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ソニーRX100 VI
24-70mm→24-200mmで"サイズ感そのまま"の驚き
2018年6月7日 07:00
ソニーが6月22日に発売するコンパクトカメラ「RX100 VI」(DSC-RX100M6)の外観写真をお届けする。店頭予想価格は税別14万円前後。6月7日から各地のソニーストアでも発売前先行展示が行われるという。
RX100 VIでは、これまで3倍程度だったレンズのズーム比を約8.3倍に高め、24-200mm相当F2.8-4.5のスペックとしたのが特徴。そのうえでボディサイズを従来モデルの「RX100 V」とほぼ変わらないレベルに留めた点に驚きがある。動画機能も4K HDR撮影のためのHLG(ハイブリッドログガンマ)に対応するなどの向上がある。
また、使い勝手に関する変更として、ポップアップ式EVFの接眼部を引き出す/戻す操作が必要なくなった点や、背面モニターを下方向90度までチルトできるようになった点がある。
ちなみに収納時のサイズは厚さが従来比で1.8mm増えただけだが、ズーム時の繰り出しは相応に長くなっている。そのため、RX100シリーズ共通のアンダーウォーターハウジング「MPK-URX100A」(別売・税別3万円)は今回非対応となっている。
参考:RX100シリーズのこれまで
RX100 VIは、1型センサーと標準ズームレンズを組み合わせたポケットサイズカメラとして2012年から続く「サイバーショットRX100シリーズ」の最新モデル。コンパクトカメラで一般的な1/2.3型や1/1.7型のイメージセンサーに比べて画質的な余裕を持ちつつ、ポケットに収まるサイズを実現してきた点をアピールしてきた。
汎用microUSB端子からのカメラ内バッテリー充電を可能としていた点も2012年当時としては珍しく、スマートフォンなどのモバイル機器との親和性が高いことも地位確立を支えたといえるだろう。
RX100シリーズ進化の歴史を大まかに振り返ると、次の通り。
・RX100:28-100mm相当F1.8-4.9のレンズを搭載。
・RX100 II:センサーが裏面照射型CMOSになり、外付けEVFなどに対応するホットシューを装備。背面モニターがチルト式に。Wi-Fi/NFCに対応。
・RX100 III:レンズが24-70mm相当F1.8-2.8に変更。望遠側の最短撮影距離も短縮。ホットシューに代わってポップアップ式のEVFを内蔵。
・RX100 IV:高速性能が特徴の積層型CMOSセンサーを採用。4K動画記録などにも対応。
・RX100 V:像面位相差AFに対応。AF/AE追従で約24コマ/秒の連写性能に。
・RX100 VI:24-200mm相当レンズを搭載。HLG、S-Logなど動画機能を向上。背面モニターがタッチパネル式に。
RX100シリーズは2018年6月現在でも全モデルを継続販売している。特に販売台数が多いのはRX100(手頃な初代)、RX100 III(初のEVF&ストロボ内蔵)、RX100 V(像面位相差AFに対応。現行最新モデル)の3機種だが、そのほかのモデルも特徴があるため一定数が安定して売れているのだという。
現在の税込実売価格で比較すると、RX100 Vが11万4,000円前後、RX100 IIIが7万6,820円前後、初代RX100が4万780円前後。RX100 VIは税込実売で15万円程度になりそうだ。
"1型センサーの万能コンパクト"に新たな選択肢
本機を"1型センサー+高倍率ズームレンズ"として見れば、パナソニックの「LUMIX TX2」(税込実売10万1,080円前後)の存在は無視できない。LUMIX TX2は1型センサー+35mm判換算24-360mm相当F3.3-6.4の15倍ズームだが、ボディはRX100 VIより一回り大きい。
とはいえ、どちらの機種もレンズ交換式カメラ+高倍率ズームレンズから切り換えるには格別のコンパクトネスであることは間違いない。手持ちのポケットカメラをより高画質でズームのきくものに買い換えたいか、レンズ交換式カメラ+高倍率ズームレンズを思い切ってコンパクト1台に置き換えたいかでも、各人が満足するポイントは変わってくるだろう。
「小さいカメラでも画質はよくて、ズーム倍率もあって……」という永遠のテーマに対して、市場にまた新たな(しかも、これまたハイレベルな)選択肢が登場したことを歓迎したい。RX100 VIの画質や使用感については、後日詳しくレポートする予定だ。