新製品レビュー

伸縮自在でガラス反射も軽減できる「KUVRDユニバーサルレンズフード」

クラウドファンディングサイトのMakuakeに多機能なレンズフード「KUVRDユニバーサルレンズフード」が登場した。輸入代理店の株式会社ハンズエイドから製品をお借りできたので簡単ながらレビューをしてみたい。

記事執筆時点では目標金額20万円のところ、400万円以上を集めプロジェクトは成立済み。実行者はハンズエイドで、2021年5月31日18時まで引き続き出資を募っている。

スモールとミディアムの2サイズが用意され、市販の予定価格は各5,500円(税込)。Makuakeでは割引価格で入手できる出資プランが用意されている。

画角に合わせて伸縮できる

このフードはシリコン製の汎用フードということだが、折りたたみ式でかさばらないのが一般的なレンズフードと異なる点だ。これまでのレンズフードは持ち運ぶ際にスペースを取っていたが、本アイテムなら小さくして収納できる。また、いくつかの折り目がついていて、画角に合わせて長さを調節できるのも、固定式のフードにはないメリットになっている。

対応サイズだが、スモールタイプはフィルター径が54~76mm、ミディアムタイプは同70~112mmに適合する。

スモール(左)とミディアム(右)
持ち運ぶ際は薄くできる

本体は柔らかいものだが、装着するときちんとフードの形になる。表面はサラサラしているが、ホコリが付きやすいのが気になった。レンズに付けるときは、レンズ先端部分にかぶせるだけ。フードの取付部はかなり伸縮性があるので、試した限りでは使用中に外れるようなことはなかった。

ただし、1~2cmくらいの取り付けしろが必要なので、レンズ先端に取り付けられるスペースがあるかを確認しておきたい。ピントリングなどの操作部が鏡胴の前側にあるレンズだと取り付けが難しいと思う。

スモールタイプの装着例

取り付けてしまえば、一般的なレンズフードと変わりない。ズームレンズではギリギリまでフードの長さを調節できるので、ハレ切りには効果的だろう。

雨の日に撮影に持ち出したところ、このフードを伸ばしておくとレンズ前面に水滴がつきにくいというメリットもあった。

ミディアムタイプの装着例

フード以外の便利機能も

本アイテムは、レンズフード以外にも様々に活用できることが謳われている。例えばレンズ交換の際にカメラを置くとき、このフードを敷物にするとカメラに傷がつかないとのこと。

また、夜景を撮る際に窓にこのフードを密着させることで、ガラスの写り込みも軽減することができる。試したところでは、窓に正対させないとフードのジャバラが縮んでガラスに密着しにくいので注意が必要だが、持っていればイザというとき役に立ちそうだ。

レンズフード不使用
レンズフード使用

さらに、レンズよりも大きな径のフィルターを装着するという、ステップアップリング的な使い方もできる。今回はスモールタイプの中に77mm径のフィルターを装着してみたが、思ったよりしっかりと保持することができた。

ざっと見てきたが、従来の「レンズフード」の枠に留まらない新機軸のアイテムということができそうだ。気になった方はMakuakeのページをぜひチェックしてみてほしい。

1981年生まれ。2006年からインプレスのニュースサイト「デジカメ Watch」の編集者として、カメラ・写真業界の取材や機材レビューの執筆などを行う。2018年からフリー。