エプソン、“赤ボディ”などインクジェット複合機2011年秋モデル
エプソンは、「カラリオ」シリーズのインクジェット複合機など2011年秋モデル7機種を9月8日から順次発売する。価格は全てオープンプライス。
新たに「先読みガイド」機能や「うっかり防止アラート」機能などを搭載したほか、スマートフォンなどからのプリント機能を充実させた。同社では「いたれり、つくせりなプリンター」として訴求する。
いずれも最大対応用紙サイズはA4。
■EP-904F/A
カラリオシリーズ複合機のフラッグシップモデル。店頭予想価格はFAX機能付きの「EP-904F」が4万円台中盤、FAX機能を省略した「EP-904A」が4万円前後の見込み。発売はいずれも9月15日。
EP-904F | EP-904A |
操作性を高めるための「先読みガイド」を搭載した。ユーザーが行なうであろう操作をプリンターが予測する機能。例えばメモリーカードを挿入した場合、プリントやデータ保存などメモリーカードを使う操作のみが液晶パネルに表示される。また原稿カバーを上げた場合は、コピーやスキャンなどの機能のみがメニューに表示されるため、目的の操作を行ないやすくなった。
本体前面に3.5型液晶パネルを配置。メニュー画面は従来よりグラフィカルな表示になり、わかりやすさを高めたとしている。液晶モニターや操作ボタンがあるパネルは、新たに無段階で角度を調節可能になった。ボタンの点灯色も見やすいという緑系に変更した。
プリントの失敗を防ぐ「うっかり防止アラート」も新搭載した。設定したサイズの用紙がトレイに入っていない場合でも、印刷前に用紙の幅を自動で計測。用紙サイズが合っていない場合にはメッセージで警告する。年賀状をプリントした後に、ハガキのままでA4コピーをしてしまったといった失敗を防ぐとしている。また、家族が用紙を入れ替えてそのままになっていた場合などのプリントミス防止にも有効だとする。
スキャナに原稿を置き忘れても、1分後にアラートで知らせる「原稿取りわすれ通知」機能も備えた。コピーした免許証の原本を取り忘れる、といったことを防止できるとしている。
IEEE802.11b/g/n準拠の無線LANも搭載する。従来、無線LANの設定はUSBケーブルでパソコンと接続して行なっていたが、今回からUSBの接続が不要になった。無線でのセットアップは、Windows Vista/7でのみ可能。
外観の仕上げは、新たに上質さを向上させたというメタリック樹脂を採用している。
プリント解像度は5,760×1,440dpi。最小インク滴は1.5pl。インクは染料の6色タイプ。両面プリントやレーベルプリントにも対応する。Lサイズのプリントスピードは1枚14秒。
スキャナーの解像度は4,800×4,800dpi。センサーはCIS。ADF(オートドキュメントフィーダー)機能も備える。
ネットワーク技術を使用した「スマートフォンプリント」も利用可能。「メールプリント」、「Epson iPrint」、「AirPrint」、「Google Cloud Print」の4つに対応する。プリンターの対応時期は、サービスや端末のOSによって異なる。
メールプリントは、プリンターにメールを送信して本文や添付ファイルをプリントする機能。メールを送信できる全ての端末から利用できる。2011年秋のサービス開始を予定している。
Epson iPrintは、AndroidまたはiOS対応の無償アプリからプリントできる機能。写真、ドキュメント、Webページ、オンラインサービスからのプリントなどが可能。サービスはすでに開始しているが、Android版のドキュメント印刷機能のみ2011年内の開始を予定している。
AirPrintは、アップルが提供するプリントサービス。簡単なセットアップでiOS端末からプリントできる。iOSの多くの標準アプリがAirPrintに対応しているという。エプソンの対応プリンターではすでに利用可能。
Google Cloud Printは、Gmail、Google DocsなどGoogleが提供しているサービスと親和性が高いプリントサービス。スマートフォンとプリンターがインターネットに繋がっていれば、簡単な初期設定のみでプリント可能。エプソンの対応プリンターでは、2011年秋の対応を予定している。
EP-904F、EP-904Aとも外形寸法は465×458×198mm(自動両面ユニット装着時)。重量はEP-904Fが約11.4kg(同)、EP-904Aが11.3kg(同)。
■EP-804A/AW/AR
複合機の主力モデル。店頭予想価格は3万円前後の見込み。発売は9月15日。
EP-804AR | EP-804A |
EP-804AW |
ボディカラーには新たにレッド(EP-804AR)を追加した。ブラック(EP-804A)とホワイト(EP-804AW)も用意し、インテリアに合わせてカラーを選べるとしている。また背面の突起を少なくしたため、壁際にも設置可能だとする。
機能面ではEP-904Fから、FAX、ADF、プリンターにUSB接続した外部HDDをLANで共有する機能などを省略している。プリント解像度やインクは共通。両面印刷はオプション扱い。プリント速度やインターフェースなどもEP-904Fと共通。スマートフォンプリントにも対応する。
なおスキャナの読み取り解像度が、2,400×4,800dpiになっている。
外形寸法は445×386×150mm、重量は約9.1kg。
■EP-774A
スタンダードモデル。店頭予想価格は2万円台中盤の見込み。発売は9月15日。
EP-774A |
EP-804Aから、先読みガイド、うっかり防止アラート、原稿置き忘れ通知、無線LAN(オプション対応可)、スマートフォンプリントなどを省略した。インクやプリント解像度はEP-804Aと同じ。両面印刷はオプション。Lサイズのプリント速度は1枚17秒。
スキャナのスペックはEP-804Aと共通。
サイズは446×385×150mm、重量は約8.8kg。
■EP-704A
6色インクタイプのベーシックモデル。店頭予想価格は1万円代後半の見込み。発売は9月8日。
EP-704A |
プリント解像度やインクはEP-774Aと共通。給紙がリアのみになっているほか、両面印刷がオプションでも非対応となる。ノズル数が上位モデルと比べて半分になり、プリント速度はLサイズ1枚22秒となる。
上位モデル同様、前面チルトパネルやレーベル印刷機能などは利用可能。スキャナーの解像度は1,200×2,400dpi。
スマートフォンプリントは非対応。
外形寸法は451×386×195mm、重量は約8.5kg。
■PX-434A
無線LAN機能を標準搭載しながら価格を抑えたモデル。店頭予想価格は1万円代後半。発売は11月中旬。
PX-434A |
従来モデルから約35%の小型化を実現した。スマートフォンプリントではEpson iPrintのみ利用できる。
プリント解像度は5,760×1,440dpi。最小インク滴は3pl。インクは顔料の4色タイプ。給紙はリアのみ。両面印刷やレーベル印刷には対応しない。プリント速度はLサイズ1枚が106秒。
スキャナの解像度は1,200×2,400dpi。
外形寸法は390×300×145mm、重量は約4.1kg。
■PX-404A
PX-404A |
コピーやスキャンに対応した廉価モデル。店頭予想価格は1万円前後の見込み。発売は11月中旬。
PX-434Aから無線LAN機能やEpson iPrint機能を省いた。プリント解像度やインク滴はPX-434Aと共通だが、最小インク滴が4plとなっている。プリント速度はLサイズ1枚が116秒。
スキャナ部はPX-434Aと共通。
外形寸法と重量はPX-434Aと同じ。
2011/8/31 12:00