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国産鏡筒を採用した初心者向けの天体望遠鏡セット

鏡筒、架台、接眼レンズなど一式に

株式会社サイトロンジャパンは、口径50mmの国産アクロマート鏡筒「infini D50」を7月18日(金)に発売する。価格は4万4,000円前後。

CP+2025で参考出展され、その後同社の公式ショップなど、一部の天体望遠鏡専門店で先行販売されていた天体望遠鏡セット。

口径50mm、焦点距離540mmの屈折式鏡筒に、経緯台式架台Mini AZマウント、接眼レンズなどが付属する初心者向けモデル。月のクレーターや木星の縞模様、ガリレオ衛星、土星の輪などが確認できるという。

鏡筒は、同社の光学設計者が開発。日本製の高精度レンズを採用し、新潟県胎内市の自社工場で組み込まれている。

また、レンズの素性を最大限生かすために、口径比をF10.8で設計。これにより、諸収差が軽減され、シャープな像を実現した。

鏡筒内部には艶消し塗装が施され、光の通り道を制御する絞り環(遮光環)も装備。鏡筒内で生じる光の乱反射を低減し、余分な光が接眼レンズに侵入しにくくなっている。

初心者向けとして、調整不要で使えるオープンサイト式のファインダーを採用。望遠鏡に低倍率用アイピースを装着し、鏡筒に固定された照準用の突起物に目標の天体を合わせると、アイピースの視野内に目標の天体が導入できる。ファインダー台座も装備するため、本格的なファインダーの利用も可能。

経緯台式架台はフリーストップ式で、フリー回転時の硬さ調整が可能。 また、上下・水平方向の全周微動装置を装備する。

見口レンズが大きい、焦点距離10mmと23mmのアイピースが各1本と、天頂ミラーが付属する。

infini D50鏡筒

  • 口径:50mm
  • 焦点距離:540mm
  • 口径比:F10.8
  • レンズ構成:1群2枚アクロマート
  • 接眼スリーブ径:31.7mm(アメリカンサイズ)
  • 鏡筒長:約515mm
  • 質量:約1.1kg
  • ファインダー:オープンサイト式
  • 付属品:アイピース10mm(54倍)、23mm(23倍)、天頂ミラー、取扱説明書、星天観望(ガイドブック)

Mini AZマウント(全周微動装置付き経緯台式マウント)

  • 高さ:約68〜152cm(マウント・三脚含む)
  • 質量:約1.8kg(マウント・三脚含む)
飯塚直

パソコン誌&カメラ誌を中心に編集者として活動後、2008年からフリーに転向したフリーランスエディター。商業の大判プリンターから家庭用のインクジェット複合機、スキャナー、デジタルカメラなどのイメージング機器が得意。現在、1児の父。子供を撮影する望遠レンズと、高倍率コンパクトデジタルカメラの可能性を探っている。