私はこれを買いました!
花撮影での標準ズームレンズ、どっちを選ぶ?
OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II(吉住志穂)
2025年12月27日 09:00
F2.8の明るさか、0.25倍の最大撮影倍率か
昨年末から今年の初めにかけて「OM-1 Mark II」と「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II」または「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」のキャッシュバックキャンペーンが行われていました。2万円のキャッシュバックは大きいぞ! ということで初代「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」から買い替えることに。しかし、この2本の標準ズーム、焦点距離が近く、どちらもPROシリーズということで“どっちを買うか問題”が発生するのです。
私の撮影は花のクローズアップがメインなので、レンズの使用頻度は圧倒的に望遠ズームが多いものの、それに次ぐくらい標準ズームを使っています。さらに標準ズームの範囲でも、主に使うのは広角側。望遠にはない広い画角で印象をガラッと変え、バリエーションを増やすのが狙いです。広角で花に迫ることで遠近感を付けたり、背景の広がりを感じさせつつ、背景は少しぼかすという撮り方が多いです。
背景のボケを考えると12-40mmの方は絞りの開放値がF2.8と明るいことが魅力。12-45mmのF4.0と比べ、わずか1段分の差ですがボケの雰囲気は変わります。しかし、12-40mmはズーム全域で最短撮影距離が0.2mなので、最大撮影倍率は広角端で0.11倍、望遠端で0.3倍となります。
一方、12-45mmは広角端と望遠端で最短撮影距離が異なりますが、最大撮影倍率は全域で0.25倍と有利なのです。ボケは焦点距離、撮影距離、絞り値で決まるので、ここは最短撮影距離で撮影し、比べてみるのがいちばんよくわかります。
望遠端は12-40mmの方が大きく写せていますが、ほんのわずか。それよりはF2.8のボケを大きく感じます。広角端では最短撮影倍率に差が出て、12-45mmの方が寄れるぶん大きく写せて、ボケも大きいですね。
広角側で寄れる12-45mmの方がいいかと思いましたが、常に最短付近で撮るとは限らないので、結局、F2.8の絞りの明るさによるボケを優先して「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II」を購入しました。12-45mmも画質は十分に良いですし、携帯性やコスト面では上回っています。寄れてぼかせるのは大きな魅力ですね。大きな決め手がないくらい、どちらも良好なレンズでした。同じように迷われている方がいらっしゃいましたら参考になさってください。
近況報告
冬は花が少ない時期ですが、温暖な地域ではスイセンやナノハナを見ることができます。近年、普通のチューリップの球根を狂い咲きさせるアイスチューリップを咲かせているところが増えたので、春を“先撮り”しに行こうかな。





