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APS-Cミラーレス「ライカCL」発表会レポート

実機写真を掲載 レンズラインナップは7本に

ライカCL+ライカ エルマリートTL f2.8/18mm ASPH.

ライカカメラジャパンは11月22日、APS-Cミラーレスカメラ「ライカCL」を東京・恵比寿のアルフレックス東京でお披露目した。

ライカCLは、有効約2,400万画素のAPS-Cサイズ相当CMOSセンサーを搭載するミラーレスカメラ。EVFを内蔵するなど、同じAPS-CフォーマットのライカTL2とは方向性の異なるカメラとしてラインナップに加わった。日本では12月の発売が予定されている。希望小売価格は本体が税込36万7,200円、同時発売の18mmレンズが税込15万6,600円。

イベントではライカCLのタッチ&トライや製品担当者のプレゼンテーションを実施。ライカカメラAGの社主アンドレアス・カウフマン氏も登壇した。カウフマン氏は、1972年にライツがミノルタと提携して開発したMマウントカメラ「ライカCL」(日本名ライツミノルタCL)を振り返り、以来ライカは日本と何らかの関係がずっと続いていると説明。これを踏まえて「新しいライカCLは"ライカCL2"と言えるかもしれない」と述べた。

ライカカメラAG社主のアンドレアス・カウフマン氏

「バルナックは今ならAPS-Cを選ぶ」

ライカCL製品担当者のマイケ・ハーバーツ氏

ライカAPS-Cシステムを担当するマイケ・ハーバーツ氏は、現在のAPS-Cフォーマットについて「画質的にも画角的にも"スイートスポット"」だと説明。ライカレンズの開発責任者であるピーター・カルベ氏も、レンズ技術の観点から「(100年前にライカを発明した)オスカー・バルナックは、今ならAPS-Cフォーマットを選ぶだろう」と語ったそうだ。

その理由は、十分な画質を得られる大きさのフォーマットでありながら、35mmフルサイズ(=100年前から続く"ライカ判")に対してカメラを小さくできるというもので、カメラの小型化とはつまりライカの原点でもある。

1920年代に登場したライカは、映画用の35mmフィルムを縦に2コマ並べた36×24mmという小さなフォーマットを基本とし、現代に続く小型カメラの原型を作ったことで知られる。フォーマットの小ささに起因する画質面の不安は、それまで手がけていた顕微鏡レンズの技術を応用した高精度な撮影レンズを組み合わせてバランスを取った。現在、その35mm判の半分ぐらいの撮像面積であるAPS-Cフォーマットに注目するライカは、バルナックの時代と同じようにハンディかつ十分な画質を得られる"ライカ判"を再定義したいのかもしれない。

オスカー・バルナックはライカの発明者。日本では彼に敬意を表して、M型以前のライカを"バルナックライカ"と呼ぶ。写真はバルナックライカのイメージで、ライカCLのスタイリングに通じる部分がある。

ライカCLは、2014年のライカTに始まるライカTLシステムに属するカメラボディ。同じレンズを共有するライカTL2は「一緒にAPS-C市場で戦う仲間」であり、ライカCLはライカらしいアイコニックデザインを持ちながら、操作を通じてカメラと対話するような感覚が得られる伝統的な撮影が楽しめるカメラと紹介された。画質的には、14段分のダイナミックレンジがあり、アンバサダーからは自然な色再現と広いダイナミックレンジが評価されているという。最高感度はISO50000に設定できる。

ライカCLとライカTL2
ライカアンバサダーが撮影した作品を示した。

レンズはライカLマウントのTLレンズを用意。高性能であることはもちろん、最新のミラーレスカメラのレンズであっても、操作感や長きにわたって使えること("Future Proof"と表現)が重視されている。これまで広角から望遠まで6本が揃っていたが、7本目としてマイケ氏が「Super Pancake」と呼ぶライカ エルマリートTL f2.8/18mm ASPH.が加わった。

スーパー・パンケーキことライカ エルマリートTL f2.8/18mm ASPH.
ライカTLレンズのラインナップ

マイケ氏は東京に着いてから皇居外周のランニングに出かけ、その際にライカCLを持参した。カメラがそれほど小型軽量であるというアピールで、「人生の一部に組み込まれるようなカメラ」だと強調した。

マイケ氏の撮った写真。今回の来日で皇居ランの途中に撮影したもの。
イベントではハービー・山口さんと小山薫堂さんも登壇。ライカCLを試した印象を「APS-Cだが十分なクオリティがある」(小山さん)、「新しいレンズなのに、描写が硬すぎず好ましい」(ハービーさん)と評価。
別売のクリップオンストロボの「SF40」を装着したところ。
こちらも別売アクセサリーの装着例。ハンドグリップとサムレストを用意。

本誌:鈴木誠