Leofoto FIELD REPORT 三脚のある美しい写真
目にも鮮やかな“赤い”三脚「アテナ」……しかも軽量コンパクトで高性能
工藤智道さんが語る「LS-324C+LH-40R(FR)」
2021年11月25日 17:00
カメラを固定し、ブレのない美しい写真を撮るための三脚・雲台。ただし近年、カメラの手ブレ補正機構や高感度画質が向上したことで、読者の中にも使用経験がない人がいるかもしれません。
しかし、撮影ジャンルや撮影技法によってはまだまだ現役。むしろ確実な撮影結果を求められるプロは、画素数の多い今の時代こそ三脚・雲台を愛用しています。
この連載では写真家に、使用しているレオフォトブランドの三脚・雲台について語っていただきます。
今回寄稿いただいた写真家は工藤智道さんです。
1969年、神奈川県生まれ。日本写真芸術専門学校卒業後に竹内敏信先生に師事。自然が見せる一期一会の貌を撮り続け、写真展・写真集『列島創世』『列島風貌』『列島光明』の列島三部作をまとめる。日本写真家協会会員、キヤノンEOS学園東京校講師。
※本企画はデジタルカメラマガジン2021年12月号より転載・加筆したものです。
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風景写真を撮る上で、三脚はカメラやレンズと同じくらい大事な存在だ。
私の撮影スタイルは決まった場所や有名な撮影スポットに行くことはあまりない。出合った一期一会の風景をその場で切り取り、自然が見せる一瞬の「貌」を撮ることがほとんどだ。
日本の風景はきめ細やかで作品として作り上げるには細密な描写が求められる。今のカメラでは手ブレ補正機能や高感度での画質も良くなっているが、そうした機能に頼るのではなく三脚を使いノイズのないシャープな描写で撮影した方が良い。
つまり、低感度で三脚を使って滑らかな描写とシャープな写真を撮るという手法だ。
その上で三脚の性能はとても重要で剛性が高く、使い勝手の良いものが必要になる。
今までたくさんの種類の三脚を使ってきたが、3年ほど前にレオフォトの三脚に出合った。それまで知らなかったレオフォトだが、イベントで展示されていた三脚を触っただけでこの三脚は良いと思い、早速導入した。その後、いくつかのレオフォト三脚を使っているが、どれも素晴らしく撮影していてもストレスがない。むしろ快適そのものだ。
今回使ったLA-324C+LH-40R(FR)は今まであったLS-324Cに改良が加えられ鮮やかな赤いカラーリングとなった。そして雲台も赤いカラーリングが追加され、全体が鮮烈な赤い色のモデルとなっている。
風景撮影では明け方や日没後の薄暗い時間に撮影をおこなうこともあり、赤く目立つ色は視認性が高く、道路ぎわなどで撮影する際にも目立つので安全な面もある。
スタイリングや大きさはLS-324Cと変わらないが、石突部分はなんとチタンだ。チタンを使うことで軽く強く錆びにくいといった利点がある。撮影で砂浜や川の中などに脚を立てることもあり、錆びにくいのはありがたい。
ロックナットの内側には防水パッキンが施されパイプ内への水の侵入を防いでくれる。もちろんパイプ先端の石突にもゴムのパッキンが付いているので、石突部分から水が入ることもない。場合によっては分解清掃することもあるが、パイプを抜いた際も中のストッパーが一体成型されていて着脱が簡単なのもありがたい。
今回の赤いレオフォト三脚は見た目の存在感だけでなく、その性能もしっかりとしている。スタイリングの良さと実用性を兼ねた三脚といって良いだろう。雲台も赤いモデルが登場し、使っているだけで気分の上がるセットだ。
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鮮烈な赤いカラーに実用的なこだわりが詰まっている
赤いカラーリングが特徴のアテナシリーズのLA-324C。大きさや形は以前からは発売されているLS-324Cと同じで、センターポールを持たないスタイリングは軽くコンパクトでローポジションも素早く行える。そして、カーボンパイプに赤くカラーリングされた姿が何よりもインパクトがある。
組み合わせる雲台のLH-40も赤いカラーとパンニングクランプ機能を備えたLH-40R(RD) ※ が追加された。アルカスイス互換でカメラの着脱もしやすく、カメラボディにL型のプレートを付ければさらに快適になる。三脚とセットで使いたい雲台だ。
※編集部注:三脚と雲台のセットはLA-324C+LH-40R(FR)フルレッドセット、雲台単体の場合はLH-40R(RD)レッドという製品名になります。