私はこれを買いました!

ライツミノルタCLの標準といえば40mm

フォクトレンダー「NOKTON classic 40mm F1.4」(猪狩友則)

年末恒例のお買い物企画として、写真家・ライターの皆さんに、2021年に購入したアイテムをひとつだけ紹介していただきました。(編集部)

流行の40mm?

2021年は40mmがホットだったようで、色々と40mmな製品が出ていました。「俺もこの波に乗り遅れるわけにはいかない!」というわけでもいのですが、NOKTON classic 40mm F1.4を購入しました。VMマウント(ライカMマウント互換)で、ライツミノルタCLで使うのが目的です。

ライツミノルタCLは、1973年に発売されたレンジファインダーカメラです。主にSummicron 35mm(6枚玉)を合わせて使っていたのですが、この組み合わせはイマイチ気に入りませんでした。描写云々の話しではなく、ライツミノルタCLに用意されいてるブライトフレームは40mm/50mm/90mmだからです。外枠いっぱいで35mmでちょうどということになっていますが、やはりパララックスが補正されるブライトフレームがある40mmで使うのが正しいのでは? と思ってしまうわけです。

カメラと一緒に発売されたM-ROKKOR 40mm F2(もしくはSummicron C 40mm F2.0)を組み合わせるのが時代的にもいいのでしょうが、1段明るいNOKTONにしました。ISO 400くらいのフィルムで使う場合、F1.4とF2の差は小さくありませんし、コンパクトで見た目が似合うことは分かっていましたし、なにより安価です。40mmで使いたいけど、中古で当時のレンズを探すのはちょっと……という意味でも素晴らしくちょうどいいレンズでした。

いわゆる絞りが効くレンズで、開放側では若干柔らかく色収差もあり、周辺光量も落ちます。絞れば解像感は上がるのですが、やはり開放で使いたくなるレンズです。

純正フードも購入しました。聞いてはいたのですが、やはりCLだと距離計がケラれてしまいます。とはいえ半分くらいは見えますからピントを合わせられないというほどではありませんし、見た目も大切ですからできるだけつけっぱなしです。

マウントアダプターを介して、たまにデジタルカメラでも楽しんでいます。

雨上がりに。近距離なので絞って深度を稼ぎたいところですが、開放F1.4で撮影。実際ピントはきていないのですが、雨どいから漏れる水滴の形に惹かれました。
LUMIX S1R / NOKTON classic 40mm F1.4 / 絞り優先AE(F1.4、1/1250秒) / ISO 100

近況報告

12月になってからバタバタとしていて、すでに年末というがちょっと信じられません。というわけで、以下宣伝デス。

・「遊びつくすNikon Z fc」(ホビージャパン)では編集を担当。
・「カメラマン リターンズ#4 間違いだらけのカメラ選び!! & デジカメBOOK 2021-2022」(モーターマガジン社)では、座談会に出たり初校読んだり。
・「CAPA」(ワン・パブリッシング)では、スマートフォンのカメラの紹介をしていました。いずれも好評(のハズ)発売中です。

猪狩友則

(いがり とものり)フリーの編集者、ライター。アサヒパソコン編集部を経て、2006年から休刊までアサヒカメラ編集部。新製品情報や「ニューフェース診断室」などの記事編集を担当する傍ら、海外イベントの取材、パソコンやスマートフォンに関する基礎解説の執筆も行う。カメラ記者クラブでは、カメラグランプリ実行委員長などを歴任。