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キヤノン、"新開発センサー搭載の高機能ミラーレス"を年内投入

決算説明会資料より

キヤノン初のフルサイズミラーレスカメラ「EOS R」(2018年発売)

キヤノン株式会社は1月29日、2019年通期の決算概要を発表。連結業績は売上高9.1%減、営業利益49.1%減となった。同日公開された決算説明会の資料に、フルサイズミラーレスカメラ新機種の投入を示唆するコメントが見られた。

2019年12月期(1月1日〜12月31日)の連結業績は、売上高3兆5,932億9,900万円(前期比9.1%減。以下同)、営業利益1,746億6,700万円(49.1%減)、税引前当期純利益1,957億4,000万円(46.1%減)。

次期(2020年)の見通しは、売上高3兆7,000億円(3%増)、営業利益2,300億円(31.7%増)、税引前当期純利益2,450億円(25.2%増)となっている。

決算短信によると、レンズ交換式デジタルカメラはトップシェアを堅持。ハイアマチュア向け一眼レフカメラの新製品は堅調に推移し、フルサイズミラーレスカメラは前年下期から年初にかけて投入した新製品が販売に寄与した一方、エントリーモデルを中心に市場縮小が続いた影響により、全体での販売台数は前期を下回ったという。

Webサイトで公開されている説明会資料によると、同社はカメラ製品に関して「ミラーレス市場での後れを取り戻すために、今年は新開発のイメージセンサーと映像エンジンを搭載した、より高機能なモデルを投入する予定」であり、「国内外で行われる大型展示会も活用しながらミラーレスのプレゼンス向上」を図るという。

新製品は同社ミラーレスカメラ上位機種の販売を伸ばす牽引役と見込まれており、ミラーレス市場のシェアNo.1を目指すとともに「レンズ設計の自由度を高めた新マウントだからこそ実現できる画期的なレンズを今後も多数投入」するとしている。

なお、カメラ製品の開発は選択と集中を徹底し、捻出したリソースを新コンセプトカメラ「iNSPiC REC」のように事業領域の拡大に向けて振り分けていくという。コンパクトカメラは採算性の高いGシリーズの販売に注力して収益性改善を図るとしている。

新コンセプトカメラ「iNSPiC REC」(2019年一般発売)

本誌:鈴木誠