岡嶋和幸の「あとで買う」
1,130点目:今読んでおきたい写真の教科書
京都芸術大学 東北芸術工科大学 出版局 藝術学舎『写真 新編 写真の歴史と展開、変容と拡張』
2024年6月3日 07:00
ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。
京都芸術大学 東北芸術工科大学 出版局 藝術学舎『写真 新編 写真の歴史と展開、変容と拡張』
京都芸術大学 東北芸術工科大学 出版局 藝術学舎から出版されている本は、33点目で『写真1 写真概論』『写真2 現代写真』、472点目で『写真 新編 写真・技法と研究』を紹介しましたが、その全4刊の最終刊となるのが本書です。
写真の理論や評論、技法などを取り上げた3冊に続いて、こちらは写真史から写真表現、写真集、ファインアートまで幅広く紹介されています。
執筆陣も豪華で、「写真史を再考する」(伊藤俊治)、「写真表現の系譜」(飯沢耕太郎)、「写真表現におけるジェンダーの視点」(笠原美智子)、「写真表現の現在」(タカザワケンジ)、「写真集の成立と展開」(金子隆一)、「なぜ写真史?」(畠山直哉)、「写真の展示空間」(倉石信乃)、「試行としての現代写真」(港千尋)など、とても興味深い構成となっています。
写真の教科書としてぜひ読んでおきたい1冊です。販売価格は3,960円で、Kindle版もあります。