岡嶋和幸の「あとで買う」

1,644点目:高画質で低コストのインクジェット複合機

キヤノン「PIXUS XK510」

ネットショップのカートの中にある「あとで買う」には、様子見をしているなど気になるアイテムがたくさん入っています。この連載では、フォトライフに関連する製品を中心にその中身をお届けします。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、日々の物欲をお楽しみください。

キヤノン「PIXUS XK510」

322点目でキヤノンの「PIXUS XK500」を紹介しましたが、その後継モデル「PIXUS XK510」が発売になりました。

早速使ってみたのですが、インク構成が同じなのでプリント品質は変わらないようで、色や階調の再現性に優れた満足度の高い写真画質が得られます。染料プリンターなので高光沢の用紙の特徴を十分に生かした艶のある仕上がりになります。

1,415点目で紹介した「imagePROGRAF PRO-G2」などの顔料プリンターだと、表面にインクが乗るため光沢紙のピカピカ感が控えめになる傾向にあります。

そのため染料プリンターの「PIXUS PRO-S1 Mark II」との2台持ちで、用紙によって効果的に使い分けたいところですが、そのための設置場所がさらに必要になります。A4サイズまでになりますが、それならば光沢プリントはPIXUS XK510にお任せという使い分けも有効でしょう。普段使いはもちろん、フォトコンテストの応募作品などにも十分な仕上がりが得られます。

販売価格は5万4,000円前後。より低価格の機種もありますが、導入コストは低めでも、印刷コストは高めなので要注意。コンスタントにたくさんプリントする人は結果的に割高になるかもしれません。

印刷コストをもう少し抑えたいなら、XK510の6色より1色少ない5色になりますが、下位モデルの「PIXUS XK140」という選択も有効でしょう。こちらは3万6,500円前後です。

これら2機種のレビュー記事を、本日発売の『デジタルカメラマガジン』最新号で担当しているので、ぜひそちらも参考にしてみてください。

1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。