岡嶋和幸の「あとで買う」

115点目:「スナップ」と呼ばれる撮影技法の歴史を学ぶ

甲斐義明「ありのままのイメージ スナップ美学と日本写真史」

この連載では、カメラや写真関連のアイテムを中心に、Amazonの私のショッピングカートの中身をお届けします。とはいえ、いずれも購入前の商品なので、実際に使ってみた感想や評価などは特にありません。どのような物に興味を持ち、どのような視点で選んでいるのかなど、岡嶋和幸の日々の物欲をお楽しみください。

甲斐義明「ありのままのイメージ スナップ美学と日本写真史」

好きな被写体やシーン、得意といえる撮影ジャンルは特にないのですが、主にどういう写真を撮っているのかと聞かれれば「スナップ」と答えることが多いです。型にはまりたくない自分にとって都合の良い言葉でもあります。でもスナップショットという手法に対する理解度は十分ではないでしょう。近年はネットばかりなので、以前のようにもっと本を読まなければと思っているところです。

今年6月に発売されたばかりのこの本は、今一番読んでみたい1冊です。目次を参照すると、日本の写真史を軸に、スナップについてさまざまな角度から研究されているようです。販売価格は5,720円と安くないのですが、360ページというボリュームなので読み応えはありそうです。同じ著者の「写真の理論」という本もずっと「あとで買う」に入れっぱなしになっているので、今後の作品作りに生かすべくあわせて読んでみたいと思います。

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1967年、福岡県生まれ。東京写真専門学校卒業。スタジオアシスタント、写真家助手を経てフリーランスとなる。作品発表のほか、セミナー講師やフォトコンテスト審査員など活動の範囲は多岐にわたる。写真集「風と土」(インプレス)など、著書多数。主な写真展に「ディングルの光と風」(富士フイルムフォトサロン)、「潮彩」(ペンタックスフォーラム)、「学校へ行こう! ミャンマー・インレー湖の子どもたち」(キヤノンギャラリー)、「九十九里」(エプソンイメージングギャラリー エプサイト)、「風と土」(ソニーイメージングギャラリー)、「海のほとり」(エプサイトギャラリー)などがある。