI出力することも可能（4:2:2 8bit）。

ピント位置を変えながら自動的に連続撮影する「フォーカスブラケット機能」を搭載。撮影後にソフトウェア「Digital Photo Professional」の機能で処理すると、画像内の手前から奥までが被写界深度内に入った、いわゆる深度合成と呼ばれる画像を記録できる。

EVFは約0.7倍・約236万ドット（EOS Rは約0.76倍・約369万ドット）。

液晶モニターはタッチパネル式の3型約104万ドット。バリアングル式。

バッテリーはLP-E17。撮影可能枚数は約210枚（EVF使用時）、約250枚（背面モニター使用時）。

通信機能はWi-Fi/Bluetooth low energy。

記録メディアはSDXC/SDHC/SDカード（UHS-II対応）。

外形寸法は約132.4×85.0×70.0mm。重量は約485g（バッテリー、カード含む）、約440g（本体のみ）。

別売の「USB電源アダプターPD-E1」を使って、USB 2.0 Type-C端子からの充電が可能。

ホールディング性を高める別売グリップ

EOS RPの底部に取り付け、カメラの持ちやすさを向上する「エクステンショングリップEG-E1」を用意。価格は税別9,500円。レッド、ブラック、ブルーの3色を用意する。

装着したままバッテリーとSDカードの交換、三脚への取り付けを可能としている。

外形寸法は約132.8×22.2×59.3mm。重量は約86g。

キット構成と価格

価格はキヤノンオンラインショップ参考価格（税別）。