岡嶋和幸の「あとで買う」

1,613点目:視覚表現の思考と判断の基礎を身に付ける

アントニー・ザカライアス『シンプルな画づくりの基本 写真で学ぶ美しさをとらえる50のテクニック』

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

アントニー・ザカライアス『シンプルな画づくりの基本 写真で学ぶ美しさをとらえる50のテクニック』

昨日は黄金分割などのスケールを紹介しましたが、本日は画面構成の本です。いわゆる「構図」と言ったほうが分かりやすいかもしれませんが、本質を伝えるための画面設計の考え方などが解説されています。

写真だけでなく、あらゆるビジュアル表現に応用できる内容になっているようです。「構図」の章では「シンプルさ」「バランスと重心」「見た目のインパクト「余白」「広がり」「均整と配列」「視線が向かう場所」「細部の描写」などが紹介されていて、一般的な構図の解説とはちょっと違った切り口です。

ほかにも「クリエイティブな撮影術」や「ストーリーを語る」などの章があり、画面の構成力を養いたい人にぴったりの1冊と言えるでしょう。販売価格は2,860円で、Kindle版もあります。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。