アドプラスが取り扱う「GIZMON iCA」は、クラシックカメラをイメージしたiPhone 4S/4用ケースだ。ギズモショップでの販売価格は3,980円。本体カラーは今回試用したブラック以外に、張り革部分の色違いでブラウンとホワイトがある。
最大の特徴は「クラシックカメラスタイル」というこのデザイン。筆者はまずバルナック型ライカを連想した。それを踏まえると、素材はプラスチックながら各所のディテールにその“におい”が感じられ、作り手のクラカメに対する愛情が伝わってくる。厚さの関係でデフォルメせざるを得なかったであろうポイントも、うまくまとまっていて可愛らしい。
iCAのパッケージ | 付属品のポーチ。このロゴもクラシックカメラへのオマージュと言えるだろう |
ケース本体には、別売のGIZMON製トイデジ/トイカメラ用レンズなどを装着できるマウント部が備わっている。マクロやフィッシュアイといったラインナップがあるので、それらを組み合わせて遊び心満載の撮影スタイルとするのも面白いかもしれない。
ちなみに、iCAのレンズ前玉部分は“自分撮りミラー”として活用できるという。インカメラだけでなく、コンバージョンレンズを装着したメインカメラでも自分撮りを行なえるようにというGIZMONならではの配慮だろう。
iPhone 4SにiCAを装着したところ。エルマー風レンズ部の先端には「35mm F2.4」という、iPhone 4Sのカメラ仕様にならったと見られる表記 | マグネット式のトイデジ/トイカメラ用レンズなどを装着できる |
軍艦部を取り外し、レンズ部をボディキャップのような薄型タイプに交換。カメラ風テイストは残しつつ、多少ポケットに入れやすくなる | ケース部のパーツ構成。2つのケース上下部分を丸いパーツで固定し、その上にレンズ部を取り付ける構造 |
また、ストラップの両吊りに対応しているのも面白いポイントだ。取り付け部はストラップを使用しなくても邪魔にならない程度の小ささだが、付属の二重リングを介すことでコンパクトデジカメ用や平紐タイプのストラップも装着できるようになる。正面から見たサイズ感はフラットタイプのミラーレスカメラに近く、カメラのように提げればまず遠目にはiPhoneとわからないルックスだ。
コンパクトデジカメ用の両吊りストラップで斜め掛けしてみた | ライカ気分で構えたところ |
また、iOS 5から側面の音量ボタンをカメラのシャッターボタンとして使えるようになったのに併せて、iCAにもシャッターボタンを配置。その兼ね合いでiPhoneの内蔵カメラが手で塞ぎやすい位置にきてしまっているが、撮影時は目線だけファインダーから外してiPhoneのモニターを確認するなど、運用でさりげなくカバーしつつ楽しみたい。
上面。巻き上げノブの左がシャッターボタン(音量アップ)で、その左が音量ダウン | うっかりしていると右手がレンズにかかってしまうことも |
イヤホン端子はプラグが大柄だと干渉する場合も | Dockケーブルも純正品に近い形状なら問題なく接続できる |
加えて製品には専用の三脚アタッチメントも同梱されている。スローシャッター系のアプリと組み合わせた夜景撮影や、タイムラプス撮影を試してみるのもいいだろう。冬休みシーズンにいろいろ遊べそうなパッケージだ。
iPhone 4向けの「Glif」に似た構造の三脚アタッチメントが付属 | iCA装着時に使用可能。雲台に取り付けてみた |
このようにギミック満載のiPhoneケースだが、故スティーブ・ジョブズ氏がそのデザインを「クラシックライカのように美しい」と評したというiPhone 4を(強引ではあるが)ほんとうにクラシックカメラの形状にしてしまえる遊び心を何より楽しみたい。ユーモアの通じるクラカメファンへのプレゼントとしても面白いのではないだろうか。
2011/12/21 00:00