特別企画
「折り畳みビューティーディッシュ」で自由な光を手にいれる!
ポートレート撮影で大活躍 持ち運びしやすくなりB2 250 AirTTLとの相性も抜群!
2016年2月23日 12:48
「プロフォトB2 250 AirTTL(以下「B2」)」はすでに多くのプロユーザーが使う、定評あるバッテリー駆動の大光量フラッシュだ。250Wsの光量を確保しながらジェネレーター(電源&制御部)、ヘッド(発光部)ともに小さく、1人でも運用しやすいところがプロに受けているのだ。
こうした外部フラッシュをオフカメラフラッシュ(OCF)と呼んでいるが、カメラ内臓のフラッシュと違い、発光部とレンズの位置関係が自由であることがポイントだ。レンズ光軸に対して光の方向を自由にコントロールできるので、被写体や表現意図に合わせた光をつくることができる。
光をコントロールする、あるいは魅力的な光を捉えることはプロアマ問わず、写真にとって大切なものであることは皆が知っていることだが、大光量フラッシュはAC電源を必要とし、かつ大型のものがほとんどであった。その点、B2は充電式バッテリーで駆動するので、使用場所を選ばない。つまり屋内のみならず、屋外でも使えるフラッシュなのだ。
屋外では、シャッタースピードはいわゆるシンクロスピード以上になってしまうことが多いが、「Profoto AirRemote TTL」はハイスピードシンクロに対応している。また、OCFであるからこそ、たくさんのアクセサリーが用意されており、スポット光から柔らかな拡散光まで、自由に光の質をコントロールできるのだ。
折り畳めるビューティーディッシュが登場
3月7日、プロフォトから新たなOCFアクセサリー2種が発売される。「OCFビューティーディッシュ」と「OCFカラーフィルタースタートキット」だ。OCFビューティーディッシュは光を拡散させるアクセサリー、OCFカラーフィルタースタートキットはフラッシュ光の色を変更するアクセサリーとなっている。
OCFビューティーディッシュは、「ソフトライトリフレクター」というアルミ製のタイプが定番製品としてラインナップされているが、持ち運んで屋外で使うには少しばかり不便であった。OCFビューティーディッシュでは折りたたみ式になり、屋外屋内問わず、移動して使うのに適した仕様となった。
OCFビューティーディッシュでは、光源直前に配置された反射板により、柔らかく且つ芯のない(中心部が周辺に比べて明るい状態ではない)光が得られ、ポートレートによく使われる。それゆえビューティーディッシュなのだ。メインの光源として柔らかな光で肌を表現するのも良し、レフ版のようにキャッチライトを目に入れるにも良し、なのである。
次にOCFカラーフィルタースタートキットを見てみよう。
OCFカラーフィルタースタートキットはアセテートのカラーフィルターとフィルターをヘッド(発光部)に取り付けるホルダーで構成されている。カラーフィルターをヘッドに取り付けることでフラッシュ光の色を自由に選べるわけだ。
印象的な色合いを作るのに光の色は重要である。ことに屋外の撮影では太陽の光は天候や時間によって刻々と変わってくる。そのため、いつも同じ色合いを出しているフラッシュ光の色とちぐはぐになってしまうことがある。それを補正し、画面全体の色合いを整える重要なアイテムなのである。
フィルターセットは2つの系統に分かれ、色温度と色かぶりを補正するLight Balance(LB)系とRGBとCMYの6つの原色を中心に色相を補正するColor Control(CC)系の2種となっている。
前者が「OCF色補正(CC)フィルターセット」で、後者が「OCF色効果(CE)フィルターセット」だ。これらフィルターを背景を照明している太陽光の色温度や色かぶりに合わせ、同じ色合いに補正して、画面全体を同じ色合いに整えたり、あるいは、背景の色合いの所為で肌が色かぶりしてしまうような時は、逆の色合いに補正して透明感のある肌色に仕上げるといった使い方をするのだ。
専用ケースに入ったOCFビューティーディッシュはとてもコンパクトだ。そして軽い。どこにでも持って行ける手軽さがいい。B2セットのケースに取り付けできるので、持ち運び自体が楽なのだ。組み立ては素早く行えるものだが、ちょっとしたコツがあるので解説しよう。
組立は簡単!
OCFビューティーディッシュをヘッドに取り付けるためのリングには、8つの溝があり、そこにOCFビューティーディッシュのロッドをはめてゆく。リングの溝は2段階になっているので、まずこれを意識しよう。深い角度で浅い溝、浅い角度で深い溝だ。浅い角度で深い溝にすべてのロッドが嵌った状態が完成だ。また、ロッドは必ず対角線のものを対にして入れていく。この2点がコツである。
美しいシャドウの描写で立体感アップ
OCFビューティーディッシュの効果は、屋内の撮影でわかりやすい。外に持ち出す前に、屋内で撮影してみよう。さまざまにフラッシュの位置を変え撮影してみるとライティングの効果を知ることができる。自宅など、落ち着いて撮影できる環境で試してみると良い。
フラッシュ光の色を変えられるフィルターも便利
OCFカラーフィルタースタートキットには、アセテートのカラーフィルターとホルダーが含まれており、組み合わせて使う。このフィルターのことをGelと呼び、様々な色合いが揃っており、交換して使用できる。
ホルダーはGelを保持するホルダーと、そのホルダーをヘッドに固定するためのホルダーに分かれているが、固定用ホルダーはOCFグリッド(別売の光をスポットにするためのアクセサリー)用のホルダーと兼用となっており、複数のアクセサリーを運用しやすいように考えられている。
OCFカラーフィルターは、フラッシュ光のみの色を変化させる。それゆえ、屋外の太陽光など、背景に別の光が当たっている場合は、背景の色合いをコントロールすることができない。
しかし、カメラのホワイトバランス、あるいはRAW現像時のホワイトバランス補正とOCFカラーフィルターを組み合わせて使うことによって、フラッシュ光の当たったモデルは適正な色合いのまま、背景の色合いをコントロールできる。以下、図にまとめたので覚えておいてほしい。
OCFビューティーディッシュを屋外で使う
OCFビューティーディッシュを使えば、自由な位置からフラッシュ光で照明できることはこれまで述べてきた通りだが、プロフォト「B1 500 Air TTL(以下「B1」)」、B2との組み合わせでは屋外撮影でその真価を発揮する。ここではモデルを逆光で撮影するシーンだ。
通常ならレフ板を使って顔に補助光をあてるが、太陽と正対する位置にレフ板を置かねばならない。また、風があるとレフ板が煽られてなかなかに厄介だ。しかし、OCFビューティーディッシュなら少しの風なら気にならないし、なにより照明位置が自由になるのがいい
OCFカラーフィルターで暖かな日差しを表現
背景の色合いは季節感や空気感を伝える大事な要素だ。主にホワイトバランスを変更してコントロールするが、そこにプロフォト フラッシュシステムとOCFカラーフィルターを加えることでより自由な表現が実現できる。「OCFカラーフィルターの使いこなし」を思い出しながら手順を見て欲しい。
OCFビューティーディッシュとOCFカラーフィルターの組み合わせ技
これまでOCFビューティーディッシュとOCFカラーフィルターを紹介してきたが、実はこの2つは組み合わせて使うことができる。柔らかい光を使いつつ、色合いをコントロールすることができるのだ。
システム化されたプロフォトのシステムだからこその利便性である。ここでは、夕日をバックに夕日の色合いを活かしながら、モデルを柔らかく、立体感ある描写を目指した。立体感があるからこそ、よりモデルの息遣いを感じるような写真になるのだ。
OCFアクセサリーで高度なライティングができる
カメラから離して使うオフカメラフラッシュでは、意のままに光をコントロールできることがメリットだが、それにはなんらかのOCFアクセサリーが必要になる。
多くの場合、まずは最初にアンブレラだ。アンブレラは狭い場所にも設置でき、また広い範囲に光が広がるので汎用性が高く使いやすい。その一方、傘につきものの骨があること、ヘッドの影が入ることで、モデル撮影時のアイキャッチにはつかいにくい。
また、広い範囲に光が広がる特性も繊細に光をコントロールしたい時には扱いにくい。「回りすぎ」とよく言われるように余計なところにまで光が回ってしまう。
それに対してOCFビューティーディッシュでは、アイキャッチも滑らかで美しく、比較的方向性のある光で、繊細なライティングができるのだ。プロフォトユーザーなら、アンブレラに加えてOCFビューティーディッシュを持っていれば、より高度なライティングテクニックを手に入れられる。
さらにOCFカラーフィルターで色合いまでコントロールすることで、より感情豊かな写真表現が可能だ。光に大事なのは立体感と色である。
モデル:EVA(スパンキー)