ソニー、長崎テックのCMOSセンサーを増産。約1,000億円を投資


 ソニーは2010年12月27日、ソニーセミコンダクタ長崎テクノロジーセンター(長崎テック、長崎県諫早市)におけるCMOSセンサーの生産能力増強を目的とした投資を2011年度に実施すると発表した。投資総額は約1,000億円を見込む。

ソニーセミコンダクタ九州長崎テクノロジーセンター

 デジタルカメラやスマートフォン向けのCMOSセンサー「Exmor」および裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」の供給体制強化を図る。今回の投資により、CCDとCMOSセンサーの総生産能力を現在の約2万5,000枚/月から2010年3月末までに約5万枚/月(300mmウェーハベース換算、一部製造工程の他社委託分含む)へ増強する予定という。

 投資の内容は、東芝所有の半導体製造設備の取得、同設備の一部をCMOSセンサー製造設備に整備するための投資、長崎テック3号棟におけるウェーハ加工の一部設備への投資など。長崎テック3号棟への投資に関しては、経済産業省の「平成22年度『低炭素型雇用創出産業立地推進事業』」に基づく投資を活用したという。
 
 なお、ソニーと東芝は2010年12月24日に東芝所有の半導体製造設備をソニーに譲渡する基本合意を締結。同設備は2008年に東芝がソニーセミコンダクタ九州から購入したもので、東芝、ソニー、ソニーコンピュータエンターテインメントの合弁会社である長崎セミコンダクターマニュファクチャリングに貸与していた。2011年度初頭の譲渡実施を目指すとしており、ソニーが再び買い戻す形となる。



(本誌:鈴木誠)

2011/1/5 13:03