特別企画

自在に階調をコントロール…H&Y K-Series ホルダーKit / ソフトGND8 / バランサーGND16を紹介

デジタルカメラマガジン「newポートレートstyle」特集より

※デジタルカメラマガジン2021年8月号より再構成して掲載してます。

ポートレート撮影ではあまりなじみがないかもしれないがGNDフィルターを使うと一味違ったポートレートの表現が可能になる。

GNDフィルターは段階的に濃度が変わるフィルターで風景写真には欠かせないアイテム。GNDをポートレートで使うメリットは背景のディテールを表現しやすくなる点だ。特に日中の輝度差があるシーンでは使ってほしい。

H&Y社のGNDフィルターは種類も豊富でポートレート向き。マグネットで着脱でき、グラデーションの位置調整を瞬時におこなえる。ゴリラガラスを採用しているので、落としても割れにくい。


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バランサーGNDあり
Nikon Z6 II / NIKKORZ24-70mmf/2.8S / 46mm / マニュアル露出(F2.8、1/160秒) / ISO 100 / WB:オート
なし

バストアップのときはグラデーションの段階が長いバランサーGND16が自然に濃度を調整できる。

バランサーGND16は全体の露出を整えることを前提に作られたフィルターでGND16→GND8→GND4→GNDなしと変化する。グラデーションの幅も広く、自然に濃度が変化するので的確に露出を調整できる。


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ソフトGNDあり
Nikon Z 6II / NIKKORZ24-70mmf/2.8S / 24mm / マニュアル露出(F2.8、1/200秒)/ ISO 100 / WB:オート
なし

背景や空の空間を広く使う場合はソフトGND8が使いやすい。GNDフィルターを使うと背景の露出調整が簡単にできるが、モデル自体も暗くなる。暗くなった部分にフラッシュ光を当てて露出を調整すると良いだろう。

上の作例ではソフトGND8を使い、モデルの顔から上にグラデーションがくるように調整。空の雲のディテール がしっかり表 現できるように露出を調整し、暗くなったモデルの顔にフラッシュを照射して全体のトーンをそろえた。



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日中シンクロ好きの方にはぜひGNDフィルターを使ってドラマチックなポートレートを撮影してほしい。


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可変NDとPLフィルターが一体になった「REVORING Vari ND CPL」

さまざまなレンズ径に瞬時にフィットする可変のステップアップリングと、ND3〜1000に変化する可変NDとCPLが一体型になった便利アイテム! この製品1つで風景からポートレートまで幅広く使える。

実勢価格25,800円前後

制作協力:H&Y Filters Japan

1982年広島県呉市生まれ。米国サンフランシスコに留学し、写真と映像の勉強しながらテレビ番組、CM、ショートフィルムなどを制作。帰国後、写真家塙真一氏のアシスタントを経て、フリーランスのフォトグラファーとして活動開始。人物を中心に撮影し、ライフワークとして世界中の街や風景を撮影している。現在は、カメラ誌やWebに寄稿している。