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シリーズ初の超望遠ズーム「LUMIX S 100-500mm F5-7.1」をゴルフ撮影の現場で体験してきた

100〜1,500mm相当を1本で/強力な手ブレ補正も実感

パナソニックは、11月中旬に発売予定のLマウント用交換レンズ「LUMIX S 100-500mm F5-7.1」を大阪府堺市で開催されたパナソニックオープンで報道向けに体験会を実施。プロゴルフの大会という実戦的な環境で、一足早く製品を試すことができた。

「LUMIX S 100-500mm F5-7.1」は、LUMIX Sシリーズ初となる超望遠ズームレンズ。焦点距離100〜500mmまでをカバーする5倍ズームレンズで、別売りのテレコンバーター装着時には最長1,000mmでの撮影が可能となる。本レンズの投入により、Sシリーズで14mmから1,000mm(テレコンバーター使用時)までの焦点距離をカバーできるようになった。

500mmまで伸ばしたイメージ

体験会ではミラーレスカメラ「LUMIX S1II」と組み合わせて撮影できた。実際に使用してみて最も印象的だったのは、手ブレ補正の効きの良さ。超望遠域での手持ち撮影は通常ブレやすいが、「Dual I.S. 2」による7.0段の補正効果は確かに体感できた。500mmでの撮影でも安定してファインダー像を保つことができ、手持ち撮影での実用性は高いと感じる。

LUMIX S1II/LUMIX S 100-500mm F5-7.1/398mm/マニュアル露出(1/1,600秒、F6.8)/ISO 800
LUMIX S1II/LUMIX S 100-500mm F5-7.1/264mm/マニュアル露出(1/1,300秒、F7.1)/ISO 1000
LUMIX S1II/LUMIX S 100-500mm F5-7.1/500mm/マニュアル露出(1/1,300秒、F7.1)/ISO 1600/ハイブリッドズーム使用

LUMIX S1IIの機能であるハイブリッドズームを使用すると、約1,500mm相当まで焦点距離を延ばせる点も特徴的だ。1,000mm超えの焦点距離を使う機会は少なそうだが、いざという時に撮れる安心感は大きい。テレコンバーターを組み合わせれば更に焦点距離を伸ばせるが、そこまでの超望遠域が必要な撮影機会は限られそうだ。

LUMIX S1II/LUMIX S 100-500mm F5-7.1/500mm/マニュアル露出(1/1,300秒、F7.1)/ISO 1000
LUMIX S1II/LUMIX S 100-500mm F5-7.1/500mm/マニュアル露出(1/1,300秒、F7.1)/ISO 1000/ハイブリッドズーム使用
LUMIX S1II/LUMIX S 100-500mm F5-7.1/500mm/マニュアル露出(1/1,300秒、F7.1)/ISO 800/ハイブリッドズーム使用

焦点域の広さも使い勝手の良さにつながっている。ゴルフ撮影では、ティーショットから遠方のショットまで、レンズ交換なしで対応できた。野生動物や鉄道、飛行機など、被写体との距離が変化する撮影現場でも重宝しそうだ。

LUMIX S1II/LUMIX S 100-500mm F5-7.1/500mm/マニュアル露出(1/2,000秒、F7.1)/ISO 1600/ハイブリッドズーム使用

超望遠ズームレンズながら全長約196.1mmに抑えられており、携行性も悪くない。オートフォーカスは高速かつ静音性に優れ、動きものの撮影でもストレスを感じなかった。

ちなみに今回試用したのは試作品のため、ズームリングの重さを調整できるタイトスムーズリングの機能は試すことができなかった。この機能は誤操作防止と素早いズーミングの両立を可能にするもので、実機での操作感が期待される。また、このリングがズームリングと隣接して配置されているため、ズーミングの際に誤って触れてしまうことが多々あった。リング配置については慣れが必要になりそうだ。

ズームリングの重さを調整できるタイトスムースリング。ズームリングと隣接して配置されている
本誌:佐藤拓