イベントレポート
【CP+2019】ディスプレイ編:USB-PD対応のColorEdgeが展示
ロケ先にディスプレイを運搬するためのケースも
2019年3月2日 14:03
PC向けディスプレイメーカーとしては、EIZOとベンキュージャパンが出展。これから発表される新製品の展示について、高い表示性能をアピールするのはもちろん、運用面におけるメリットも提案していた。
EIZO
USB-PD対応ColorEdge
EIZOブースは例年通り、ColorEdgeシリーズの色表現や表示品質のアピールと、プリント体験を通したカラーマッチングの訴求を行なっていた。
開発中の製品としては、USB-PD(USB Power Delivery)による60W給電に対応したColorEdgeブランドの27型ディスプレイを展示。
USB Type-C形状のコネクタでDisplayPortを利用できる「Alt Mode」(Alternate Mode)を採用した製品。ディスプレイとしての性能は、現行の「CG2730」や「CS2730」と同等とのこと。ちなみに両者の違いは内蔵キャリブレータの有無。
展示ではMacbookとケーブル一本で接続されており、ディスプレイからのUSB-PD給電でMacbookを駆動させつつ、MacbookからはDisplayPort入力によるクローン表示を行なっていた。
USB Type-Cを用いたディスプレイからの60W給電は同社のFlexScanに対応している製品が存在するが、ColorEdgeでは初とのこと。説明員によれば発売時期は夏頃。価格は未定。
ベンキュージャパン
ハードキャリングケース
ハードウェアキャリブレーション対応の写真編集向けモデルを展示しているベンキュージャパンは、24型ディスプレイを運搬できるハードキャリングケースを参考展示していた。
24型ディスプレイのほかノートPCやバッテリー、カメラやレンズなど各種撮影機材を収納できるハードケース。撮影から納品までを「現地」で済ませる用途に耐える製品コンセプトであり、動物や風景などネイチャー系撮影での運用を想定している。
展示で収納しているのは色域カバー率AdobeRGB99%の24.1型ディスプレイ「SW240」。ケース本体はペリカン製だが、現時点ではケースからクッションまですべて特注、製品化については現在意見を集めている最中とのこと。
豪州ではすでに日本円で約30万円の価格で予約を受け付けているが、スペックが決まっていないため価格も大きく変動する可能性がある。発売時期も決まっていないが説明員によれば「今年中には売りたい」という。
ATOMOS
SHINOBI
PC用ディスプレイではないが、4K/60p対応のフィールドモニターレコーダー「NINJA V」などを展開するATOMOSのブースでは、レコーダー機能を省略した「SHINOBI」の参考展示を行なっていた。
NINJA Vは、4K/60p 10bitの映像記録に対応する外部レコーダー。5型の液晶モニターとSSDを備え、カメラからHDMI出力した映像のモニターと記録が同時に行なえる。4K対応のミラーレスカメラでは、内部記録よりも外部レコーダー記録時の方がより高い画質で記録できるのが一般的。
NINJA Vではモニタリング中の画面表示機能として、輝度波形モニター、ベクトルスコープ、等倍ズーム、2倍ズーム、ピーキングなどの機能を備えているが、SHINOBIではNINJA Vに備えたモニタリング機能だけを分離している。
カメラの背面モニターでは難易度の高い厳密なフォーカシングや、外部レコーダーで使える各種表示機能に需要があることから、モニタリング機能のみのモデルを用意したという。
SHINOBIとNINJA Vの表示性能に関する主な違いは、4K/30pまでの対応となっている点。このほか、コストダウンのため外装なども変更している。
税込価格は5万1,840円。発売時期は3月中とのこと。