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ソニー、タイのイメージセンサー生産拠点で再生可能エネルギー100%化に向けた計画を進める

ソニーは5月13日、同社Webページ上で公開しているCorporate Blogを更新。タイのイメージセンサー生産拠点における再生可能エネルギー100%化に向けた取り組みを紹介している。

同工場は同社製イメージセンサー(画像センサー)の後工程として、主に組立工程を担っている生産拠点。ソニーグループはRE100に加盟しており、2040年までに自社の事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーにすることを目標に掲げているが、本取り組みも、この活動の一環と位置づけることができる。

背景にあるのは、イメージング&センシング・ソリューション事業が使用している電力量の問題だ。同発表中ではソニーグループ全体の事業活動において、このイメージセンサーを含めた事業が電力使用量の大半を占めていると伝えている。

また、同工場は2011年に発生したタイ大洪水で被災。甚大な被害を受けていたが、この時、気候変動がもたらす事業や日々の暮らしへの影響をまざまざと感じたとも振り返っている。

こうした出来事もふまえて「再生可能エネルギー100%で事業所を稼働させる」ことを目指し、2021年10月までを目標に約5万平方メートルにおよぶ工場屋根部に太陽光パネルを設置する計画を策定。再生可能エネルギーの積極導入による電力確保を見込む。

すでに一部の稼働がはじまっているとしており、すべての太陽光パネル設置が完了するとソニーグループとしても最大規模になるという。が、一方で工場が必要とする全ての電力を太陽光パネルのみで賄うことは難しいとも指摘。この問題に関しては、今年度中の再生可能エネルギー100%による工場稼働を目指して、「再生可能エネルギー証書」の購入でCO2排出量の低減につなげていきたい考えだとしている。

ソニーグループのアジアにある事業所では初の取り組みだという本事業。長崎テクノロジーセンターでも増設棟「Fab 5(ファブ ファイブ)」が先月竣工したばかりだが、同工場で導入されたという省エネ技術による電力抑制化策とあわせて、持続的な事業展開へ向けた同グループの展開が進められている。

本誌:宮澤孝周