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ニコン Z 9の最新FWが公開。「高周波フリッカー低減」の追加、AF-C時の瞳/顔検出AF向上など

ニコンは7月6日、ミラーレスカメラ「ニコン Z 9」の最新ファームウェアを公開した。バージョン番号はC:Ver.2.10。

カスタムボタンの割り当てに、新たに「高周波フリッカー低減」機能が追加された。また、AF性能についての改善も盛り込まれており、小さな被写体に対するAF追従性、AF-C撮影時の瞳/顔検出AFの精度などが向上した。このほか、各種不具合の修正を含んでいる。

C:Ver.2.10の内容(引用)

・カスタムメニュー f2[カスタムボタンの機能(撮影)]でボタンに割り当てられる機能として[高周波フリッカー低減]を追加しました。*
*内容の詳細につきましては、「ファームアップ補足説明書」をご覧ください。

・小さな被写体に対するオートフォーカスの追従性を向上しました。

・[フォーカスモード]を[コンティニュアスAF]に設定した場合の人物検出時における瞳AF/顔検出AFのピント精度を向上しました。

・[AFエリアモード]を以下のいずれかに設定したときに、ピントが背景に張り付いてしまうことがある現象を改善しました。
 - [シングルポイントAF]、[ダイナミックAF(S)]、[ダイナミックAF(M)]、[ワイドエリアAF(C1)]をサイズ[1×1]、[ワイドエリアAF(C2)]をサイズ[1×1]に設定したとき

・カメラの[手ブレ補正]を[しない]以外に設定し、カメラを上または下に向けた状態でパンニングした際の手ブレ補正の動作を改善しました。

・以下の不具合を修正しました。
 - 一部のZマウントレンズを装着した際、カスタムメニューa1[AF-C モード時の優先]を[フォーカス]に設定して、[フォーカスモード]を[コンティニュアスAF]にした際、ピントが合っているのにシャッターが切れないことがある。

 - Fマウントレンズ装着時に撮影モードをMまたはAモードに設定していた際に、カスタムメニューf4[操作のロック]で[絞り値のロック]が設定できない。

 - 絞りリングと電子接点があるFマウントレンズ装着時に、カスタムメニューf1[カスタムボタンの機能(撮影)]に何れかのボタンに[撮影機能の呼び出し]を設定すると、[現在の設定を登録]が選択できない。

 - [静止画撮影メニュー]の[自動ゆがみ補正]を[ON]にして撮影しても、自動ゆがみ補正が適用されていないことがある。

 - Mac版のPicture Control Utility 2を使用してメモリーカードにカスタムピクチャーコントロールを保存すると、そのカスタムピクチャーコントロールがカメラで認識されない。

 - 以下の設定を行った際に撮影機能の呼び出しを行うと、意図せず露出が変わってしまうことがある。
  ▸撮影モードをM、かつ、ISO感度を固定
  ▸カスタムメニューb7[絞り値変化時の露出維持]を[しない]以外に設定
  ▸カスタムメニュー f2[カスタムボタンの機能(撮影)]に何れかのボタンに[撮影機能の呼び出し]または[撮影機能の呼び出し(ホールド)]を割り当て、その中の設定項目を以下のように設定
  ◊[シャッタースピード]、[絞り値]、[ISO 感度設定]のチェックを全て外す
  ◊[撮影モード]のチェックを外す。または [M]に設定する

 - 以下の2つの項目を異なる設定にしている状態で撮影機能の呼び出しをすると、正しく被写体検出されないことがある。
  ▸[静止画撮影メニュー]>[AF 時の被写体検出設定]
  ▸ カスタムメニューf2[カスタムボタンの機能(撮影)]> 任意のボタン>[撮影機能の呼び出し]または[撮影機能の呼び出し(ホールド)]>[AF時の被写体検出設定]

本誌:宮本義朗