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【フォトキナ】LAOWA、フルサイズ対応のEマウント超広角「10-18mm F4.5-5.6」など展示

先端部を水中に入れられるマクロレンズも

フォトキナ2018のVenus Opticsブースに、LAOWA新製品レンズが多数並んでいた。創業5年、日本上陸から2年と新しいレンズブランドだが、ブースの賑わいから人気のほどが伺えた。

同社は現在MFレンズが専門。ワイドやマクロなど、AFがなくてもそこまで不便ではない領域のレンズから手がけているという。「何かしら新しい点がないと歴史あるブランドに太刀打ちできない」として各レンズに“最広角”などの個性を持たせている。代表自らSNSを通じてユーザーと交流しており、そこで得たアイデアが製品化されることもあるそうだ。

今回の一部新製品においては、自動絞りに対応したり、絞り環もクリックストップ付きの等間隔になるなど進化が目覚ましい。いずれも日本でも発売する予定があるものの、工場の生産力が足りていないそうで、具体的な発売時期が見えていないものもある。

10-18mm f/4.5-5.6 FE Zoom(ソニーE)

10-18mm f/4.5-5.6 FE Zoom

35mmフルサイズ用で初めて10mmの画角をカバーするという超広角ズームレンズ。前側にフィルターは付かないが、後部に37mm径のフィルターを装着できるという仕様。絞りクリックのオンオフ切り換え機構もある。レンズ銘板に記された“C-Dreamer”のCは「コンパクト」の意味。

100mm f/2.8 2X Ultra-Macro APO(キヤノンEF、ソニーE、ニコンF、ペンタックスK)

100mm f/2.8 2X Ultra-Macro APO

無限遠の撮影も可能なマクロレンズ。最大撮影倍率は2倍。MFだが、自動絞りに対応した点がLAOWAのレンズとして新しい。

無限遠では前玉がここまで引っ込む。
電子接点が備わる。キヤノンEOSカメラで自動絞りが使えた。

17mm f/4 Zero-D GFX(富士フイルムG)

17mm f/4 Zero-D GFX

富士フイルムのミラーレスカメラ「GFX」に対応する交換レンズで世界最広角とアピール。発売済みの35mmフルサイズ用12mm Zero-Dと前側のレンズ構成が同じで、後ろにイメージサークルを大きくする光学系を入れているという。12mmの設計時から専用のコンバーターなども含めて開発していたそうだ。

24mm f/14 2× Macro Probe(キヤノンEF/EFシネ用、ソニーE、ニコンF、ペンタックスK、PLマウント)

24mm f/14 2× Macro Probe

先端部を防水にしたマクロレンズ。EFシネ用とPLマウントは、動画撮影向けにフォローフォーカス対応の鏡筒となる。クラウドファンディングのKickstarter経由で販売されており、日本では12月頃の発売を見込む。

先端部にLEDライトを装備。鏡筒の中央部分に電源ボックスがあり、microUSBで給電する。

電源ボックスから先が防水仕様。
撮影の様子。
ライブビュー画面。
発売済みの「25mm F2.8 2.5-5X ULTRA MACRO」に対応するリングライトもあった。

4mm f/2.8 Fisheye MFT(マイクロフォーサーズ)

4mm f/2.8 Fisheye MFT

210度の画角を持つ円周魚眼レンズ。コンパクトで操作部も小さいが、フォーカスリングにレバーを設けるといった配慮が見られる。

撮影イメージ。
LAOWAの代表が自ら作例撮影している。

ドローンを見込んだレンズも

マイクロフォーサーズ用の「12mm f/1.8 MFT」。ドローンへの搭載を見込んだ小型仕様。
マイクロフォーサーズ用の「17mm f/1.8 MFT」。35mmに近い画角の軽量レンズ。
発売済みの「9mm f/2.8 Zero-D」にDJI Zenmuse X7用を追加。

シネレンズに参入

7.5mm T2.1 MFT Cine(マイクロフォーサーズ)、9mm f/2.8 Zero-D Cine(APS-CソニーE)、12mm f/2.8 Zero-D Cine(フルサイズのソニーE、PLマウント)はスチル用レンズがベース。

既存製品をベースにした3本の単焦点レンズに加え、新規にズームレンズ「25-100mm T2.9(PLマウント)」を開発。学生を含む個人制作やYouTube投稿者に向けて「高性能でリーズナブル」を特徴に訴求する。

25-100mm T2.9(PLマウント)
フォーカスを動かしたところ。画角変動を限りなく抑えたという。

本誌:鈴木誠