交換レンズ実写ギャラリー
富士フイルムXF 27mm F2.8
Reported by澤村徹(2013/9/4 12:00)
XF 27mm F2.8は「FUJIFILM X-M1」と同時発表されたパンケーキレンズだ。レンズ交換式のXシリーズと組み合わせると、35mm判換算41mm相当となる。X-M1はレンズ交換式Xシリーズのなかでもっともコンパクトなモデルで、それに合わせてXFシリーズ最薄最軽量のレンズを投入したというわけだ。既存のX-Pro1とX-E1は、ファームアップすれば本レンズが利用できる。今回はX-Pro1と組み合わせて撮影してみた。
XF 27mm F2.8はXFシリーズの単焦点レンズで唯一絞りリングがない。他社の現行レンズとしてはよくある仕様で、Xシリーズではカメラ背面のダイヤルで絞りを制御する。ただし、撮影モードの切り替えに関しては使いこなしが必要だ。X-M1はモードダイヤルがあり、これによってAモード(絞り優先AE)やPモード(プログラムオート)に速やかに切り替えられる。一方、X-Pro1とX-E1はモードダイヤルがなく、背面ダイヤルの絞り制御とシャッタースピードダイヤルの操作でモード切り替えを行なう。
切り替え方法の一例を挙げると、まず液晶メニューの「撮影メニュー」→「絞り設定」を「オート+マニュアル」にしておく。シャッタースピードダイヤルが「A」になっている状態でカメラを起動すると、初期状態ではAモードになる。この状態のまま背面ダイヤルを最小絞りのF16以降にまわすと、Pモードになる仕組みだ。また、Aモードの状態でシャッタースピードダイヤルを「A」以外に設定するとMモードになり、Pモードの状態でシャッタースピードダイヤルを「A」以外に設定すればSモード(シャッタースピード優先AE)になる。慣れてしまえばどうということはないが、はじめは各モードの切り替えに戸惑うかもしれない。なお、Fnボタンとセレクターボタンに「絞り設定」を割り当てることが可能だ。
描写については、開放から安定した写りが印象的なレンズだ。開放F2.8と設計に無理がないため、絞り全域でシャープによく写る。開放を積極的に使っていけるレンズだ。また、隅々まで緻密な描写もこのレンズの強みといえるだろう。
41mm相当という画角は、一見すると難しそうな画角だ。しかし、見た目よりやや広く写るととらえれば、ハンドリングに悩むことはないだろう。アオリ気味に撮ると広角っぽさも感じることができ、1本でいろいろな表現を楽しめる。AF時の動作音が少々気になるが、小型軽量な設計のおかげで、気軽なスナップのパートナーとして重宝するはずだ。
- 作例のサムネイルをクリックすると、リサイズなし・補正なしの撮影画像をダウンロード後、800×600ピクセル前後の縮小画像を表示します。その後、クリックした箇所をピクセル等倍で表示します。
- 縦位置で撮影した写真のみ、無劣化での回転処理を施しています。