デジカメアイテム丼
特別編:ニコン「シューティングマスター ショルダーバッグL」
夏のキャンペーン対象品「スマートカメラリュック」とともに、そのこだわりを聞く
(2013/6/21 00:00)
ニコンカメラバッグ関連製品の動きが近ごろとても活発だ。ニコンオリジナルグッズ(以下NOGと略)だけではなく、各種コラボレーションモデルも続々投入されている。ニコンはもともと高品質のカメラバッグを用意していたメーカーだが、ここまで豊富な製品ラインナップを持つカメラメーカーはニコン以外にはないだろう。
ライフスタイルの多様化とともに、カメラや写真の趣味もまた多様化しているのだと思えば、多種多様なカメラバッグが求められることは必然だろう。各種カメラバッグ製品の売れ行きは実際に好調なのだという。
今回はNOGの新製品となるショルダー型のカメラバッグ「シューティングマスター ショルダーバッグL」と、リュック型の「スマートカメラリュック」について、株式会社ニコンイメージングジャパン企画部マーケティング課の近藤貴子氏にお話を伺った。(文中敬称略)
今回のカメラバッグ2製品はそれぞれの性格が異なるものだが、共通するのはニコンのカメラ製品に共通するこだわりだ。そして、どちらのプロジェクトも女性が担当し、女性ならではのきめ細かい気配りが感じられる製品に仕上がっている点にも感心する。
ヘビーなニコンユーザーのための「こだわりの本格派」
まずは、ショルダー型のシューティングマスター ショルダーバッグLについて。
フラッグシップとなる本製品は、D4やD800シリーズなどの大柄なハイエンド機種とF2.8シリーズズームレンズ(いわゆる大三元レンズ)を収納できるショルダーバッグだ。
−−新製品の位置づけについてお聞かせください。
NOGシリーズには現在、「プロフェッショナル」、「アーバン」、「アウトドア」、「カジュアル」の各シリーズがあります。本製品はシューティングマスターという新しいシリーズのひとつとして加わります。
−−従来のプロフェッショナルシリーズとはどう異なるのでしょうか。
奥行きを狭めながらも、フィールドでの使用感をより高める工夫がなされています。例えばフォトキャリーオールプロXLより本製品はひとまわり小さくしましたので、肩から下げてもより扱いやすく、公共交通での移動でも邪魔になりにくいでしょう。重量も軽減しています。
そのうえで最大の特徴は、AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8 G ED VR IIを装着したD4ボディを横置きで収納できることです。もちろん、レンズ単体ならば縦置きも可能です。
−−ユーザーが多いレンズでの使い勝手が向上されているのは便利ですね。
はい、レンズ単体の縦置きならば、AF-S NIKKOR 28-300mm F3.5-5.6 G ED VRも収納できますし、横置きならばAF-S 80-400mm F4.5-5.6 G ED VRも収納できます。開発にあたり、さまざまな機材の収納パターンを想定しました。
カタログの収納例でお見せしているのは、D800ボディ、AF-S NIKKOR 28-300mm F3.5-5.6 G ED VR、D600ボディ、AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8 G ED、スピードライトSB-910、そしてA4ノートPCです。
もちろん、それ以外の組み合わせも無数にあると思います。これら本格的な撮影に使用できる機材を収納しても、重さを感じさせない工夫をこらしました。
−−小さい機材であれば二段重ねでも収納できるのですね。
内部の仕切りをお好みに応じて移動していただければ、二段重ねもできます。仕切りの色は機材の視認性を高めるために明るいグレーにしました。
−−フラップ内側のポケットには何を収納するところでしょうか。
メディアケースやフィルター、小さめのタブレット端末などでしょうか。内容物が見えるようにしてあります。さらに、上下にファスナーを設けましたので、どちらからでも出し入れできます。
−−だいぶしっかりした手触りですが、素材には何を用いているのでしょうか。
1680デニールナイロンです。防弾チョッキにも用いられる太めの糸を用いた摩擦に強い丈夫な素材です。また、外部のファスナー3カ所は止水ファスナーです。
−−レインカバーが付属するのですね。
ええ、前面と上面を覆うことができ、肩から提げているときにも使うことができます。このレインカバーは使わない場合は底部のポケットに収納でき、取り外しもできます。
−−レインカバーが取り外せるのはいいですね。
濡れて汚れたままのカバーをそのままにしておきたくないですよね。このポケットは防水ですので、濡れてしまったレインカバーだけではなく、濡れた折り畳み傘なども入れておくことができます。
−−ストラップは太くてしっかりしていますし、ショルダーパッドも大柄ですね。
このショルダーパッドもこだわりがあります。肩にフィットするように直線ではなく曲線です。また、好みでロゴの向きを変えることで調整ができます。さらに、ストラップとボディの縫い目もサイドポケットの内側にあり、しっかり固定してあります。金具も堅牢なものを使用しています。
−−ハンドルも大柄で持ちやすそうですね。
はい、カバーは大柄でマグネットで着脱できます。ショルダーパッドもそうですが、ハンドルとジッパーの部分には本革を用いて高級感と耐久性を持たせました。
−−上部には三脚が固定できますね。
中型サイズの三脚までなら固定可能です。じつはこの固定位置にも工夫があります。フラップの中央ではなく少し外側にシフトさせてあります。そのほうが、肩から提げたときに体にフィットしやすいのです。
また、キャリーバッグも使用可能なポケットを背面に設けました。このポケットには雑誌なども収納できます。
−−左右のポケットのサイズが異なりますね。
これもこだわりの部分です。右ポケットにはペットボトルを入れられるようにマチを深く設けました。
−−”Nikon”のロゴが控えめです。
あえて目立ちすぎないように控えめにしました。その代わりではありませんが、「シューティングマスター」ロゴ入りのタグを右ポケットに設けてあります。付属ネームタグにもこの刻印が入ります。名前は社内でアンケートをとって決めました。
−−側面下部にもハンドルがあります。
電車の網棚に載せた場合や自動車の後部座席に置いた場合に重宝していただけると思い設けました。
−−実際に機材をつめて肩から提げてみても、意外と重くありません。
フィッティングにはかなりこだわりましたし、さまざまな機材の収納パターンを考えるのはパズルのようでした。ぜひ、みなさんにも試していただきたく思います。
タウンユースを重視。キャンペーン後は単品販売も
次は、リュック型のスマートカメラリュックについて。こちらは9月発売予定の製品で、AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8 G ED VR IIやAF-S NIKKOR 28-300mm F3.5-5.6 G ED VRと、標準ズームレンズを装着したD800シリーズやD600ボディを収納できるバッグで、NOG製品として久しぶりのリュック型カメラバッグだ。
なお、指定商品を購入するとこのバッグと特製レインカバーおよび「Limited Edition」のロゴ入りネームタグをもらえるキャンペーンが行なわれる。レインカバーとこのネームタグは通常製品には付属しない。このキャンペーン終了後の9月に、通常製品版として本製品が発売されることになっている。
−−どういうユーザーや使用を想定していますか。
「手軽にスマートに持ち歩くことができるリュック」として企画しました。NOG製品では久しぶりのリュックで、ジャケットやスーツを着て街歩きにも似合うようなシンプルなデザインを目指しています。オーソドックスなブラックにして赤のワンポイントを入れてあるのは、カメラのボディカラーのイメージです。そのうえで機能性も追求した製品です。
−−側面が左右で形が違いますね。
ニコンのカメラバッグで初めて、サイドが開いてレンズを装着したボディを出し入れできる「クイックアクセスシステム」を採用しました。バッグを地面におろさずに、左肩から提げたままバッグ内にアクセスできます。
−−三脚も固定できるのですね。
中型までの三脚を取りつけることもできます。三脚を使用しない場合はポケットにペットボトルを入れることもできます。
−−どのくらいの収納量なのでしょうか。
日帰り撮影に行くような想定です。具体的には、D800シリーズやD600、D7100などのミドルクラスボディ1台に、AF-S NIKKOR 28-300mm F3.5-5.6 G ED VR、AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8 G ED VR II、AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8 G EDなどを装着したまま収納できます。
それ以外に、AF-S NIKKOR 50mm F1.8 G、AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8 G ED、AF-S DX Zoom Nikkor ED 12-24mm F4 G(IF)、AF-S NIKKOR 16-35mm F4 G ED VRなども収納可能です。
バッグ内上部もAF-S NIKKOR 70-200mm F2.8 G ED VR IIを収納できますし、ここには小物を収納するのもいいでしょう。その他、A4ノートPCやタブレット端末も収納できます。
−−こちらも”Nikon”ロゴは控えめです。
さりげなく見せたいということで、黒の印刷です。
−−こちらもかなり本格的に使用できますね。
ええ。そのうえで、リュックとしての背負い心地にも注意しています。ハの字形のショルダーハーネスの採用や、前面がフルオープンすることなど、携行性にもこだわっています。
(協力:株式会社ニコンイメージングジャパン)