ライカ、フルサイズセンサー搭載の「M9」
ライカカメラジャパンは、フルサイズセンサーを搭載したレンジファインダーデジタルカメラ「M9」を9月下旬に発売する。価格は77万7,000円。本体色はブラックペイント仕上げとスチールグレーペイント仕上げの2種類。
M9(ブラックペイント仕上げ)。装着レンズはSUMMILUX-M 50mm F1.4(以下同) | M9(スチールグレーペイント仕上げ) |
2006年秋発売の「M8」、2008年9月発表の「M8.2」に続くデジタルM型ライカの新製品。引き続きMマウントを採用する。外観はほぼM8およびM8.2を踏襲するものの、トップカバー左の液晶カウンターが省略されているなど、若干の変更が見受けられる。また、ホワイト(シルバー)ボディはスチールグレーペイント仕上げという新色になった。
最大の特徴は、撮像素子のサイズをAPS-Hサイズ相当から35mm判フルサイズ(36×24mm)に大判化したこと。総画素数1,850万、有効画素数1,800万のコダック製CCDを採用する。撮影感度はISO80〜2500。周辺部のマイクロレンズを画素の中心からずらすことで、周辺部の光量低下を抑えたという。加えて6bitコードの認識にも対応。装着レンズ別に起因する口径食を低減できる。
また、センサーにIRカットフィルターを装備。M8やM8.2と異なり、IR/UVフィルターは必要ないという。ローパスフィルターは引き続き非搭載。モアレはデジタル信号処理で除去する。記録ファイルフォーマットは圧縮DNG(18MB)、非圧縮DNG(36MB)、JPEG(2〜16MB)。なお、M8.2のDNGは1種類しかなかった。
そのほかの主な仕様は、ほぼM8.2を踏襲している。例えばM8.2と同じ縦走りの金属シャッターを採用し、最高シャッター速度は、アップグレード後のM8およびM8.2と同等の1/4,000秒。絞り優先モード、マニュアルモード、バルブなどの露出モードを利用できる。シャッターチャージは電動式で、シャッターレリーズボタンを押したときのタイミングを設定できる。ストロボ同調速度は1/180秒。
ファインダー関連のスペックはM8.2と共通。倍率は0.68倍、基線長69.25mm、有効基線長47.1mm。ブライトフレームは35/135mm、28/90mm、50/75mmの3種類。フィルムカメラのM7と同じ構成になったという。M8.2およびM8は24/35mm、28/90mm、50/75mmだった。装着レンズによる自動切り替えのほか、フレームセレクターでの手動選択が選択が行なえる。パララックス自動補正がつく。
約2コマ/秒で最大8コマまでの連写機能も備えている。ちなみに有効1,030万画素のM8.2は約2コマ/秒、最大10コマ。
記録メディアはSDHC/SDメモリーカード。液晶モニターは2.5型23万ドット。
シャシーはマグネシウムダイカストのフルメタル。カバーは合成皮革。トップカバーとベースプレートは真鍮。
本体サイズは139×80×37mm(幅×奥行き×高さ)。M8.2とサイズは変わらない。重量はバッテリー込みで585g。
同梱ソフトはCapture One 4からPhotoshop Lightroomになった。WindowsとMac OS Xの両方に対応する。
【2009年9月10日】CCDに関する情報を追記しました。
2009/9/10 13:57