特別企画

人気インスタグラマーyohei_sawamura氏の流儀とは?(後編)

書籍『憧れのインスタグラマー20名に学ぶ 美しい写真術』より

yohei_sawamura氏

小社では、数多くのフォロワーから支持を得ているインスタグラマー20名が、それぞれの流儀や撮影術、Instagramの活用術を語る書籍『憧れのインスタグラマー20名に学ぶ 美しい写真術』を5月22日に刊行しました。今回、この20名の参加インスタグラマーの中からyohei_sawamura氏のパートの一部を2回にわけてご紹介します。後編ではQ&Aとレタッチ術をお伝えします。(編集部)

yohei_sawamura
京都府生まれ、京都市在住。東京と京都を中心に活動中。美容師、和食料理人、バリスタ、珈琲焙煎士など、さまざまな職業を経験した異色の経歴を持つ。
Lightroomのオリジナルプリセットは多方面から人気。それぞれの職業で培った感性と類い稀なセンスと器用さを武器に瞬間を自分の“色”で表現している。

Q&A

Q:写真家を目指す決め手になった出来事は?

A :@t.1972(@s.1972)さんのフリーランスデビューですね。この人が開いていく道が閉ざされないように、ともに開き続ける役を担うひとりにならなきゃって思いました。

Q:日々のタイムスケジュールはどんな感じですか?

A :8:00起床、朝食を食べる、サプリを飲む、シャワーを浴びる→9:30撮影以外は自宅で仕事(メール、撮影、レタッチ、執筆、コミュニティサロンの確認など)→12:30昼食を食べる、休憩→14:00~20:00撮影以外は近くの喫茶店に移動して仕事(メール、撮影、レタッチ、執筆、コミュニティサロンの確認など)→20:00夕食を食べる→21:00映画鑑賞、アイデアのインプット、勉強、写真のレタッチ、仕事が残っていれば仕事→26:00就寝。

Q:撮影時に意識していることはありますか?

A :妥協しない。視野を広く。楽しむ。楽しませる。もうこれでいいかってならないように構図や光、表情など、納得できるまで追い込む。

Q:屋外撮影時、自然光の生かし方について教えてください

A :太陽の角度と強さをつねに見て、どういう印象の写真を撮りたいかで、入れ込む光の方向を判断します。ドラマチックに写すには太陽が低めの逆光やサイド光がいいですし、ナチュラルに日常感を見せるには太陽が高めや順光が生かしやすいです。どちらも絶対ではないですが、自分なりに理解しておくことが大切です

撮影:yohei_sawamura

Q:yohei_sawamura さんが「すごい!」と思う写真家はいますか?

A :自分以外の写真をやってる人は、みんなすごいと思うところがあるんですけど。すごいなといつも見てしまう写真家は、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ロベール・ドアノー、スティーブ・マッカリー、高橋ヨーコさんです。

Q:自分らしい写真を撮るためのこだわりは?

A :自分らしいモデルを選ぶこと、自分のレタッチに合いそうな場所を探すこと。あとは自分もいっぱい楽しむこと。

Q:撮影場所を探すときに意識していることは?

A :ポートレートの場合:室内の場合はどれくらい自然光が入るか、どの時間帯にいちばん入るかを確認。屋外の場合は背景に何を配置するか。両方に共通することはモデルがどういう場所に合いそうかを考えること。

スナップの場合:季節を感じられるものがある場所はどこか。どういう人がいる場所か。何時くらいが条件がよさそうかをチェックします。

Q:撮影するときに何か小物は使いますか?

A :事前に準備して持って行くことはしませんが、その場所にあるものを使用することはあります。本がある場所なら本を読んでもらったり、飲食できるところであれば飲み物を飲んでもらったり。いつもしている何かを再現してもらうことで、ナチュラルな表現、表情を撮りやすくなります。

Q:写真を撮るときに決めているルールはありますか?

A :自分が楽しむ、モデルを楽しませるです。

以上、Q&Aより一部を抜粋してお伝えしました。yohei_sawamura氏の写真に対する考え方や写真家として影響を受けた本など、インタビューとあわせて、それぞれのインスタグラマーについて、より深くパーソナリティを理解することができる内容で構成されています。

写真の仕上げ方

書中では現像テクニックの紹介もあります。以下は、yohei_sawamura氏の現像テクニックです。

[1]補正ブラシを使って肌を滑らかにする

補正ブラシを使って、肌の質感を滑らかにします。テクスチャをマイナス側に、明瞭度もマイナス側に調整します。顔の立体感を守るため、基本的に目と口はマスクから外し、場合によっては鼻もマスクしないようにします。

Before(左)、After(右)

[2]円形フィルターを利用して視線を誘導する

モデルの肌がきれいに見えるようにトーンカーブと色みを調整したオリジナルのプリセットを適用したあと、円形フィルターを利用して人物に視線誘導が行えるよう露光量をマイナス側に補正して顔以外を少し暗くします。

Before&After

日差しがしっかりと入り込んでいた気持ちのいい朝。さわやかさと透明感を感じる写真を目指しました。アップの写真になるので、とくに丁寧に肌の補正をしています。

Before
After

他にもInstagramを使いこなすヒントがたくさん

本書では、ここで紹介したyohei_sawamura氏を含め、20名のインスタグラマーが登場します。内容もそれぞれとなっており、ユーザーの目を引く写真の撮り方&仕上げ方のほか、フォロワー数を増やすコツや「いいね!」の数を増やすポイントに関する解説も。

ハッシュタグの有効な付け方やフィード画面のきれいな見せ方といったIsntagramをもっと上手く使っていくためのヒントも。“映える”ストーリーズの作り方も解説しています。

デジカメ Watch編集部