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ソニー、Vlog向けコンパクトカメラ「VLOGCAM ZV-1」を6月発売

カメラ知識を求めないUI Webカメラ化ツールも予告 実機写真あり

VLOGCAM ZV-1に、別売のシューティンググリップGP-VPT2BTを装着。

ソニーは、コンパクトカメラ「VLOGCAM ZV-1」を6月19日に発売する。価格はオープン。店頭予想価格は税別9万1,000円前後。シューティンググリップ「GP-VPT2BT」と予備バッテリーを同梱するキットも同税別10万4,000円前後で発売する。

シューティンググリップ「GP-VPT2BT」使用例

1型の積層型CMOSセンサーと35mm判換算24-70mm相当のズームレンズを備えるコンパクトカメラ。サイバーショットRX100シリーズにも搭載されるセンサーやレンズを基本に、Vlog(Video Blog)用途に特化したパッケージングとなっている。タッチパネル式のバリアングルモニターも搭載した。

2019年以降にコンテンツ数が急増しているというVlog撮影に向け、高画質、機動性、操作性をポイントに"VLOGCAM"として商品化。AF挙動の変更や背景のボケ具合など、これまではユーザーのカメラ知識に頼っていた部分をワンプッシュのボタン機能に割り当てるなどの工夫が盛り込まれている。

撮像素子は有効約2,010万画素。動画記録は4K(3,840x2,160)30pや、FHD(1,920x1,080)60iなどに対応。HD解像度/240fpsなどのハイフレームレート撮影も可能としている。

ワンボタンでAF動作を選べる「商品レビュー用設定」

手元の商品を紹介するレビュー動画において、商品にピントを合わせたいのにAFが顔を追従してしまう状況で使える機能。これまでは商品の後ろに手を置いて、顔を隠すことでAFを商品に合焦させる手法が広く取られていたというが、この機能を割り当てたファンクションボタンを押すと「顔・瞳検出」がオフになり、顔を追従しなくなる。

商品レビュー用設定の利用イメージ

専用ボタンが絞りに連動する「背景ぼけ切り換え」

C1ボタンに割り当てられている。赤丸のマークは録画ボタン。

撮影シーンの意図により、背景をぼかす・ぼかさないをワンボタンで選べる機能。シャッターボタンわきのボタンを押すと、「クリア」(絞り込む)と「ぼけ」(絞り開放)がトグルで切り替わる。絞りやF値といったカメラ知識をユーザーに求めないための機能。

美肌動画も撮影できる「フェイスアピール」

主役が映えるための機能として、自撮り時の肌色を理想的にするという「ナチュラルスキントーン」や、顔の明るさを安定させる「顔優先AE」を搭載。また、動画時でも美肌効果を適用できるのが特徴。目元口元のしわ・シミなどを軽減するという。

顔/瞳AF関連の設定項目。

ウインドスクリーンを同梱

マイクグリル内にも風低減スクリーンを備える。

ZV-1の本体正面には、ウインドノイズ低減機構を備えるマイクを搭載。前方の音声をしっかり捉えるという、指向性3カプセルマイクを内蔵した。また、アクセサリーシューを使って固定するウインドスクリーンが付属し、外観上の特徴にもなっている。

同梱のウインドスクリーンを取り付けたところ。

Webカメラとして使えるPCソフトを配信予告

VLOGCAM ZV-1をWindows 10マシンにUSB接続することで、Webカメラとして使えるソフトウェアを7月頃に公開予定だという。これによりクリエイターがフォロワーとリアルタイムで繋がれるとしており、背景ボケの効果や顔優先AE機能などを利用できる点をメリットとする。

そのほかの仕様

撮影可能枚数/時間は、約260枚/約45分。Wi-Fi機能を備えるが、内蔵ストロボやEVFは非搭載。microUSB形状のMULTI端子をRX100シリーズから継承している。

上からマイク端子、MULTI端子(microUSB形状)、HDMI micro端子。
USB給電に対応する。

外形寸法は105.4×60.0×44.0mm。RX100 VIIやRX100 Vより幅で4mm弱、高さで2mm弱、厚さで1.2〜3mm大きい数値になっている。重量は294g(バッテリー、メディア込み)。

本誌:鈴木誠