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キヤノン社長に眞榮田雅也専務

デジタルカメラ事業を牽引 御手洗氏は会長兼CEOに

左から代表取締役会長兼社長CEOの御手洗冨士夫氏、眞榮田雅也専務取締役イメージコミュニケーション事業本部長

キヤノン株式会社は1月27日、眞榮田雅也専務取締役を代表取締役社長COOに昇格する人事を発表した。代表取締役会長兼社長CEOの御手洗冨士夫氏は代表取締役会長CEOに収まる。3月末の株主総会および取締役会議において決定する。

眞榮田氏は、1975年にキヤノン株式会社に入社。DCP開発センター所長、DC事業部長などのカメラ畑を経て、現在はイメージコミュニケーション事業本部長を担当している。当サイトでも数多くのインタビュー記事にて誌面に登場、一眼レフを中心にカメラ事業全体の展望を語ってもらうのが常だった。

都内で行われた会見には両氏が出席。御手洗氏は眞榮田氏を次期社長に推薦した経緯を次のように述べた。

「キヤノンは90年代後半からのデジタル化のブームにのり、特にカメラと事務機のデジタル化で成果を得た。しかしリーマンショックの頃にはデジタル化が終了し、成熟産業となったこれらの事業の成長は鈍化している」

「成長力を取り戻すべく、2つの大きな流れを作りたい。ひとつは光学、事務機といった既存事業への大きな開発投資。シェアを拡大し、引き続き成長を図っていく」

「もうひとつの流れは、3つの新規事業。商業印刷、監視カメラ、ナノインプリントを用いた半導体製造装置だ。この3つを柱として成長力を獲得することで、B to CからB to Bへの転換をしていく。そういう次期として、次の5カ年計画を設定している」

「眞榮田専務の選抜理由は、カメラのデジタル化を進め、市場でトップシェアを得るまでに成長させた高い実績にある。また、カメラの技術からCINEMA EOSやMR分野を派生させるなど、イノベーターであるというのがもうひとつのポイント」

「なによりも労働集約的なカメラ生産に、自動化やロボット化といった高度な生産技術を持ち込んでくれた。2012年から2013年の円高の時期においても、カメラ部門は60%を日本国内で生産していた。やがては70%まで国内回帰できるだろう。キヤノンは雇用を大事にする会社であり、78年の歴史でリストラをしたことがない。雇用を守り抜いた点を高く評価した」

今後、眞榮田氏は事業分野を主体に担当し、CEOの御手洗氏は管理部門を見るとのこと。次期5カ年計画にあわせ、新社長を立てると同時に、社外取締役を17名から6名へとスリム化するなど新体制も整える。CTOは現専務取締役R&D本部長の松本繁幸氏。

眞榮田氏は会見の中で、「さらなる発展を目指す5カ年計画の達成に向けて、成長を現実のものとしたい。とりわけ強いプロダクトを継続的に投入、最先端の技術で作り続ける。確実な原価低減も行っていきたい」と語った。