【新製品レビュー】オリンパス・ペンライトE-PL2

〜より使い勝手が向上したライト級ミラーレス機
Reported by 北村智史

 2010年3月発売のE-PL1、12月発売のE-PL1sにつづくペンライト(PEN Lite)シリーズのニューモデル。名称からはE-PL1の後継のような印象を受けるが、E-PL1sがE-PL1の後継なので、本機はその上の位置付けとなる。

 上位のE-P1/2寄りのデザインが取り入れらられたほか、背面にホイール状のコントロールダイヤルを装備。アクセサリーポートも、新登場のコミュニケーションユニット「PENPAL PP-1」に対応する新バージョンとなった。また、液晶モニターはペンシリーズ初の3型46万ドットにスペックアップした。

 ボディカラーはシャンパンゴールド、ブラック、ホワイト、レッドの4色があるが、標準ズームレンズのM.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II付きのレンズキットはシャンパンゴールドのみとなる。

 大手量販店の店頭価格は、ボディ単体が6万9,800円、レンズキットが7万9,800円、M. ED40-150mm F4-5.6も同梱のダブルズームキットが9万9,800円、M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8付きのパンケーキキットは8万9,800円となっている。なお、ダブルズームキットとパンケーキキットは、ブラックとレッドのボディにはブラックのレンズ、シャンパンゴールドとホワイトのボディにはシルバーのレンズという組み合わせとなる。


液晶モニターの解像度がアップ

 上面右手側にモードダイヤル、左手側に内蔵ストロボがあるのはE-PL1/1sと同じだが、両肩が少し下がるラインはE-P1/2を意識したものといえる。また、E-PL1/1sでは後付けっぽい処理だったグリップも、本機ではボディと一体感のある形状に変わっている。外装材は、前面側は金属、背面側はプラスティックのようだ。

 液晶モニターは3:2比率の3型。ペンシリーズでは初めて46万ドットになった。数字としてはパナソニックのLUMIX DMC-GF2などと同じで(ただしタッチパネルはない)、E-5の92万ドットに比べるともう少しな感じはあるものの、従来モデルと違ってドットが目立たずに気持ちよく見られる。

 E-PL1/1sからの大きな変更としては、十字ボタン外周のコントロールダイヤルの追加があげられる。ダイレクト操作時の変化要素はカスタムメニューの「ダイヤル機能」でモードごとに選べるようになっていて、筆者個人としては、AEモード時は露出補正にするのが便利だと思う(絞り値やシャッター速度の変更、プログラムシフト操作は十字ボタンの上ボタンに割り当てられている「露出補正」を押してからダイヤルを回すことになる)。

 撮像素子はスペック据え置きの有効1,230万画素のLive MOSセンサー。センサーシフト式の手ブレ補正機構を内蔵しており、公称での補正効果はシャッター速度約3段分。E-PL1と同じ数字だが、E-P2やE-620の4段分、E-5の5段分に比べると少し落ちる。

 記録メディアはSDXC/SDHC/SDメモリーカードで、SDXCの高速転送はサポートしていない。実写でのファイルサイズはJPEGのLサイズ/スーパーファインが平均で約7.0MB、RAWは平均約12.2MBだった。フォーマット直後の16GBのカード使用時の撮影可能コマ数は「645」と表示されるが、実際には800コマほど撮れる計算になる。

 バッテリーはE-PL1sと同じリチウムイオン電池BLS-5。容量は1,150mAhで、CIPA基準の撮影可能コマ数は280コマとなっている。現行のミラーレス一眼の中ではちょっと少なめの数字で(多いのは330コマとか360コマとか撮れる)、予備のバッテリーは用意しておいたほうが安心だろう。なお、E-PL1以前のペンシリーズなどに採用されているBLS-1も使用は可能だ(ただし、充電器は共用できないので注意)。

背面右手側の操作部。ボタンの形が変わったこともあるが、十字ボタン外周にコントロールダイヤルが装備されたのが大きな変更点コントロールダイヤルは単独操作で露出補正などが行なえる。誤操作を防ぐためか、機能を無効にすることもできるようになっている
撮像素子は有効1,200万画素のLive MOS。もちろん、ゴミ取り用のSSWFとセンサーシフト式の手ブレ補正機構を内蔵している記録メディアはSDXC/SDHC/SDメモリーカード。電源は新しい安全基準に準拠したBLS-5。CIPA基準の撮影可能枚数は約280枚
内蔵ストロボはパナソニックのDMC-GF2と同じような構造で、強引にバウンスさせることはできそう。ガイドナンバーは10(ISO200・m)E-PL1/1s同様、どの撮影モードでも動画が撮れるムービーボタンを装備。Fnボタンと同様、機能のカスタマイズが可能だ

オリンパス自慢の「アートフィルター」をさらに強化

 E-5と同様、従来の「仕上がり」と「アートフィルター」を統合した「ピクチャーモード」を搭載。絞り優先AEやシャッター優先AEでの「アートフィルター」撮影が可能になった。

 また、「アートフィルター」の一部に若干チューニングの違ったバリエーションが選べるようになったほか、アートフレーム効果として「ピンホール効果」、「ソフトフォーカス効果」を追加で適用できるようになっている。ただし、3種類すべての「アートエフェクト」が選べるのは「ポップアート」だけで、「ラフモノクローム」と「トイフォト」、「ドラマチックトーン」は「アートフレーム」のみ、「ファンタジックフォーカス」と「ジオラマ」はエフェクトなしとなる。

従来の「仕上がり」と「アートフィルター」が「ピクチャーモード」として統合。絞り優先AEなどでも「アートフィルター」が利用できる
「アートフィルター」はバリエーションが増えたうえに、「アートエフェクト」を重ね掛けできるようになって、楽しみが増えた

 カスタムメニューに「アートLVモード」という項目が追加されている。「アートフィルター」の中には処理が重くてライブビュー映像をパラパラとしか表示してくれないものがあって、動く被写体を狙うときにタイミングをつかむのが難しかった。「アートLVモード」は「mode1」が従来どおりの表示であるのに対して、「mode2」ではシャッターボタンを半押ししたときにフィルターの効果を弱くする。処理が軽くなる分画面表示が速く、滑らかになる。おかげで動く被写体を撮るときのストレスが大幅に軽減できる。特に、パラパラ度合いの強い「トイフォト」や「ジオラマ」での効果はてきめんだ。

「アートLVモード」はシャッターボタン半押し時の画面表示を、従来どおりの「mode1」と、高速表示の「mode2」から選べる機能処理が重い「トイフォト」や「ジオラマ」などは、画面表示がパラパラになる。止まっている被写体はいいが、動く被写体は見づらかった
「mode2」にすると、半押ししたときにフィルターの効果が少なくなる。その分画面表示が高速化されるので快適に撮れるようになる

 また、フルオートモードの「iAUTO」時に有効になる「ライブガイド」が「コントロールダイヤル」で操作できるようになったのと、動画にも対応したこと、「顔優先」オン時に「瞳検出」機能がはたらくようになったなどもトピックだろう。

 十字ボタンの右ボタンと下ボタン(初期設定ではストロボ発光モードとドライブモードが割り当てられている)の機能の変更が可能になったのもうれしい改良点。従来からの「スーパーコンパネ」や「ライブコントロール」もあるので劇的に便利になるわけではないが、よく使う機能の設定変更がワンプッシュでできるのは便利で快適。Fnボタンとムービーボタンもカスタマイズ可能なので、自分好みのカメラにセットアップする楽しさも味わえる。

上面のモードダイヤル。内容はE-PL1/1sと同じ。「iAUTO」は感度やホワイトバランスなども含めてフルオートになる「iAUTO」モードで使える「ライブガイド」の画面。「色の鮮やかさ」や「色合い」、「明るさ」などの要素を簡単に調整できる
「ライブガイド」で「色合い」を調整しているところ。十字ボタンの上下ボタンでもコントロールダイヤルでも操作できる「顔優先」をオンにするとバストアップ以上で「瞳検出AF」がはたらき、人物の目にピントを合わせてくれる
カスタムメニューの「ボタン機能」の画面。十字ボタンの右ボタンと下ボタンもカスタマイズ可能になったのが新しいところ
拡張端子が「アクセサリーポート2」にステップアップ。外部EVFの「VF-2」などのほか、新しい「PENPAL PP-1」にも対応した。
「VF-2」を装着した状態。144万ドットの高精細な映像は魅力。ちょっとお高いけど。新アクセサリーの「コミュニケーションユニットPENPAL PP-1」。でも、iPhoneには非対応
M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II用のコンバーターも新発売。3点のセット商品も用意される「PENPAL PP-1」と「VF-2」用のメニュー。どちらも持っていない人のために非表示にもできる
AFは11点のコントラスト検出AF。M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 IIとの組み合わせだと静かで速くて迷いも少ない虫メガネのアイコンの拡大ボタンを押すと表示される拡大枠。この部分にピントを合わせる「拡大枠AF」もある
枠の部分を拡大しての「拡大AF」時の画面。拡大倍率は7倍、10倍、14倍から選べる。高倍率時はピント精度も向上するそうな再生時の「総合表示」。いろいろな撮影データに加えて、RGBと輝度のヒストグラムが見られる。白とびや黒つぶれの警告も出る
インデックス再生は4コマ、9コマ、25コマ、100コマの4種類。カレンダー表示もある。使わないのは非表示にできるのがいいところフォーサーズユーザーにはこちらの「スーパーコンパネ」のほうが馴染みやすいと思う。「ライブコントロール」が悪いわけじゃないけど

まとめ

 位置付け的には明らかにE-P2のほうが上だが、新しい分だけ本機のほうがよくなっているところもある。いちばんは、液晶モニターが大きくなって(少しですけど)、高精細になったこと。ザラザラの画面から解放されたのはほんとうにうれしい。

 それから、「アートフィルター」が「ピクチャーモード」に組み込まれて、どの露出モードでも利用できるようになったことも魅力。そのうえバリエーションは増えているし、「アートエフェクト」が追加されたのも見逃せない。

 コントロールダイヤルが装備されたのも大きな進化だが、シャッター最高速が1/4,000秒にアップしたこと、リモートケーブル(電子レリーズ)が使えるようになったことなど、使い勝手も大幅にアップしている。

 水準器表示がないのがちょっと物足りない点ではあるが、そろそろミラーレス機を、とお考えなら注目すべきモデルであるのは間違いないし、すでにPENシリーズをお使いの方にも買い替えや買い増しを考えてもよさそうなカメラに仕上がっていると思う。


実写サンプル

  • 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。

・ピクチャーモード

 フォーサーズのE-5と同じく、従来の「仕上がり」と「アートフィルター」を統合した「ピクチャーモード」を搭載。「仕上がり」モードをベースに好みに合わせた調整が可能な「カスタム」モードもある。新しく「アートフィルター」にバリエーションが加わったうえに「アートエフェクト」を重ねて適用することもできる。また、シャッターボタンを半押ししたときに「アートフィルター」の効果を弱めて表示を高速化できる「アートLVモード」も装備した。

「ピクチャーモード」選択時の画面。写りのイメージを見ながらフィルターが選べるのは「ライブコントロール」の便利な点だ

 同梱ソフトウェアの「OLYMPUS Viewer 2」では、RAW画像に対して「アートフィルター」、「アートエフェクト」を適用できるが、エフェクトに複数の選択肢のある「ポップアート」だけは、エフェクトの重ね掛けができる(つまり、「ポップアート」と「ファンタジックフォーカス」と「トイフォト」をミックスしてフレームを付けた状態にできるということ)。なお、本機以外のRAW画像に対して「アートフィルター」のバリエーションや「アートエフェクト」を適用することはできない。旧機種のユーザーへのサービスがあってもいいのでは思う。

ピクチャーモード:i-FINISH
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:VIVID
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:NATURAL
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,000秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:FLAT
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,000秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:PORTRAIT
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:モノトーン
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:ポップアート I
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:ポップアート I/ソフトフォーカス効果
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:ポップアート I/ピンホール効果
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,000秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:ポップアート I/アートフレーム効果
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:ポップアート II
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:ポップアート II/ソフトフォーカス効果
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:ポップアート II/ピンホール効果
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,000秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:ポップアート II/アートフレーム効果
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:ファンタジックフォーカス
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,000秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:ラフモノクローム I
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:ラフモノクローム I/アートフレーム効果
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:ラフモノクローム II
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:ラフモノクローム II/アートフレーム効果
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:トイフォト I
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,000秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:トイフォト I/アートフレーム効果
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:トイフォト II
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:トイフォト II/アートフレーム効果
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,000秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:トイフォト III
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:トイフォト III/アートフレーム効果
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:ジオラマ
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:ドラマチックトーン
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,000秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
ピクチャーモード:ドラマチックトーン/アートフレーム効果
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F7.1 / -0.3EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm

・マルチアスペクト

 画面のアスペクト比は標準の4:3のほか、16:9、3:2、6:6が選べる。とはいっても、4:3比率の画面をトリミングするだけなので、4:3比率以外では画角が狭くなってしまう。

アスペクト比は4:3、16:9、3:2、6:6の4種類。トリミング式なので4:3比率以外は画角が狭くなってしまう

 なお、JPEGはトリミングされた画像が保存されるが、RAWはトリミング情報が付加されるだけなので、「OLYMPUS Viewer 2」を使えばほかのアスペクト比に変更することが可能だ。

4:3
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/160秒 / F8 / -0.7EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
16:9
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×2,272 / 絞り優先AE / 1/160秒 / F8 / -0.7EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
3:2
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×2,688 / 絞り優先AE / 1/160秒 / F8 / -0.7EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
6:6
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 3,024×3,024 / 絞り優先AE / 1/200秒 / F8 / -0.7EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm

・感度

 感度設定範囲はISO200からISO6400で、E-PL1よりも1EV分アップしている(といっても、E-PL1sと同じだが)。従来はISO100も選べたが(ISO200よりハイライトがやや白トビしやすくなる)、本機では削られた。感度の設定ステップは1/3EVまたは1EVで、推奨感度の上限はISO2500だ。

ベース感度はISO200で、それより低い感度は省略された。最高感度はISO6400で、ISO3200からが拡張感度の領域となる

 試写はカスタムメニューの「高感度ノイズ低減」を初期設定の「標準」で行なった。ピクセル等倍での鑑賞では、ISO800以上になると少しずつ細部の再現が悪くなりはじめるが、ISO1600でも見苦しいレベルには達しない。わりと安心して使えると思う。ISO3200以上になると解像感はずいぶん低下するし、発色も悪くなってくる。

ISO200
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/80秒 / F5.6 / -0.3EV / WB:太陽光 / 25mm
ISO400
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/160秒 / F5.6 / -0.3EV / WB:太陽光 / 25mm
ISO800
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/320秒 / F5.6 / -0.3EV / WB:太陽光 / 25mm
ISO1600
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/640秒 / F5.6 / -0.3EV / WB:太陽光 / 25mm
ISO3200
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,250秒 / F5.6 / -0.3EV / WB:太陽光 / 25mm
ISO6400
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/2,500秒 / F5.6 / -0.3EV / WB:太陽光 / 25mm

・作例
JRの高架下の空間は飲食店が入居していたりするが、ここは空き家。工事用のフェンスの上に手を伸ばして撮ったカット
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/30秒 / F5.6 / -1.3EV / ISO200 / WB:オート / 14mm
ちょっと絞りすぎかなとも思える絞りF10だが、ローパスフィルターが弱いからなのか、E-620より解像感が高い気がする
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,600秒 / F10 / -1.0EV / ISO200 / WB:オート / 23mm
以前はこういうシーンでオートホワイトバランスで撮ると真っ青になることが多かったが、最近のはあまりだまされなくなった
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/15秒 / F4.9 / 0EV / ISO200 / WB:オート / 31mm
装着したVF-2をチルトさせて低めのアングルから見上げての撮影。縦位置に対応できるEVFもつくって欲しいなぁ
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/125秒 / F6.3 / 0.7EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
キットで買えば実質1万円の標準ズームだが、絞り開放でもシャープなのがすごい。先代モデルよりAFは速いし作動音も静かになった
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/80秒 / F5 / 0.7EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
最短撮影距離は14-19mmの範囲は0.25m、20-42mmの範囲では0.3mとちょっと変則的。でも、けっこう寄れるので便利がいい
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/1,000秒 / F5.6 / 0EV / ISO200 / WB:太陽光 / 14mm
E-PL1はシャッター最高速が1/2,000秒だったが、本機は1/4,000秒にアップ。1段だけど、使える絞りの幅が広がったのがうれしい
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/3,200秒 / F5.6 / -0.3EV / ISO200 / WB:オート / 42mm
コントロールダイヤルの単独操作で露出補正できる設定にしておくと、マイナス3EV補正とかのシーンでもらくちん
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/640秒 / F7.1 / -3.0EV / ISO200 / WB:オート / 42mm
手ブレ補正機構の効果はシャッター速度で3段分。E-P1/2のは4段分あるのを考えるとちょっと物足りない
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/40秒 / F7.1 / -1.0EV / ISO200 / WB:太陽光 / 37mm
普通に道ばたなんですけど、わざわざ寝泊まりするなって書いてるくらいだから、相当頻繁に寝てる人がいるんでしょうねぇ
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/100秒 / F6.3 / 0.3EV / ISO200 / WB:オート / 17mm
MFでピントは最短撮影距離にセット。拡大画面でピントを見ながらカメラを前後に動かして撮った
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/320秒 / F5.6 / 0EV / ISO400 / WB:太陽光 / 42mm
免税品もあつかう電気店。というのは見せかけだけで、窓から見える店内はドラッグストアだったりする
E-PL2 / M.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 II / 4,032×3,024 / 1/125秒 / F8 / 0EV / ISO200 / WB:太陽光 / 27mm


北村智史
北村智史(きたむら さとし)1962年、滋賀県生まれ。国立某大学中退後、上京。某カメラ量販店に勤めるもバブル崩壊でリストラ。道端で途方に暮れているところを某カメラ誌の編集長に拾われ、編集業と並行してメカ記事等の執筆に携わる。1997年からはライター専業。2011年、東京の夏の暑さに負けて涼しい地方に移住。地味に再開したブログはこちら

2011/2/2 13:24