デジカメドレスアップ主義
満を持しての登場ベラミ専用ケース
Bellami HD-1 + Switar 13mm F0.9
Reported by澤村徹(2014/10/22 08:00)
- ボディ:チノン ベラミHD-1
- レンズ:ケルン スイター 13mm F0.9
- マウントアダプター:チノン マウント3種セット
- ケース:チノン×鳥井工房 Bellami HD-1専用本革速写ケース本革ストラップ付
- ファインダー:ツァイスイコン 440
チノンのベラミHD-1はピストル型の個性派デジタルムービーカメラだ。往年のフィルムムービーカメラのようにボトムグリップが付き、さら録画スタートボタンはピストルのトリガーを模している。ボディはピアノブラックで気品のある光沢を放ち、その存在感は圧倒的だ。
また、本機はDマウントを採用し、昔の8mmフィルムムービーカメラのレンズが装着できる。オプションのマウントアダプターを使えば、CマウントレンズやM42マウントレンズも装着可能だ。ベラミHD-1とオールドレンズの個性が相まって、唯一無二のスタイルを生み出している。
さて、そのベラミHD-1に、鳥井工房から専用レザーケースが登場した。ベラミHD-1は一般的なカメラと大きく形状が異なるため、サードパーティーメーカーからの専用ケースは期待しづらかった。それだけにこのケースを心待ちにしていた人も多いことだろう。
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本ケースの全体的な雰囲気は、鳥井工房が以前リリースしたペッツバールレンズケースに似ている。どことなくスチームパンクを彷彿とさせる独自デザインだ。カメラ本体の下半分からグリップを覆い、ボタン類の操作は一切妨げない。グリップ部分は素の状態よりも長くなるが、そのぶん小指も含めてしっかりとグリップを握ることができる。ベラミHD-1の標準グリップは思いのほか丈が短いので、手の大きい人は鳥井工房のケースによってホールド感が向上するはずだ。
グリップ部の後端にはDリングがあり、標準でハンドストラップが付属している。このストラップは取り外せるので、好みのストラップと交換することも可能だ。ネックストラップの一点吊りで携行してもよいだろう。
実写はDマウントのスイター13mm F0.9を用いた。数あるDマウントレンズの中で、もっとも明るい部類のレンズだ。動画、静止画ともに、手ブレ補正機能をONにして手持ち撮影している。ベラミHD-1は装着したレンズの焦点距離が35mm判換算で7倍相当になるが、手ブレ補正機能のおかげで手持ち撮影でもそれなりに見られる絵が撮れた。
オプションのマウント3種セットは、M42マウント、Cマウント、CSマウントのマウントアダプターがセットになっている。今回、Cマウントのアンジェニュー25mm F0.95、M42マウントのテッサー50mm F2.8を試してみたが、テッサー50mm F2.8はベラミHD-1装着時に35mm判換算350mm相当となり、さすがに手持ち撮影はシビアだった。35mm判レンズを使う際は、広角レンズを中心にセレクトした方が無難だろう。
ベラミHD-1のイメージセンサーは、210万画素の1/3型MOS型センサーだ。昨今のカメラとしてはかなり画素数が少ないが、レンズによる描写のちがいは思いの外はっきりと出る。テッサー50mm F2.8だと解像度の甘さが目立ち、アンジェニュー25ミmm F0.95やスイター13mm F0.9ではシャープさが際立っていた。オールドレンズグルメのベースボディとして魅力的なムービーカメラだ。