フォトアプリガイド

The Photographer's Ephemeris(Android)

日の出・日の入りの時刻・方角をその場でチェック

今回紹介する「The Photographer's Ephemeris」は、指定した時間や場所の太陽や月の方角を、地図に重ねて表示できるアプリだ。

試用バージョンは1.1.1。ダウンロード料金は481円。

アプリを起動すると、航空写真レイヤーを適応したGoogle マップが表示される。

画面下部には「日の出」「日の入り」と「月の出」「月の入り」の時刻・方位が表示され、地図上でその位置(ライン)が確認できる。ちなみに「日の出」が黄色、「日の入り」が橙色、「月の出」が藍色、「月の入り」が水色だ。

画面下部の情報部を右から左にスワイプすると、「薄明」情報が確認できる。確認できるのは「市民」(Civil)、「航海」(Nautical)、「天文」(Astron)の3つで、日の出・日の入りそれぞれの発生時刻が表示される。地図上にラインが表示されるのでイメージしやすいだろう。

さらに画面下部の情報部をスワイプすると、方位角/標高が表示される。

また、情報部下に表示されたスライダーを調整すると、時刻を調整できる。任意の時間で、太陽と月の方位角、標高が確認できるわけだ。

測地系機能もある。いわゆる“日本測地系”のように使えるもので、赤色のピンで基準点を、灰色のピンで計測点を指定する。すると、距離やベアリング、標高が表示される。

残念なのが距離単位をフィート(ft)から変更できない点。キロメートル(km)への単位変更に対応していれば、より使いやすかったとも思う。

ちなみに、ベアリングは、北から時計回りの角度を表す。このほかにも水平情報(Elevation at Horizon)の確認にも対応する。

ちなみにGoogle マップの機能として、建物内表示やバードビュー表示が可能だ。建物内部表示は、空港や東京駅などの主要駅、デパートなどにしか対応していないが、本アプリ内であっても、本来のGoogle マップと同様に利用できる。

バードビューは、2本指で画面を上から下にスワイプすると切り替えられるもの。バードビューによって、上空からの斜め視点でマップを表示できるわけだが、太陽や月の位置を確認できるわけではないので注意したい。

画面上部の「虫眼鏡」アイコンをタップして、計測場所を検索できるわけだが、その検索場所を登録する機能もある。画面右上の「メニュー」アイコンをタップして表示された「Add」を利用すれば、ローケーション登録が行なえる。

ちなみに、検索して表示された場所には赤色のピンが立つ。このピンの場所が登録される位置となる。ロングタッチすると移動可能状態となり、そのままピンの移動ができるので、さらに細かな場所を指定し直すということも可能だ。

登録したローケーションは、画面右上の「Locations」アイコンからアクセスできる。表示された「Saved Locations」画面では、ロケーション名が表示され、タップすると該当位置が呼び出せる。

任意の名前を設定できるので、場所名だけでなく撮影内容を入力しておくのもよいかもしれない。

「メニュー」に表示された「Settings」では、表示する「Map type」を「Standard Map」「Satellite」「Hybrid」「Terrain」の4つから選んで切り替えられる。

初期設定では「Satellit」(航空写真/衛星)になっているが、「Standard Map」などに切り替えれば、いわゆる普通のGoogle マップ表示に変更できる。

Google マップを利用して日の出、日の入りを確認できるWebページは多くある。国立天文台のサイトをみれば、日の出、日の入りだけでなく、月の出、月の入りといった情報もチェックできてしまう。そういった意味では、じっくりと予定を立てて撮影に望むのであれば、本アプリのような撮影支援アプリは必要でないかもしれない。

しかし予定が狂った場合や、取材先でより良い撮影地を見つけた場合に、その場でアレンジが利かせられるのは便利だ。風景写真を撮影するなら、インストールしておいて損はないだろう。

飯塚直