新製品レビュー
ビリンガム「ハドレーワン」
クラシックな見た目そのまま、ノートパソコンに対応
2019年9月3日 07:00
エツミが取り扱うビリンガムのカメラバッグ「ハドレーワン」を試してみた。2018年8月に発売されたモデルで、直販価格は税込6万9,120円。
ビリンガムの定番ショルダーバッグ「ハドレー」シリーズに加わった最新モデル。狩猟用バッグに由来するアイコニックな見た目を継承しつつ、ノートPCの収納スペースや、スーツケースのハンドルに固定できるストラップを備えるなど、細部を現代的に変更している。
外装は水を防ぐゴム引きのキャンバス素材で、"雨の国"とも言われるイギリスらしさを感じている(※行ったことないので、イメージで語ってます)。実際、筆者は通勤時にも「ハドレープロ」を愛用しているが、雨に降られても内側に水が染みたことはなく信頼している。
このハドレーワンは、内側のクッションボックスが珍しい形状をしている。一般的なカメラバッグや既存のビリンガムはバッグの内寸にぴったりのクッションボックスが入っているが、ハドレーワンのクッションボックスはバッグ全幅の1/3程度しかない。バッグ内寸の約350×120×250mmに対し、クッションボックスの内寸は約150×120×240mmだ。
カメラ1台と手回り品だけを入れるとすれば、このほうが収納効率は高い。開口部の大きさはフルサイズミラーレスの中でも大柄といわれる「LUMIX S1R」をスムーズに出し入れできる余裕があった。ショルダーストラップも既存のハドレーシリーズより太い。
ノートPC収納部は固定式。ここでは13インチのMacBook Proを入れてみた。奥まで入れても底部から少し浮いた状態になるため、地面に置く際などにも不安が少ない。背面にスーツケースのハンドルに固定する仕組みが備わったこともあり、出張や海外ロケに持ち出すバッグとしての利便性が意識されているように感じた。
ちなみに従来のハドレープロでも、クッションボックスとバッグの袋部分のスキマに13インチのMacBook Proは入れられる。しかしあくまでサイズ的に入るというだけで、クッションも何もないため緊急用だ。
フラップの固定は、お馴染みのギボシに革ベルトの穴を引っかける方式。買ったばかりの頃は革が固くて開閉しづらいが、馴染んでくると音もなく素早く開閉できるところが好ましい。
収納物の量によってフラップ固定ベルトの長さを調節できる点も便利だ。これにより、暑くて脱いだ薄手の上着などを押し込んだ状態でもフラップを固定できる。シンプルな構造ゆえの懐の深さが嬉しい。
フラップを開けたところにあるポケットの構造は、従来のハドレーシリーズに似ている。デジタル全盛時代の新しいカメラバッグはポケットが薄マチになる傾向だが、ハドレーワンには従来通り、フィルムケースがすっぽり入るような余裕あるポケットが備わる。
小型版の「ハドレーSプロ」がキュート
ハドレーワンと同時発売された「ハドレーSプロ」も試してみた。こちらはハドレープロとハドレーSの中間サイズで、上のハドレーワンに近いモダンな仕様を備えている。エツミオンラインショップでの直販価格は税込5万2,920円。
ハドレーSと比べると横幅は広く、奥行きは少し短くスリムになっている。ハドレープロを小型化したような凝縮感が可愛らしい。大柄なカメラやパソコンを持ち歩かない向きには、ハドレーSと並んでおすすめできる。それぞれの内寸は、ハドレーSが約250×80×190mm、ハドレーSプロが約260×80×190mm。
最後に、今回話題にした3モデルのサイズ比較を撮影してみた。サイズ感の参考にしていただければ幸いだ。