特別企画
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRスペシャルレビュー
新刊「ニコン NIKKORレンズFANBOOK」より
(2016/2/29 11:39)
2015年11月19日発売の書籍「ニコン NIKKORレンズFANBOOK」(インプレス刊)から、「AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR」の解説と作例をまとめました。作例は本誌未掲載のカットで、JPEGの撮って出しです。(編集部)
(写真:上田晃司氏、文:高橋良輔氏)
ED非球面採用の最高級標準ズーム
NIKKOR史上で初となるED非球面レンズを採用した、最高画質を誇るFX対応の標準ズームレンズ。本レンズの特徴はED非球面レンズや高屈折率(HRI)レンズをはじめ、ナノクリスタルコートやフッ素コートなどの先端技術が多数採用されている点にある。
また、最新のVR機構や電磁絞りなどのメカニカルな進化についても見逃せない。このなかからAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDにはないトピックを挙げるならば、ED非球面レンズと性能をさらに高めたVR機構がその代表格だ。
ED非球面レンズは、その名前の通りに、EDレンズを非球面化した光学系で、色収差と複数の単色収差を同時に補正できる画期的なレンズ。1枚で複数の収差を同時に補正できるため、理想的なレンズレイアウトを組める利点がある。
また、4段分の手ブレ補正能力があるVR機構は、電源オン直後の補正性能を高めた新しいタイプ。ファインダー像が安定する時間が短くなったことからシャッターチャンスに強く、三脚ブレを軽減する機能も付け加えられている。
F2.8で手ブレ補正機構を加えた最新の光学系を開発した成果は、MTF曲線にも現れており、望遠側における放射・同心円方向の特性が均一化し、広角側での周辺画質がより向上。実写画像を見てもVR機構の搭載が影響していると感じられるものはなく、自然なボケ味は単焦点レンズを彷彿とさせる。
また、広角側での安定感も抜群で、被写界深度を得る目的以外に絞る必要すらない。NIKKOR 24-70mm F2.8ズームの最高峰としてだけではなく、メーカーの垣根を超えてトップに君臨する。
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