ソニー「LCS-MS10」

メッセンジャースタイルの純正カメラバッグ

LCS-MS10(ブラウン)

 ソニーが10月22日に発売した「LCS-MS10」は、メッセンジャースタイルを採用したカメラバッグ。スポーティーにカメラを持ち歩けるとしている。価格は1万500円。

 カラーはブラウンとグレーを用意。ブラウンの内部は、ソニーのデジタル一眼レフカメラのマウント部と同じシナバーカラー(明るいオレンジ色)を採用。グレーの内側は明るい灰色になっている。フラップやポケットの縁取り部から内部の色が覗く。

 サイズは390×145×195mm(幅×奥行き×高さ)、重量は570g。素材はナイロン・ポリエステル。

 外観は、一目見てカメラバッグとわかるようなものではない。機材を入れるメイン収納部のジッパーを開けない限り、周囲はカメラ機材が入っていることを予想もしないだろう。PC収納部は持たない。


ブラウン(手前)、グレーグレー(左)、ブラウン
着用例(ブラウン)着用例(グレー)

 ジッパー式のメイン収納部は、標準ズームレンズを装着した一眼レフカメラ、交換レンズ、アクセサリーを収納できる。仕切りは取り外し可能なものが2枚付属。上部がすぼまった形状のため一見窮屈に思えるが、十分なスペースを確保していた。中級機までの一眼レフカメラなら余裕を持って収納できるだろう。

 収納に対応する交換レンズは、メーカーでは「75-300mm F4.5-5.6」(全長122mm)までを推奨。もう一回り大きなレンズでも入りそうな気はするが、バッグ本体の奥行きが上にいくほど短くなっているため、ジッパーの開閉に影響が出ると思われる。

左からVario-Sonnar T* DT 16-80mm F3.5-4.5 ZA、DT 30mm F2.8 Macro SAMを装着したα200、75-300mm F4.5-5.6を収納。かなり余裕がある状態クリップオンストロボHVL-F58AM、Vario-Sonnar T* DT 16-80mm F3.5-4.5 ZAを装着したα200、75-300mm F4.5-5.6を収納。(バッグのカラーはグレー)
ボディを縦に収納しても余裕のある高さ。ストロボは発光部を90度に曲げた状態で収納これらの機材が楽に収まる収納部を持つ(Vario-Sonnar T* DT 16-80mm F3.5-4.5 ZAを装着したα200、交換レンズの75-300mm F4.5-5.6、クリップオンストロボHVL-F58AM)

 バッグの両サイドには、レンズキャップなどを収納できるポケットを装備。マチはなく、外したレンズキャップや携帯電話を収納する場所として使える。上部を閉じる機構がないため、中身の飛び出しには注意したい。

 また、メイン収納部の前面にはジッパー付きポケットを装備。こちらもマチはない。深さはメイン収納部の半分ほどで、レンズフィルターなどの収納に適する。

側面のポケット。写真のレンズキャップは62mm径同じ側面のポケットにiPhone 3G(高さ115.5mm)を収納したところ
前面のポケットへiPhone 3Gを入れてみたところ。側面のポケットより浅い

 書類などの収納には背面の収納部が役立つ。メイン収納部のジッパーを開けることなくアクセスできる。バッグが底に向けてすぼまっているためサイズによっては奥まで入らないが、フラップが薄く柔らかいため、多少の無理は利く。

雑誌を収納。底部が細くなっているため、このサイズだと底まで入らない。(バッグのカラーはブラウン)左の状態でフラップを閉じたところ。本は多少曲がるが、バッグの形状に変化は少ない

 ショルダーストラップはクッション付きパッドなどの装備がないシンプルなもの。ストラップが体に接する面は、一部に滑り止め加工が施されている。

ストラップの滑り止めバッグ底面

 フラップにはαのロゴ、ストラップ取り付け部にはソニーのロゴなど、純正アクセサリーらしく各所にロゴを配している。しかし、ロゴは小さめで主張がさほど強くなく、「カメラも入るバッグ」と考えた場合には目立たなくて都合がよい。

フラップにはαロゴが取り付けられている。本体色は左からブラウン、グレー
ジッパープルのソニーロゴストラップ取り付け部にはソニーロゴのタブ

 純正アクセサリーでありながら純正色を薄めたカメラバッグは、日常生活における一眼レフカメラの持ち歩きに悩むユーザーにうってつけだろう。外観や重量はカメラバッグらしからぬシンプルで軽快なものにしながら、機材を守るクッションはしっかりと入っている。おかげで、機材が背中にごつごつと触れて違和感を覚えることもない。一眼レフカメラを持ち歩くという行為のハードルを下げてくれるバッグを歓迎したい。



(本誌:鈴木誠)

2009/12/2 00:00