デジカメドレスアップ主義

X-Pro2だから許される配色アナーキスト

FUJIFILM X-Pro2 + Speedmaster 35mm F0.95 II

  • ボディ:FUJIFILM X-Pro2
  • レンズ:中一光学 スピードマスター35mm F0.95 II(シルバー)
  • ケース:ユリシーズ X-Pro2ボディスーツ(グリージオ)
  • ストラップ:Hard Graft Slide Camera Wrist Strap

デジカメドレスアップは、カメラ然とした機種ほど見栄え良くまとまる。最近のモデルだと、オリンパスPEN-F、富士フイルムX-Pro2はその二大巨頭と言えるだろう。今回はX-Pro2をベースにドレスアップを楽しんでみる。少々クセのあるアイテムを組み合わせてみたのだが、ボディがカメラ然としていると、思いの外すんなりと似合うというおもしろさを紹介しよう。

※この記事を読んで行なった行為によって生じた損害はデジカメ Watch編集部、澤村徹および、メーカー、購入店もその責を負いません。また、デジカメ Watch編集部および澤村徹は、この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできません。

今回用意したアイテムは、淡い緑のレザーケース、シルバー鏡胴のレンズ、そしてブラウンベースのハンドストラップだ。全体に淡い色の面積が大きく、カメラがシルバーボディならさほど違和感はなさそうだ。ただし、X-Pro2はブラックのみ。カラーコーディネイトもヘッタクレもないなあと思いきや、意外と悪くない見え方だ。おそらく、X-Pro2はカメラとして安定したルックスを備えているので、色の部分で遊びがあっても許容できるのだろう。X-Pro2の懐の深さを感じさせる部分だ。

ドレスアップアイテムを個別に見ていこう。まず、カメラケースはユリシーズ製だ。レザーの種類は同社定番のダメージ加工レザー、プエブロだが、新色としてグリージオが追加になった。いわゆる緑色なのだが、灰色がかった淡い緑という微妙な色合いが特長だ。

ユリシーズのX-Pro2ボディスーツは税込1万7,280円。ダメージ加工したイタリアンレザーをもちいている
カラーはグリージオの他、ブラック、チョコレート、ネイビーの全4色展開だ

メーカーによると、このグリージオは扱い方によってエイジングの進み方が変わると言う。普通に手で持って使った場合は、手の脂が染み込んで緑がかった濃い暗灰色になる。一方、手で触れずに放置した場合は、日向で褪色したような枯葉色に変化する。言うなれば、自分色に育てやすいレザーである。

X-Pro2は液晶チルト未対応だが、本ケースは背面オープンタイプとなっている
ケースを装着したままバッテリーおよびメモリーカードの交換が可能だ
未使用のグリージオは淡い色合いだ。使うにつれて急激にエイジングが進む
内側はグレーを採用。付属のネジで三脚穴に固定する

ハンドストラップはハードグラフト製だ。日本で取り扱いがなく、オフィシャルサイトから個人輸入した私物である。Dリングでレザーをスライドさせてサイズ調整する。海外でよく見かける仕様のハンドストラップだ。ブラウンとブラックを貼り合わせた配色がおもしろい。

ハードグラフトのハンドストラップは48ユーロ。送料が加わり、結局日本円での支払いは1万707円だった
Dリングにストラップを通して使う。レザーの質、作りは申し分ない品質だ

レンズは中一光学のスピードマスター35mm F0.95 IIだ。同レンズは「大口径なのにコンパクト、という快挙」で一度紹介したことがあるが、そのカラーバリエーションとしてシルバー鏡胴が登場した。価格はブラックと同じなので、純粋に好みで選べるだろう。ライカM-Pにシルバーのノクティルックスを付けたところ、なんて気持ちで持ち歩くとテンションが上がりそうだ。

スピードマスター35mm F0.95 IIのシルバーは税込6万9,800円。ブラックと同じ価格だ
マウントは富士フイルムXの他、キヤノンEF-M、ソニーEに対応している。
X-Pro2 / Speedmaster 35mm F0.95 II / 1/8,000秒 / F2 / ±0EV / ISO200 / WB:オート
X-Pro2 / Speedmaster 35mm F0.95 II / 1/800秒 / F8 / ±0EV / ISO200 / WB:オート
X-Pro2 / Speedmaster 35mm F0.95 II / 1/950秒 / F0.95 / -0.67EV / ISO200 / WB:オート
X-Pro2 / Speedmaster 35mm F0.95 II / 1/8,000秒 / F0.95 / ±0EV / ISO200 / WB:オート
X-Pro2 / Speedmaster 35mm F0.95 II / 1/2,200秒 / F8 / ±0EV / ISO200 / WB:オート
X-Pro2 / Speedmaster 35mm F0.95 II / 1/2,400秒 / F0.95 / ±0EV / ISO200 / WB:オート

澤村徹

(さわむらてつ)1968年生まれ。法政大学経済学部卒業。ライター、写真家。デジカメドレスアップ、オールドレンズ撮影など、こだわり派向けのカメラホビーを提唱する。2008年より写真家活動を開始し、デジタル赤外線撮影による作品を発表。玄光社「オールドレンズ・ライフ」シリーズをはじめ、オールドレンズ関連書籍を多数執筆。http://metalmickey.jp