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特別編:NIKKORレンズキャンペーンのプレゼント品にみる「ニコンらしさ」

スペシャルBOOKと24Kメッキブックマークを紹介

特製スペシャルBOOK「Masterpieces of NIKKOR」と特製ブックマーク

 本年は写真用レンズNIKKORブランドの発売開始から80周年にあたる。そして、6月中旬には、Nikon 1用レンズも含めたレンズ交換式カメラ用のNIKKORレンズの累計生産本数が8,000万本を突破したという。

 ニコンではこれを記念して「発売80周年&累計生産本数8,000万本達成記念 ニッコールレンズキャンペーン」を実施中だ。期間内に指定商品を購入し、所定の方法で応募すると、抽選で「プロ写真家と行く、28のプレミアム撮影体験ツアー」(合計330名)に参加できるほか、8,000名には特製の80周年記念スペシャルBOOK「Masterpieces of NIKKOR」と特製ブックマーク(しおり)が当たる。

 キャンペーン対象となる商品や応募方法などの詳細は特設ページを参照してほしい。

 今回、そのキャンペーンの景品であるスペシャルBOOKとブックマークを入手することができたので、その魅力をご紹介しよう。

 スペシャルBOOKはニッコールレンズの魅力をあますところなく伝える写真集だ。また、ブックマークには8,000番までのシリアルナンバーが入る。いずれも非売品で一般には市販されない。

“ニッコール”の魅力がつまったスペシャルBOOK

 アルバムの判型はA4ハードカバー。黒い表紙に金色の型押しで誇らしげにタイトルが輝いている。そして、まず巻頭ページにはニッコールレンズの誇るテクノロジーや、エポックメイキングとなった製品の紹介に割かれている。非球面レンズやナノクリスタルコートに関する説明も、なるほどと読みふけってしまう。

ニコンファンにはおなじみの懐かしい製品も見られる
さまざまな種類の非球面レンズの歴史を記したページ

 そして、製品イメージ写真と作例のページが続く。左ページに製品写真が、そして対向ページにそのレンズで撮った作品が掲載されている。全ラインナップではないが、厳選された28本とかなりの掲載数だ。見開きでA3サイズの作品ページもあり、いずれも余白のない裁ち落としが用いられ、めいっぱいの大きさで掲載されていて迫力がある。

 本書の製品イメージ写真は凝ったライティングとセッティングで撮影されており、とても見応えがある。どうやって撮っているのだろうと想像しながら見るのも楽しい。思うに、この記事を読んでくださるようなみなさんには、好きな機材で好きな写真を撮りたいと思う方は少なくないはずだ。筆者は素敵な機材写真を見るとわくわくするし、これで写真を撮ってみたいという原動力にもなる。お気に入りの道具で撮った写真にはいっそうの愛着が湧くという気持ちは、みなさんにはご理解いただけるのではないか。

 もちろん作例も素晴らしい。写真ファンの心をくすぐるさまざまなシチェーションで撮られており、これを印刷で再現するのは難しかったのではないかと思わせる。そう、本書は印刷もたいへん凝っているのだ。

AF-S NIKKOR 300mm f2.8 G ED VR IIのページ。左ページに製品イメージ、右ページに作品が掲載されている
AF-S NIKKOR 70-200mm f2.8G ED VR IIの見開き作品ページ

プリンティングディレクターの手による高品位な印刷

 ご存知の方も多いと思われるが、CMYK印刷で再現できる領域はデジタルカメラのRGBのデータより狭い。そのため、カメラで撮影した鮮やかな色を印刷するには、実にさまざまな技術と経験が要求される。

 そこで高品質な写真集の印刷には、プリンティングディレクター(PD)と呼ばれる各行程に精通した人物がまず印刷設計を行ない、クライアントの希望を汲みつつ、各工程をチェックしながら印刷現場に伝わりやすい指示を出す。ときには、PDは編集者やデザイナー、あるいは写真家とも直接打ち合わせも行うこともある。写真家やデザイナーから指名される有名なPDもいるほどだ。本書でもPDの手によりさまざまな工夫がなされている。

 表紙の製品イメージ写真はブラックの紙にホワイトの下地が2回刷られ、加えてレンズの光沢感を出すためにシルバーインクを重ね、その上に通常のCMYKで印刷されている。そして、レンズの素材感を表現するため、はじきニスと呼ばれる2層のニスを用いる手法でコーティングがされた。さらに、レンズのガラス部分には意図的にニスを1層とすることで光沢感を表現されている。そして、タイトルとレンズのリングに金の箔が押されているという。

 また、作例などの本文ページの用紙にはサテン金藤という高級なマットコート紙が使用されている。これは美術書などにも用いられる用紙で、マットコート紙ながらインクの光沢を再現できるという。

 本文ページも製版から工夫が凝らされている。オフセット印刷ではふつう画像を表現するのに網点と呼ばれる点を一定間隔で並ばせ、その点の大小で階調再現をする。1インチに175の網点(175線という)による解像度が標準的だが、ざらつきを感じさせずより高解像で階調豊かに再現したい場合には、線数を増やして高解像にすることもある。これは高精細印刷と呼ばれるが、インク量を調整しないとかえって階調再現ができないことなど扱いが難しく、一般的ではない。

 本書の本文ページはFairdotと呼ばれる方式で製版が行われている。これは網点をランダムに並ばせる手法で、ハイライト部分にざらつきを感じさせず、なめらなか階調表現が可能で、600線相当の高解像な印刷ができるという。モアレが出にくいことも特徴だ。

 さらに、印刷インキもチャイクロという彩度が高く、色域の広いインクを使用し写真の再現度を高めている。Fairdotとチャイクロの組み合わせはあまり例がないそうで、PDのチェックのもとで試行錯誤が行われたという。その結果、まさに写真集や美術書のような風合いのこだわりぬいた一冊に仕上がっている。これで非売品というのはほんとうに惜しまれる。

シリアルナンバー入りの特製ブックマークも魅力

 特製ブックマークも凝っている。真鍮製で24金メッキが施され、発売80周年記念ロゴとニコンのテクノロジーを代表するAF-S NIKKOR 14-24mmf/2.8G EDをデザインしたエッチング加工がされており、裏面にはさらに1/8,000から8,000/8,000までのシリアルナンバーと24KP(24金メッキ)の刻印が入れられている。記念すべき8,000/8,000を手にするのは誰だろう。愛読書を読むときに大切に使いたい。

レンズと記念ロゴがエッチングされた特製ブックマーク
裏面にはシリアルナンバーと「24KP」の文字が誇らしげに輝いている

ニコンファンならぜひ手に入れたい

 ニッコールレンズをはじめとするニコン製品の魅力とは、高画質・高品質であることはもちろんのこと、伝統と最新テクノロジーの組み合わせのたくみさにあるのではないか。そして、そんな作り手のこだわりがファンを魅了するのだろう。

 今回のキャンペーンのプレゼントであるこのスペシャルBOOKとブックマークにもまた、実にニコンらしいこだわりが随所に感じられる。興味のあるむきはぜひ対象商品を購入し、キャンペーンに応募してみてほしい。撮影へ出かける前夜にでも本書をひも解きながら、あれこれ思いを巡らせるのもいい。ニコンファンならきっと楽しめるはずだ。

特製ブックマークを使用している例。縦横の長さは71×31mm、厚み0.4mm、重量はひもを含めて約5g

協力:株式会社ニコンイメージングジャパン

(秋山薫)