Leofoto FIELD REPORT 三脚のある美しい写真
花火撮影のすべてをサポート 軽量&高剛性の軽量カーボン三脚
金武 武さんが語る「LS-324C」+「LH-40」
2021年6月22日 10:00
デジタルカメラの機能のうち、手ブレ補正の性能や高感度撮影時の画質の向上は、撮影ジャンルによっては必須だった、三脚の存在価値を再考させるレベルまで進化したといえます。しかし、それでも写真家にとって、三脚・雲台が重要なアイテムであることに変わりはありません。その理由とはなんでしょうか。
この連載ではレオフォトブランドの製品を使う写真家に、三脚と雲台が持つ魅力と必要性を紹介していただきます。
今回寄稿いただいた写真家は金武 武さんです。
※本企画はデジタルカメラマガジン2021年7月号より一部転載したものです。
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花火は夜空に光り輝き、跡形もなくたちまち消えてしまう。実像が残らない不思議な被写体だ。だからこそ、写真として残しておきたくなる。
花火撮影は入念な下準備から始まる。初めて訪ねる花火大会でどこにどんな花火が開くのかが分からない場合、まず早めに会場に行き、花火を打ち上げる場所(筒場)を確認する。
次に、打ち上がる花火のサイズを調べる。そのうえで、風下にならないことを考慮しながら安全な距離まで下がり、撮影場所を決める。この段階でどんなレンズでどんな構図で撮ろうかと頭の中にはおおよそのイメージができている。
場所を決めて最初に行うことが、三脚を設置することだ。ここ数年はレオフォトの三脚がお気に入りで、どの会場にも持って行っている。
愛用しているのがLS-324C+LH-40だ。昔は、花火撮影に求められる三脚はがっしりと頑丈で重たい三脚だという考えだったが、それはもう過去のものとなった。
LS-324Cはカーボン製で軽量、センターポールがないので本体が細身だ。会場までは電車やバスなどの公共交通機関で移動することが多いうえに、時には人混みの中を歩かなければならないので、移動が格段に楽になった。
細くて軽い三脚はガタツキが心配で信頼できないと思い込んでいたが、この三脚は違った。10層巻きのカーボンは剛性感があり、可動部の造りも精巧なので、軽さから想像できないほどガッシリとしている。
脚部のナットロックは少し回すとクッという感触とともに緩み、脚をスッとなめらかに伸ばせる。クッと締めると今度は微動だにしない。他の三脚では味わったことがないほどになめらかに伸縮する脚の感触が実に心地よく、シンプルなことだが、三脚として何より大切な機構の造りの良さを感じる。
セットの雲台LH-40も造りの良さは同様で、滑らかに動作し、微調整時にカクッと極端に動いてしまうこともない。ボールのロックを解除するメインノブは大きく、その他のノブは小さめにできているため、ブラインドタッチでもノブを間違えることがないのが、夜間の撮影にはありがたい。剛性感と操作性という高い基本性能が、この軽くて細身な三脚と雲台に詰まっている。
長年同じ三脚を愛用している人ほど、一度レオフォトの三脚を手にすれば昨今の三脚の進化に驚くだろう。信頼できる三脚とともに、この夏も一瞬のきらめきを写したい。
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カーボン三脚「LS-324C」+雲台「LH-40」の魅力
LS-324Cはカーボン製の軽量三脚で、LH-40装着時は139cm、付属のセンターポールを装着すると全伸高170.5cmとなり、アイレベル以上になる。
花火の撮影地は平地ばかりではなく、斜面や凸凹した岩場、階段などで撮影することもある。LS-324Cは脚の開脚角度を3段階に調整でき、そういった地形にも対応しやすい。開脚角度の調整は片手でも操作できるので機材準備の時間短縮につながる。
また、ロックレバーの締める・緩めるという動作が堅実に行えて、脚を伸ばすときも非常に滑らかなので、高さの微調整が気持ちよく行える。
LH-40はコンパクトかつ低重心ボール雲台で、クイックリリースプレートはアルカスイスタイプと互換性がある。
充実の装備と剛性ながら、三脚と雲台セットで2kgを切る軽量さも魅力的。センターポールや雲台もまとめて付属ケースに収納できる。
また、雲台には縦位置用に切り込みが2カ所あいている。ちょっととしたことだが縦位置撮影時にたいへん便利で助かっている。
メインのノブは大きく、その他のノブは小さめにできている。そのためブラインドタッチでもノブを間違えることがない。ボールの可動は滑らかで、ストレスなく微調整ができる。
制作協力:株式会社ワイドトレード