トピック
撮影から転送、編集、保守まで――ProGrade Digitalで一気通貫するプロのワークフローが実現!
メモリーカード、リーダー、SSD…上田晃司さんが動画制作で実践
- 提供:
- ProGrade Digital Inc.
2025年11月20日 07:00
皆さんはメモリーカードやその周辺機器をどのように選んでいるだろうか。メモリーカードは、カメラやレンズに比べて違いを感じにくいため、その時に価格だけを見て選んでいる人も多いはずだ。もちろんその気持ちは理解できるが、筆者としてはやはりメモリーカードにもこだわってほしいと思っている。
今回取り上げるのは、メモリーカードメーカーとして着実にユーザーからの認知・評価を高めてきたProGrade Digitalの製品だ。実は近年、メモリーカードやカードリーダーはもちろん、SSDやUSBハブまでラインアップを充実させており、撮影から編集に至るまでProGrade Digitalでアイテムを揃えることも可能になってきた。
そこで、筆者の制作活動における一連のワークフローを「撮影」「転送」「編集」「保守」の工程に分けて、そのそれぞれでProGrade Digitalのアイテムが活躍する様子をお伝えしたい。
はじめに:今一度、メモリーカードの重要性を…
当たり前の話だが、カメラで撮影した結果は全てメモリーカードに記録される。例えば、大金をかけて撮影旅行にいったとしよう。価格が安いというだけで選んだメモリーカードで撮影をして、万が一データが失われた場合、それらは全てが無になってしまう。
筆者の場合、世界を旅する自分のプロジェクトもあるが、仕事で撮影をすることも多い。多くの人が関わり静止画や動画を撮る場合、その結果であるデータが記録される重要なメモリーカードを、適当な気持ちで選んだ物を使うことはあり得ないと思っている。
万が一が許されないからこそ、その万が一が起きないように心がけることはとても重要だ。今一度、メモリーカードはとても重要な物であるということを覚えておきたい。
今回は、筆者が動画のロケーション撮影を実施した様子をお届けする。現場での撮影やデータのバックアップ、自宅に戻ってからの編集作業とメモリーカードの保守について、ProGrade Digitalで実現したその一連のワークフローを紹介しよう。
【撮影】大容量のCFexpress 4.0カードで安心記録
【使用アイテム】
・CFexpress 4.0 Type B GOLD 2TBカード
近年のカメラは動画機能が進化し、RAW動画の内部収録に対応するモデルも増えてきている。特に筆者が愛用しているニコンのカメラは、ミラーレスカメラのフラッグシップとして登場した「Z9」からRAW動画にも力を入れている。今年の10月に発売された「ZR」も、3種類のRAW動画を収録できるなど驚くほど動画に特化したカメラだ。
そこで問題になるのが、データ容量の問題だ。「ZR」の場合、最もデータ容量の大きいR3D NE 12bit 6K 60Pで撮影すると、1TBのメモリーカードで約36分しか記録できない。つまり6K 60Pで1時間分は記録したいと思った場合、2TBのメモリーカードが必要になる。
ProGrade Digitalの製品ラインアップには、CFexpress 4.0 Type B GOLD 2TBが用意されている。最大読み出し速度3,400MB/秒、最大書き込み速度3,000MB/秒、持続書き込み速度1,500MB/秒のメモリーカードだ。
このメモリーカードは10万円を切るのだが、これはとても現実的な価格帯だと思っている。というのも例えば今回撮影に使用した「ZR」は、基本性能は非常に高いが30万円を切る価格帯で、動画に重きを置いた競合のカメラと比べると20~30万円ほどリーズナブルになっている。RAW動画の内部収録に対応するということで10万円以上する外部レーコーダーが必要ないと考えれば、機材導入のハードルが低くなるともいえる。
2TBのCFexpress 4.0 Type B GOLDカードであれば、容量をあまり気にせずRAW動画撮影が可能になるので是非挑戦してほしい。もちろん、動画はRAWが全てではなく、筆者もプロジェクトに応じて記録方式を変えている。しかしどんな状況であれ、メモリーカードの容量が2TBあると撮影においては安心感がある。
【転送】小型ポータブルSSDでバックアップも効率化
【使用アイテム】
・USB4.0シングルスロットカードリーダーPG05.6
・PG10.5 Pro Mini USB4 SSD
動画制作の仕事では、撮影から編集、納品までのプロセスがとても重要だ。例えば案件によっては撮影日にデータを渡すことも多いので、現場でのバックアップやデータ転送にかける時間をどれだけ短縮できるかも問われてくる。特にRAW動画のように大容量のデータを扱うとなると、メモリーカード以外のアイテムの重要性にも目を向けたいところだ。
今回の撮影では、現場付近に駐車した移動車でバックアップ作業を行った。使用したのはProGrade Digital純正のUSB4対応カードリーダー「PG05.6」。撮影に使用したCFexpress 4.0 Type Bカードの高速性能をフルに引き出せる実力を持っている。
ちなみに筆者はデータを扱う際は必ず同じブランドのカードリーダーを使うことにしているが、とくにProGrade Digitalにおいてはメモリーカードとカードリーダーを純正でそろえるメリットが大きい。純正であるという安心感に加え、この後お話しするメモリーカードのメンテナンスも行えるからだ。
さらに、ProGrade DigitalはSSDにおいても高速で安心感のある製品を用意しているのが特長。筆者は、現場ではカードリーダーと同等サイズのポータブルSSD「PG10.5 Pro Mini」を使用している。コンパクトかつ、マグネットでPCのモニター裏などに装着できるため、限られたスペースでも作業しやすい。こちらもUSB4のインターフェイスに対応する。
PG10.5 Pro Miniは1TBから4TBまでラインアップされている。RAW動画の撮影で2TBのCFexpress 4.0 Type Bカードが一杯になった場合でも、4TBのSSDがあれば2回分はバックアップできる。
最大読み出し速度は4,000MB/秒、最大書き込み速度は3,500MB/秒、持続書き込み速度は1,250MB/秒を誇る。素早くデータをバックアップできるのもありがたい。
今後、クライアントに現場でデータを即納するといったシチュエーションに備えて、1TBのモデルをいくつか追加で導入する予定だ。急ぎ、データを転送したSSD自体を渡すといった運用方法も考えられる。
【編集】自宅の作業デスクは“ProGradeで統一”
【使用アイテム】
・PG10 Pro
・PG20 Pro Thunderbolt 4 Hub
・PG10.5 Pro Mini USB4 SSD
撮影を終えて自宅に戻ったら、撮影データは基本的に2重でバックアップをしている。その時に使うのが、外付けSSDの「PG10 Pro」だ。筆者は8TBを使用しているが、新たに今年の10月に16TBも発売しているので、大容量のRAW動画を扱うならそちらを選択するのもありだろう。
8TBモデルは最大読み出し速度3,000MB/秒、最大書き込み速度3,000MB/秒、持続書き込み速度2,500MB/秒。とくに持続書き込み速度の速さがこの製品の強みで、その点において先ほどの「PG10.5 Pro Mini」とは性格が異なっているといえる。動画、静止画ともに大きな容量のデータを扱う場合でも、安定した動作が期待できる。今回扱った「ZR」のR3D NEも、ストレスなく編集やグレーディングを行うことができた。
編集機器として例えばMacBook Proを使用する場合、Thunderbolt/USB Type-Cの端子が3つしかなく、SSD2台とカードリーダー、外部モニターなど繋ぎたくても3機器しか繋げない弱点がある。
そこでProGrade Digitalのハブ「PG20 Pro Thunderbolt 4 Hub」の登場だ。この製品をPCデスク周りに置くことで、とても綺麗に機器を接続できるようになる。しかも、ケーブル1本でMacBook Proと接続できるのもポイントだ。
Thunderbolt 4対応のUSB Type-Cが3基、USB 3.2 Gen 2対応のType-Aが1基、PCへの85W給電に対応するUSB Type-Cポートを1基備えている。
さらに、Thunderbolt 4に対応しているので、機器の転送力を落とすことなく接続できるのもポイント。せっかく高速のメモリーカードを使っても、ここで速度低下してしまうともったいない。
プロジェクトが終わったあとは、PG10 ProからNASやHDDにデータを移動させる。そしてバックアップが終わったたら、PG10 ProやPG10.5 Pro Miniはフォーマットをして、次の撮影や編集に使っている。
【保守】メモリーカードのメンテンナンスもお忘れなく…
【使用ソフトウェア】
・Refresh Pro
皆さんはメモリーカードのメンテナンスはしているだろうか。メンテナンスを怠ると動画の録画が途中で止まってしまう原因になったり、運悪くデータが消えてしまったりすることもあるので注意が必要だ。
ProGrade Digitalには無料のメンテナンスソフトウェア「Refresh Pro」がある。MacとWindowsの両方に対応しているのも嬉しいところ。シンプルなソフトウェアで、ヘルスとサニタイズ、ファームウェアアップデートができるようになっている。こちらのソフトを利用するには、ProGrade Digital純正の対応カードリーダーを使う必要がある。
ヘルスではメモリーカードの劣化度などが分かり、サニタイズでは全領域物理フォーマットができる。作業も数分で終わるので、撮影前には必ずサニタイズしておきたい。
そしてファームウェアアップデートは、新しいカメラやコーデックが追加された時に、メモリーカードを対応させることができるので心強い。
この一連のワークフローの中で「保守」について紹介できることが、ProGrade Digitalの強みともいえるだろう。メーカーとしていかにクリエイターに寄り添っていくか。その姿勢が垣間見える。
まとめ:ProGrade Digitalで“妥協せず、クリエイティブに”
今回、ProGrade Digitalの製品をフルに活用することで、動画編集におけるワークフローを高いレベルで実現できた。
筆者もこれまでメモリーカードとカードリーダーまではProGrade Digitalを使っていた。しかし外付けSSDの「PG10.5 Pro Mini」や「PG10 Pro」が登場したことで、速度低下も気にすることなくSSDへのバックアップまでProGrade Digitalの製品で行えるようになった。
さらに、デスク周りも「PG20 Pro Hub」のお陰でスッキリとし、ワークスペースも綺麗かつシンプルになり大満足している。これから「ZR」でのRAW動画プロジェクトもいくつか控えているので、大容量のメモリーカードとSSDで、“妥協することなく”RAW動画をしっかりと撮影したいと思う。
これから各種の制作活動に挑戦するみなさんも、まずはProGrade DigitalのCFexpress 4.0 Type B GOLD 2TBカードをカメラに入れて、クリエイティブで美しい映像表現を楽しんでいただきたいと思う。



























