デジカメアイテム丼

シンプルなデザインと素材の良さ。Peak Designの新世代ストラップを見てきた

スリムになった「アンカーリンクス」も

独自開発のロープ素材と牛革を採用したカメラストラップが新登場

銀一株式会社は、Peak Designの新しいカメラストラップシリーズを12月12日(金)に発売。東京・銀座の直営店「Peak Design Tokyo」でその実物をチェックしてきた。

ネックストラップ

まず、ネックストラップはフォーム(ロープ素材)とレザー(フルグレインレザー)の2種類があり、それぞれ4種類の長さを用意している。ストラップ長はネックが79cm、ショートが104cm、スタンダードが119cm、ロングが134cm。いずれも長さ固定式で、それによりスッキリとしたデザインになっている。

ストラップ長のイメージ
ネック(79cm)
ショート(104cm)
スタンダード(119cm)
ロング(134cm)
スタンダードとロングは斜め掛けにも向きそうな長さ(写真はスタンダード)。モデルの身長は180cm

Peak Designの特徴である機能性と、スタイルのある人に好まれそうなデザイン性を組み合わせた新機軸の製品という第一印象を受けた。担当者いわく、この新製品でファッショナブルな雰囲気にも目を向けたのは、ライカや富士フイルムのカメラにも合うストラップにしたかったからとのこと。価格帯はレザーが1万4,300円~1万6,500円、ロープが9,350円~9,900円。

レザーの素材は、レザーワーキンググループのゴールド認証を得たフルグレインレザー。耐久性と性能を高める独自仕上げを施しているという。それでもレザーゆえ、従来のナイロン素材に比べれば傷も付きやすいが、上質な素材の風合いを楽しみたい人に向けた新たな選択肢として用意された。

独自の仕上げを施したフルグレインレザーを採用。ブランドネームの入れ方は控えめだ
ショート、スタンダード、ロングのレザーストラップは、中央部分がテーパー形状になっている
ストラップはアンカーの受け部分と一体化している。スマートでクリーンな仕上がり

ロープも「市販のクライミングロープではなく、オリジナルロープを自社で独自開発」としており、強度と快適性、しなやかな伸縮性を兼ね備えるという。Peak Designは従来製品でもストラップ部分の素材を独自に開発していたので、製品開発における哲学は通じている。

「フォーム ロープ」は、長さにより最大で3色から選べる。ストラップからアンカーまでカラーを統一した
色名は左からケルプ、オーシャン、ブラック。銀一の担当者いわく、「カラーはぜひ実物でチェックしてほしい」とのこと
ロープ部分とアンカーの受け部分が一体化している
アルミ製のアタッチメントを装備。ここにアンカーを取り付けられる
アタッチメントの使用イメージ。コンパクトカメラには片吊りも合いそうだ

カメラとの接続部となるアンカーは、表面デザインがフラットになった違いはあるものの、従来品との互換性を確保。アンカーを受ける側のハウジングも、内部構造の見直しでスリム化し、存在感を抑えている。具体的にはアンカーの円盤をハウジング内部に固定する板バネの形状の工夫だ。

従来のアンカーリンクス(右)と比較。新モデルはストラップ部分と一体型になっている
背面はオープンな形状。アンカーを押さえて固定する板バネが見えている
ハウジング部分の幅、厚さ、長さのいずれも小さくなっている。従来のアンカーも問題なく使える

これによりアンカーを取り外す際の「つまむ」操作に、わずかに新しい慣れを要する印象。それでも、このスリム化は魅力的だ。ストラップ部分の素材感も含め、Peak Designの価格帯らしい品位ある仕上がりになっている。これなら自分も使ってみようかな? と思う人も増えることだろう。

ハンドストラップ

「カフ レザー」は3色展開。左からタン、ブラック、アンバー

ハンドストラップも、レザーとロープのそれぞれを用意。どちらも全長は1種類で、手首に巻き付けるためのスライド機構が備わっている。カラーは「カフ レザー」(1万2,100円)、「カフ ロープ」(8,250円)ともにネックストラップと同じ3色が揃う。

ストラップとアンカーの受けが一体化している
ストラップ上の金属パーツは、手首にフィットさせるための長さ調節機構
こちらはロープ素材の「カフ ロープ」。長さ調節部のストッパーも備わっている

ライター。本誌編集記者として14年勤務し独立。趣味はドラム/ギターの演奏とドライブ。日本カメラ財団「日本の歴史的カメラ」審査委員。YouTubeチャンネル「鈴木誠のカメラ自由研究