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【レビュー】DJI Mic Mini 2S

使い勝手はそのままに、内部収録に対応したワイヤレスマイク

DJI Mic Mini 2S

動画撮影の需要が高まるにつれてワイヤレスマイクのリリースが相次いでおり、市場では老舗から新興までメーカーも群雄割拠の様相を呈してきた。

今回はドローンやジンバルカメラで知られるDJIが8月4日(火)に発売した新型マイク「DJI Mic Mini 2S」を取り上げる。試用したのは「2 TX + 1 RX + 充電ケース」のパッケージで、直販価格は2万7,720円だ。

つまめるサイズの小型トランスミッター

DJIのマイクはトランスミッターが比較的小型で装着しやすく目立たないこと、また価格も手頃なことから人気のアイテムとなっている。加えて「Osmo Pocket」シリーズなどのカメラにレシーバーなしで直接つながる利便性も売れている理由だろう。

本製品は4月に発売された「Mic Mini 2」をベースに、トランスミッター内部での録音(32bitフロートにも対応)ができるよう進化した上位モデルとなる。AIノイズキャンセリング機能も追加された。

トランスミッターが小型だ(オプションの交換プレートを装着)

さらに、もともと内部収録などに対応していた上位モデルの「Mic 3」と同様、4台のトランスミッターが同時に使えるようになったのもポイントとなる。

トランスミッターはMic Mini 2そっくりの見た目で、約28mm角という小ささだ(厚みは14mmほど)。軽量なため襟などにつけても引っ張られず使いやすい。

トランスミッターのカラーはホワイトのみだが、ブラックのマグネット式交換プレートが付属している。より目立たないカラーを選んで使えるのはよい。

ウインドスクリーンと黒の交換プレートが付属している
トランスミッターの裏はマグネットになっておりクリップのほか、マグネットで留められる

もっとも、昨今はトランスミッターを「むしろ見せる」というトレンドも出てきたようである。新しいところでは「Insta360 Mic Pro」がトランスミッターにE-Inkディスプレイを搭載して、好きなグラフィックを表示できるようにしている。

こうした流れもあってか、DJIもカラフルな交換プレートをオプションで用意している。それが「DJI Mic Mini 2S マルチカラー マグネット式フロントカバーセット」(3,300円)で、8色の交換プレートがケースに入っている。おしゃれなイメージを演出できるほか、出演者別に色でマイクを管理するといった実用的なメリットもありそうだ。

DJI Mic Mini 2S マルチカラー マグネット式フロントカバーセット
オプションの「DJI Mic Mini 2 マルチカラー ウィンドスクリーン」(5色入り、3,300円)もある。写真はライトピンクを付けたところ

仕事レベルでも使えそうな明瞭な音質

Mic Mini 2Sのレシーバーは、カメラのホットシューに装着してミニプラグのケーブルでカメラと接続するという一般的なもの。

カメラに装着したところ

レシーバー自体が小さめなのでこちらも目立たないのはよさそう。ただしMic 3のようなディスプレイは搭載しておらず、LEDでステータスがわかるようになっている。

レシーバーは小型。4チャンネル分のリンクLEDを装備。ボリュームもダイヤルで調整できる
付属のUSB Type-C端子でスマホでも利用可能

トランスミッター、レシーバーともに、設定は本体のボタンのほかスマートフォンアプリ「DJI Mimo」でも行える。

録音を試してみたところ、音質は明瞭で聴きやすく遅延も問題ないレベルだった。音声トーンプリセットが「レギュラー」「リッチ」「ブライト」の3種類から選べるので声質に合わせた録音ができる。

音声トーンの設定画面
音声トーンプリセット比較

今回の演者がもともと明瞭な声なので差がわかりにくいが、ブライトはより高い音が強調されているようだ。例えば、声の低い男性などに適用すると、声の通りがよくなることだろう。

内部収録という”保険”がきく

上のサンプルの最後にカメラ内蔵マイクの音を入れているが、部屋の反響などが加わり聴きにくくなっている。その点ワイヤレスマイクを使うとかなりクリアに録音できる。話し声を入れるならぜひ使いたいアイテムだ。

ケースはバッテリー内蔵で自動充電可能。ウィンドスクリーンやケーブルも一緒に収納できる
ケースも小型だ。右のポーチも付属する

Mic Mini 2Sの内部収録を利用すれば、カメラ側の音声にトラブルがあっても編集時に音声を差し替えられるため、保険として機能する。古い音声ファイルを削除して上書き記録するループ録音もサポートされ、運用もそれほど苦にならない。このあたりもMic Mini 2Sを選ぶ動機になるだろう。

ループ録音にも対応している

一方でサンプル動画に含めた通り、音質はMic Mini 2と同等なようだ。内部収録機能が不要なら「2 TX + 1 RX + 充電ケース」のセットが1万4,520円と安いMic Mini 2を選ぶのも手だろう。

とはいえ、32bitフロート対応の内部録音による安心感も大きい。またMic Mini 2にはない振動機能も付いた。接続完了やノイズリダクションの設定時に振動して知らせてくれるので失敗が防げる。

一方、上位モデルのMic 3はタイムコード記録が可能だったり、最大8台のレシーバーで受信できるといった機能を備える。ただ、これらはどちらかと言うとプロ向けの機能であり、一般ユーザーでこれから動画制作を始めたいなら、Mic Mini 2Sはバランスの良いスペックだろう。

ソニーのMIシュー対応カメラに限定されるが、「DJI Micシリーズカメラアダプター」(4,950円)を使うことで48kHz、24bitのデジタル音声が記録できる

出演:朝日千夏(株式会社ブラッシュアップ・ワン)

本誌:武石修