私はこれを買いました!
3,000円で買える新品Cマウントレンズの描写にハマる!
FUJIAN TV LENS 35mm F1.7/本誌:武石修
2017年12月28日 07:00
2017年を締めくくるにあたり、本誌のレビュー系記事にご寄稿いただいた皆様に今年新品で購入したデジタルカメラ、レンズのうち、特に思い入れのある製品について語っていただきました。(敬称略)
今年買った物件といえば、「FUJIAN TV LENS 35mm F1.7(GDS-35)」というCマウントのレンズである。フォトコンテスト(Editor's Shot 2016)の賞品で貰ったEOS M5に付けられる面白そうなレンズを探していたところヒットしたのがこれ。
実はAPS-Cセンサーのカメラでは、Cマウントレンズはケラレて使い物にならないと思って手を出さなかったのだが、いろいろ調べるとケラレずに使えるものもあるらしいことがわかった。このレンズはその1つだ。
ミラーレスカメラの登場以降、Cマウントレンズの中古相場は高騰し、現在もなかなか良い値段となっているが、その点、このFUJIAN 35mm F1.7はアマゾンで新品がなんと3,000円で売られている!(アマゾンでは「サインソニック」というブランドで出ていたのだが、届いたものはFUJIANブランドだった。中身は同じもののようだ)。
中華製の監視カメラ用レンズということになるが、公式Webサイトは発見できず、メーカーの詳細は不明。不安もあったが、遊びに使うのだし3,000円ならまぁいいかと思ってポチったのだった(同時に買ったマウントアダプターのほうが高かったというのは内緒ですぞ!)。
到着後、ドキドキしながら試写してみたがケラレは確認されず(周辺減光はそれなりにある)、無限遠もしっかり出ていて安心した。マウントアダプターへの取り付けやピントリングなどの回転もスムーズ。
で、肝心の描写は作例をご覧頂きたいが、かなり個性的。シングルコートなのか逆光にはめっぽう弱い。また、鏡胴内部のパーツで反射が起きているようで、円形のゴーストも発生している。
しかし、こうした描写は最新のレンズとは違ってまた面白いもので、よい雰囲気だと感じた。格安のレンズだがF1.7とそこそこ明るいので、ボケ量は結構確保できる。周辺部の流れが大きいので、F1.7という数値以上に被写界深度が浅く感じられるのも考え方によっては美味しいポイントかも知れない。
FUJIANブランドには他の焦点距離のレンズもあるようだし、せっかっくマウントアダプターも買ったのだから、中古のCマウントレンズも含めて色々試してみたい!(どうやら、深い沼に足を踏み入れてしまったようだ……)
プロフィール & 近況報告:写真甲子園の取材で訪れた北海道の雄大な景色が印象に残った1年でした。また、今年のEditor's Shotでは4位に入賞することができ我ながら驚いております。来年は2月13日からアイアイエーギャラリーでのグループ展に参加します。