新製品レビュー

エーディテクノ 55HB/75HB

部分拡大せずに細部をチェック 動画撮影にも強い外部モニター

液晶モニターを見ながらの写真や動画撮影時に便利なのが外付けの外部モニターだ。3型前後が多いカメラの背面モニターに対して、5型や7型といった大画面で映像を確認できるのが利点となっている。

そこで今回は4月12日にエーディテクノから発売される外部モニターを紹介したい。採り上げるのは5型の「55HB」(店頭予想価格は税別3万5,000円前後)と7型の「75HB」(同3万7,000円前後)だ。

表示機能に特化

昨今は録画機能付きの外部モニターもあるが、55HB/75HBは録画には対応していない分、軽量で価格も抑えられている。ちなみに両者とも主な機能はほぼ共通で、大きな違いは液晶モニターのサイズである。

左から55HB、75HB。

いずれもHDMI入力に対応したフルHD液晶パネル(IPS)を搭載している。また4K 30pの信号もダウンコンバートして表示可能だ。液晶パネルの保護には強化ガラスが採用されており、衝撃にも強いとのことである。パネルはグレアタイプだが、オプションで反射防止保護フィルムが用意されている。

カメラ(OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II)の3型モニターと比べると外部モニターの大きさがわかる。

折りたたみ式のサンシェードが付属する。固定方法は、55HBが面ファスナー式、75HBがネジ止め式となっている。

HDMI端子はスルー出力もあるので、別の外部モニターやレコーダー、Web配信機器などへの接続ができる。なお、同時発売の「75SB」(7型)は3G-SDIにも対応している。75SBのスペックはこちら

55HBの端子

側面には55HBが3つ、75HBが4つの1/4ネジを装備している。

55HB(下)と75HB(上)

電源とオプション

電源はACアダプター(付属)とバッテリーに対応する。バッテリーはキヤノンのLP-E6NとソニーのLシリーズ(NP-F970など)がアダプター無しでそのまま背面に装着できる。

55HBの装着例。オプションの専用アーム「55ARM」を使用。

75HBの装着例。

55HBの表示例。カメラの背面モニター表示がそのまま映る。

撮影状況に応じた表示オプションを備える

ピントの合った場所に色が付くフォーカスピーキング機能、露出レベルを色分けして表示するフォールスカラー機能、白トビエリアがわかるゼブラ表示機能の他、グリッド、ヒストグラム、オーディオレベルメーターなども表示可能。いずれもメニューでON/OFFが設定可能。メニュー操作は本体の4つのボタンで行う。

55HBの操作ボタン。
設定項目一覧
ガイド設定
画面設定
ファンクション設定
音声設定
グリッド、ヒストグラム(右下)、オーディオレベルメーター(左下)を表示したところ。
フォーカスピーキングの表示例。

まとめ

動画撮影時などに、部分拡大をせずに構図とピントを同時確認するためには3型程度のモニターでは少々心もとないのが正直なところ。外部モニターを使えばピント送りといった作画もしやすいことと思う。背面モニターの小ささを不便に感じていたユーザーはこうした外部モニターを検討してみてはいかがだろうか。

制作協力:株式会社エーディテクノ

武石修

1981年生まれ。2006年からインプレスのニュースサイト「デジカメ Watch」の編集者として、カメラ・写真業界の取材や機材レビューの執筆などを行う。2018年からフリー。