イベントレポート

「X Summit TOKYO 2024」現地レポート…X100VIの“Limited Edition”も外観をチェック

東京ミッドタウンで「X Summit TOKYO 2024」が開催された

富士フイルム株式会社は2月20日(火)、都内で「X Summit TOKYO 2024」を開催した。

GFX/Xシリーズに関する同イベントのハイライトは新製品の発表だ。今回は既報の通り、「FUJIFILM X100VI」(以下、X100VI)がX100シリーズの6世代目として登場したのがそれにあたる。細かい製品の特徴については、当サイトのニュース記事を確認されたい。

イベントの最後に、X100VIの発表に加えてサプライズとして紹介されたのが「Limited Edition」の存在だ。1月20日(土)に同社創立90周年を迎えたことを記念した特別仕様の“90周年限定モデル”で、全世界1,934台の数量限定となっている。

X Summitの会場に実機が展示されていたので、このページにてご紹介したい。

X100VI Limited Edition

ボディはシルバーを基調としたデザインを採用。ぱっと見では通常のシルバーカラーモデルと違いがないように思える。しかし、Limited Editionの特徴は細部に確認できる。

まず一つ目はボディの上面に施したロゴ。これは富士フイルムの創業当時のコーポレートブランドロゴという。90周年の節目に、それを新製品に刻んだというわけだ。

そして二つ目はトップカバー。Limited Editionが数量限定であることは前述した通りだが、そのシリアルナンバーがここに刻まれる。これは絶対に紛失しないように気を付けたいところ。

左肩部に創業当時のコーポレートブランドロゴ。トップカバーにはシリアルナンバーが入る。“1,934”は同社の創業年。

そのほか同梱アイテムとして、同じく当時のコーポレートブランドロゴをあしらったレンズキャップ、限定ストラップ、限定ソフトレリーズ、同社の進化の歴史を記したヒストリーカードを用意している。

レンズキャップ
限定ストラップ
ソフトレリーズ
ヒストリーカード

また、展示会場にはX100VIと前モデルX100Vのカットモデルが展示されていた。両機の比較ポイントとしては第5世代に刷新されたイメージセンサーや画像処理エンジンなどがあるが、ボディ内手ブレ補正(IBIS)の搭載も大きなトピックとなっている。

X100VI(左)とX100V(右)のカットモデル

X100VIは前モデルから厚さ+2mm、質量+43gとなっているが、そのわずかなサイズアップで6段分の補正効果を持つIBISを搭載している。IBISのパーツ自体の質量はX-T5と同等だが、X100VIではカメラ内部のスペースを縫うように、薄い機構を新開発したという。

また、ブレ検知技術としてジャイロセンサーのほかに映像情報も活用。ハードウェア、ソフトウェア双方の進化により、小型ながらも強力なIBISを搭載できたとしている。

IBISの説明スライド。X Summit TOKYO 2024内にて
このコンパクトなボディに大きな進化が詰まっている

X Summitの次回開催地は……

今回のX Summit TOKYO 2024は、世界各地から大勢のメディアやフォトグラファーらが駆け付けた。

富士フイルム90周年と同時に、フィルムシミュレーション20周年でもあるという2024年。会場にはそれを記念した展示として、歴代機種とフィルムシミュレーション(パッケージ)が並べられていた。展示台の両サイドでドリー撮影に挑戦する来場者が後を絶たなかった。こうした展示形態を前にすると動画を撮りたくなるのは万国共通のようだ。

フィルムシミュレーション20年の足跡

タッチ&トライコーナーには、被写体として“甲冑”が登場。この和が感じられる演出に、海外からの来場者も盛り上がっていたようだった。

タッチ&トライコーナー

同社は2024年中に、さらなる「X Summit」を開催すると予告した。次回の開催地はオーストラリアのシドニー。毎度、新製品の登場が期待される同イベントだが、100周年に向けた同社の歩みに注目していきたい。

「X Summit SYDNEY 2024」の開催が予告された
本誌:宮本義朗