ライカカメラジャパン、中判デジタルカメラ「S2」のワークショップを開催
SUMMARIT-S 1:2.5/70 ASPH.を装着したS2 |
ライカカメラジャパンは、中判デジタルカメラ「S2」の発売に際してプロ写真家向けのワークショップを中目黒スタジオで27日に開催した。
会場では関係者によるプレゼンテーションを行なったほか、発売済のS2を始めS2用レンズ「Sマウントレンズ」、デジタルレンジファインダーカメラ「M9」、コンパクトデジタルカメラ「X1」などを展示した。また、協賛各社が新製品を紹介した。
S2は、コダック製の45×30mm、有効3,750万画素CCDを搭載した中判デジタルカメラ。新フォーマット「Leica S-System」を採用する。価格は262万5,000円。また、2年保証、購入時から3カ月以内の故障で交換、修理費30%割引、修理期間中の代替品無償貸し出し、シャッター交換を含む無料メンテナンスなどが付属する「プラチナサービスパッケージ」(S2-P)が315万円となっている。
会場の中目黒スタジオ | 会場の様子 |
会場にはハンズオンコーナーのほかモデルの撮影体験コーナーも設置。プロカメラマンが次々にS2を試していた。「ライカはレンズの描写でプロから高い評価を頂いている。S2も特にレンズの描写に期待するプロフォトグラファーが多い」(説明員)という。S2はハイアマチュア向けとして、直営店のほかに一部のカメラ量販店でも取り扱う。
モデル撮影コーナー。来場したプロカメラマンがS2での撮影を試していた |
モデル撮影は屋外でも実施 | ブツ撮りの体験コーナーもあった |
S2を持つライカカメラジャパン代表取締役社長の福家一哲氏 |
プレゼンテーションの冒頭、ライカカメラジャパン代表取締役社長の福家一哲氏が挨拶した。
「S2は、ライカとして初めての本格的なオートフォーカスデジタル一眼レフカメラになる。発表後は、プロフォトグラファーやハイアマチュアから多くのご意見を頂いた。その後製品の仕上げに時間を掛け、ようやく発売することができた。ライカにとってプロフェッショナルフォトグラファー向けデジタル製品の世界は新しいチャレンジだが、自信作を提示させていただいている」と述べた。
ズマリットS 35mm F2.5 ASPH.を装着したところ | 背面 |
上面 | 側面 |
SDHC/SDメモリーカードとCFのデュアルスロットを採用 |
ズマリットS 70mm F2.5 ASPH.を装着したところ | アポテレエルマーS 180mm F3.5 |
コンパクトデジタルカメラ「X1」(左)やデジタルレンジファインダーカメラ「M9」(右)などを手に取ることができた |
世界限定6,000台の「D-LUX 4サファリ」(奥)も。国内の在庫は残り少ないとのこと |
続いて、ドイツから来日したライカカメラAGのSシステムプロジェクト統括責任者であるStephan Schulz氏がS2の説明を行なった。
S2の主なターゲットはプロフェッショナルフォトグラフィー分野。現在プロ向けのデジタルカメラシステムは、ビューカメラ、中判カメラ、デジタル一眼レフカメラの3種類があるとした上で、S2はそれらの長所を兼ね備えたシステムとした。またハイアマチュアユーザーにも向ける。ローパスフィルターレスによる高画質、デュアルシャッター対応、防塵防滴などの特徴をアピールした。
また、Sマウントレンズは絞り開放でも解像力が高く、従来のように画質を上げるために絞る必要はないとしている。
S2は1/4,000~32秒のフォーカルプレーンシャッター(最高シンクロ速度は1/125秒)を備えるほか、対応レンズを使用した場合には1/500秒でシンクロできるレンズシャッターも使用できる。これをデュアルシャッターシステムと呼んでいる。
ライカカメラAGのSシステムプロジェクト統括責任者であるStephan Schulz氏 | S2は、従来のプロ向けカメラの長所を兼ね備えているとする |
プロカメラマンのほか、ハイアマチュアもターゲットにしている | S2のポジション |
S2の主な特徴 |
ファインダーは大きく見やすかった | ファインダーをアピールするSchulz氏 |
AFの高速化も謳う | センサーはコダック製。ピクセルピッチは6μm |
画像処理エンジンは富士通と共同開発した「MAESTRO」 | レンズには「AQUA DURA」と呼ばれるコーティングを施した。クリーニングが容易という |
ズマリットS 35mm F2.5 ASPH. | 同MTF |
ズマリットS 70mm F2.5 ASPH. | アポマクロズマリットS 120mm F2.5 ASPH. |
アポテレエルマーS 180mm F3.5 | 同MTF |
アクセサリーも多数揃える |
会場では協賛企業のプレゼンテーションと実機のデモを実施していた。
アドビはS2に同梱の画像ソフト「Photoshop Lightroom2」を説明。 | モデル撮影コーナーでもLightroom2で画像の確認などを行なっていた。 |
ナナオは4月9日に発売するキャリブレーションセンサー内蔵ディスプレイ「ColorEdge CG245W」を紹介 | ColorEdge CG245W |
自動で展開するカラーセンサーを上部ベゼルに内蔵した |
サンディスクは「Extreme Pro」シリーズの信頼性や速度などをアピールしていた。 | こちらは「Extreme SDHC」。いずれもフラッシュメモリーは日本製だ |
2010/3/1 17:01